ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

平成12年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

現在地 トップページ > 組織でさがす > 議会事務局 > 議会事務局 > 平成12年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

本文

ページID:0001178 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>
平成12年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号
目次
議事日程  
本日の会議に付した事件  
出席議員  
欠席議員  
説明のため出席した者  
議会事務局職員出席者  
開議(午前10時00分)  
日程第1 会議録署名議員の指名  
日程第2 一般質問  
 杉本真泉君の質問  
  1 市政運営方針について  
   (1) 21世紀を展望しての新居浜市の羅針盤 
   (2) 本市財政の現状と見通し  
  2 行政改革について  
   (1) 行財政運営の効率化  
   (2) 活力ある組織づくりと人材育成  
  3 少子・高齢化対策について 
   (1) 子育て支援  
   (2) 介護保険  
  4 地域産業の活性化について  
  5 農業・林業の振興について  
  6 生涯学習まちづくりと教育の充実について  
 伊藤市長の答弁  
休憩(午前11時08分)  
再開(午前11時18分)  
 西原教育長の答弁  
 山中企画調整部長の答弁  
 片上保健福祉部長の答弁  
 高橋産業振興部長の答弁  
休憩(午前11時48分)  
再開(午後 1時00分)  
 鈴木連太郎君の質問(1) 
  1 市政運営方針と行財政の課題について  
   (1) 4期16年の伊藤市政  
   (2) 地方分権  
   (3) 都市計画と公的施設  
   (4) 市民にわかる予算、行政組織及び人材の育成 
  2 産業経済の問題について  
   (1) 地元企業の育成  
   (2) 新居浜の工業、製造業の実態と新産業創成事業  
  3 福祉、介護の問題について  
   (1) 介護保険  
   (2) 自立者支援  
  4 循環型社会とエコタウン事業について  
  5 健全育成と教育の問題について  
   (1) 英語教育 
   (2) 人と自然の関係 
   (3) 自由と規律  
  6 まちづくり市民会議について  
  7 21世紀の日本と新居浜について  
 伊藤市長の答弁  
休憩(午後 1時58分)  
再開(午後 2時09分)  
 西原教育長の答弁  
 山中企画調整部長の答弁  
 片上保健福祉部長の答弁  
 原市民環境部長の答弁  
 高橋産業振興部長の答弁  
 鈴木連太郎君の質問(2)  
 佐々木龍君の質問(1)  
  1 市長の政治姿勢と市政運営方針について  
   (1) 地方分権  
   (2) 教育改革  
   (3) 情報公開・説明責任と市民参加  
   (4) 生涯学習  
   (5) 同和問題  
  2 保健福祉行政について  
   (1) 社会福祉基礎構造改革  
   (2) 介護保険  
   (3) 旧伝染病棟の利活用問題  
  3 教育行政について  
   (1) 教育改革推進のための諸課題  
   (2) 給食問題  
  4 港湾計画について  
  5 IT(情報技術)革命時代の情報化施策について  
  6 中小企業問題について 
休憩(午後 3時11分)  
再開(午後 3時21分)  
 伊藤市長の答弁  
 西原教育長の答弁  
 神野助役の答弁  
 山中企画調整部長の答弁  
 片上保健福祉部長の答弁  
 原市民環境部長の答弁  
 高橋産業振興部長の答弁  
 加地港務局事務局長の答弁  
 佐々木龍君の質問(2)  
 西原教育長の答弁  
 山中企画調整部長の答弁  
 原市民環境部長の答弁  
休憩(午後 4時32分)  
再開(午後 4時41分)  
 佐々木文義君の質問 
  1 市政運営について  
   (1) 広域構想  
  2 第四次長期総合計画について  
   (1) 出前講座  
   (2) まちづくり市民会議、審議会  
  3 生涯学習まちづくりについて  
   (1) 河川・道路の里親制度  
   (2) 若い方々のための視点  
    ア 高齢者生きがい創造学園
   (3) 銅山サミット  
   (4) 防災体制  
  4 地方分権と行政改革、情報公開について 
   (1) 職員の意識  
   (2) インターネットへの取り組み  
   (3) コスト意識 
  5 介護保険、少子高齢化対策について  
   (1) 介護保険の現況と将来  
   (2) ねたきり老人等衛生品支給事業 
   (3) 新エンゼルプラン  
   (4) 児童手当  
    ア 保育事業 
    イ 医療費無料化枠の拡大  
   (5) アレルギー対策 
   (6) 救急の歯科治療 
  6 循環型社会のまちづくりについて 
   (1) むだゼロ、ごみゼロ、エゴゼロの3ゼロ社会  
  7 男女共同参画社会について  
   (1) ウイメンズプラザと男女共同参画課 
  8 地域産業について 
   (1) 経済懇談会 
   (2) 地球環境保護 
   (3) マイントピア別子とマリンパーク  
  9 教育問題について 
   (1) 新学習指導要領 
   (2) 学校版ISO 
   (3) 読書運動  
    ア 図書館、図書室 
    イ 学校図書 
 伊藤市長の答弁  
 西原教育長の答弁 
休憩(午後 5時40分)  
再開(午後 5時49分)  
 山中企画調整部長の答弁  
 伊藤財務部長の答弁 
 片上保健福祉部長の答弁  
 原市民環境部長の答弁 
 高橋産業振興部長の答弁  
 柴田都市開発部長の答弁  
 小泉下水道部長の答弁  
 加地港務局事務局長の答弁  
散会(午後 6時21分)

本文
平成12年3月14日 (火曜日)
  議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第14号 平成12年度新居浜市一般会計予算
   議案第15号 平成12年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
   議案第16号 平成12年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
   議案第17号 平成12年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
   議案第18号 平成12年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
   議案第19号 平成12年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
   議案第20号 平成12年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
   議案第21号 平成12年度新居浜市公共用地事業特別会計予算
   議案第22号 平成12年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
   議案第23号 平成12年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
   議案第24号 平成12年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
   議案第25号 平成12年度新居浜市水道事業会計予算
   議案第26号 平成12年度新居浜市工業用水道事業会計予算
   議案第27号 平成11年度新居浜市一般会計補正予算(第7号)
   議案第28号 平成11年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
        (第1号)
   議案第29号 平成11年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算
        (第5号)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(34名)
 1番   豊 田 康 志 君 2番   藤 田 統 惟 君
 3番   竹 林   偉 君 4番   岡 崎   溥 君
 5番   高須賀 順 子 君 6番   伊 藤 優 子 君
 7番   伊 藤 初 美 君 8番   菅   秀二郎 君
 9番   真 木 増次郎 君 10番   佐々木 文 義 君
 11番   石 川 尚 志 君 12番   白 籏 愛 一 君
 13番   渡 辺   豊 君 14番   岡 田 光 政 君
 15番   近 藤   司 君 16番   山 本 健十郎 君
 17番   伊 藤 萬木家 君 18番   杉 本 真 泉 君
 19番   加 藤 喜三男 君 20番   仙 波 憲 一 君
 21番   小 野 豊 實 君 22番   佐々木   龍 君
 23番   田 坂 重 只 君 24番   井 上 清 美 君
 25番   鈴 木 連太郎 君 26番   小 野 利 通 君
 27番   橋 本 朝 幸 君 28番   藤 田 若 満 君
 29番   堀 田 正 忠 君 30番   神 野 幸 雄 君
 31番   原   月 美 君 32番   村 上 悦 夫 君
 33番   世 良 賢 克 君 34番   中 田   晃 君
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長         伊 藤 武 志 君
 助役         神 野 秀 明 君
 収入役        近 藤 宗 治 君
 企画調整部長     山 中 嘉 一 君
 財務部長       伊 藤 一 俊 君
 保健福祉部長     片 上 孝 光 君
 市民環境部長     原   敏 彦 君
 産業振興部長     高 橋 鎮 雄 君
 都市開発部長     柴 田 晋八郎 君
 下水道部長      小 泉 光 照 君
 消防長        小 林 史 典 君
 水道局長       安 藤 幸 男 君
 教育長        西 原 洋 昂 君
 教育次長       稲 見 重 幸 君
 監査委員       加 藤 治 繁 君
 港務局事務局長    加 地 信 義 君
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長       神 野 秀 夫 君
 次長         近 藤   収 君
 庶務課長       鈴 木 一 生 君
 庶務係長       安 藤 謙 二 君
 議事課副課長     岡   正 士 君
 主任         原   正 夫 君
 主任         井 上   毅 君
 主事         濱 岡 里 枝 君
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(世良賢克君) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(世良賢克君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において岡崎溥君及び高須賀順子君を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(世良賢克君) 次に、日程第2、議案第14号ないし議案第29号を議題といたします。
 これより、会派代表質問並びに質疑を行います。
 この際、申し上げます。質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次発言を許します。まず、杉本真泉君。
○18番(杉本真泉君)(登壇) 皆さんおはようございます。自由民主クラブの杉本であります。よろしくお願いいたします。
 3月初め、愛媛新聞に「地球が滅びるよりかは、不便な生活でも環境を守るべきだ」という小学5年生の声が載ってございました。これは、「子供シンポジウム地球防衛隊からの提言」と題する大洲市内の小学生150人と行政との環境シンポジウムでの発表の一こまでございました。
 一方、2000年の幕あけ早々、アメリカの環境シンクタンク、ワールドウオッチ研究所より2000版地球環境白書が公表され、世界の人口は、現在のペースが続けば2050年には1.5倍の90億人にふえると予想される中で、地球の生物種の減少の加速化、二酸化炭素排出に伴う地球温暖化で、過去30年間に地球の平均温度が0.44度上昇し、これが氷河の融解、森林破壊、台風の巨大化など異常現象を招いているなど、地球環境システムを悪化させていると警告を発信いたしておりました。
 また一方、FAO、国連食糧農業機関によると、世界では8億人の人々が今なお慢性的な栄養不足状態にある。このままでは、1996年の食糧サミットで採択された20年以内に栄養不足を半減するとの目標を達成することは到底できない。先進国では飽食の社会にありながら、世界では現在も年間600万人以上の子供たちが、栄養不足が原因で死亡していると報じられております。こうした中、アメリカ・クリントン大統領は新年度の予算教書演説で、地球温暖ガスの削減に失敗すれば、干ばつや洪水がふえ、経済活動が阻害されると述べ、地球温暖化防止対策費として、年間、今後5年間で総額40億ドル、約4,300億円を計上したと報道されております。
 我が国におきましても、ミレニアム3大プロジェクトの一つとして、循環型社会の構築を目指して、地球温暖化防止のための次世代技術の開発導入等をテーマとした国家的プロジェクトの推進が決定されました。今まさに危機状態にある地球環境問題、そしてエネルギー、食糧、資源問題等は、私たちが避けて通れない世界人類共通の課題に直面していると思うのであります。かつて我が会派の先輩議員が、地方議会といえども、これからの時代、地球儀を見ながら、そしてまたみずからの足元を見ながら物事を律していかなければならないと諭されましたが、まさにそのような時代であると感じているところであります。そのような視点も踏まえながら、以下、通告の順に従いまして質問いたしますので、御答弁よろしくお願いいたします。
 まず第1点は、市政運営方針についてであります。
 市長におかれましては、先般、市政運営方針につきまして、本市経済の再生と市民福祉の向上を目指し、21世紀に本市が進むべき方向を見定め、個性的で特色のある魅力的な都市創造に努めると明確な政治姿勢が示されました。個性的、魅力的な中身につきましては、市民主導により、英知を結集して第四次長期総合計画を作成していくとのことであると思います。
 そこで、あえて確認しながらお尋ねしたいことは、そのベースとなります社会の動きについて、どのように認識されているかということであります。混迷の1900年代に終わりを告げ、新たな歴史の扉を開く2000年がスタートいたしましたが、国の財政悪化は一段と進み、32兆6,100億円もの国債の新規発行を余儀なくされ、歳入に占める国債依存度は38.4%と過去最悪となっており、2000年度末の債務残高は、国、地方を合わせると645兆円とまことに厳しい見通しであります。そして、前段申し上げましたように、環境の時代と言われます21世紀に向けまして経済、社会システムの変革が大きく始まろうとしております。ゼロエミッション社会、循環型社会の実現が求められようとしております。政府も循環型社会基本法の制定を目指し、さきに触れましたミレニアムプロジェクトにおきましても、大量生産、大量消費、大量廃棄といった順工程のみに注目した生産システム、経済社会システムから、回収、分解、選別、再利用、生産といった逆工程も重視した新たな視点から見直し、全体の経済活動、物質循環が環境への負荷がなるべく小さくなるようかつ効率的に行われる循環経済社会構築に向けた大きな大規模な取り組みが進められるとしております。そのような社会経済システムの根幹から変革が始まろうとしている時代であります。これから策定されます第四次長期総合計画は、第三次長期総合計画の延長線上に次なる10年の計画を組み立てていくことは決して許されないと思うのであります。市政運営方針の結びの項に、「豊かな自然環境を21世紀に伝承していく」とありますが、まさに動物や植物など人間以外の生物につけを回したり、将来の世代につけを回すことのない持続可能な発展を目指したいものであります。第四次長期総合計画の策定に当たっての市長の基本姿勢、政治哲学をこの際お伺いいたしたいと思います。
 次に、本市財政の見通しと現状についてであります。
 第三次長期総合計画もいよいよ最終年を迎えました。これまで、それぞれの計画に対し懸命に取り組みを進めてこられました市長、理事者初め職員の皆様方に対しまして心から敬意を表したいと存じます。
 さて、これまでを振り返り、本市財政運営はどうであったのか、財政力指数、経常収支比率、地方債残高、起債制限比率の推移並びに現状における評価、総括をどのようにされているのかお尋ねいたします。
 また、第四次長期総合計画策定に当たって、財政面でどのようなことに留意され、どのような見通しを持って対処されようとしているのかお示しください。
 次に、行政改革についてお尋ねいたします。
 今日、顧客志向、成果志向、そして競争原理の考え方を取り入れた事務事業評価システムが、ある種ブームのごとく多くの自治体に急速に普及していますが、地方分権、地方主権のこれからの時代、まさに21世紀型の行政システムとして、行政の質を改善するという目的だけでなく、市民の意識改革や新しい政治参加をも促す契機となるものであり、大きな期待が寄せられているところであります。そこで、新居浜市行政改革大綱3カ年計画の初年度を終えようとしている今日、事務事業評価システムの進捗状況はいかがでしょうか。
 また、民間委託、使用料、手数料の適正化、補助金の整理、合理化の取り組み状況はいかがでしょうか。
 そしてまた、さらに職員参加による目標管理、人材育成、人事評価制度導入の取り組みはどのような状況でしょうか。
 また、行政改革推進懇話会とのかかわりはいかがでしょうかお尋ねいたします。
 次に、少子・高齢化についてお伺いいたします。
 初めに、子育て支援についてお尋ねいたします。
 今年度の国の少子化対策関連予算、そしてまた緊急保育対策等5カ年事業に継続して作成されました新エンゼルプランの施策等を見るとき、少子化対策に本当に本腰を入れているなと、このような思いがあり、大いに期待しているところであります。そこで、本市におけるここ数年の子育て支援の諸取り組みの総括、とりわけ平成9年6月の愛媛版エンゼルプラン策定以降の総括をお聞かせいただきたいと思います。
 特に、地域子育て支援センター事業についての評価が高いと仄聞していますが、その成果と事業のさらなる市民への周知徹底のあり方についてお聞かせください。
 また、本市のエンゼルプラン策定推進状況についてもお示しください。
 次に、乳幼児健康支援デイサービス事業の充実についてお尋ねいたします。
 本事業は、おかげをもちまして平成6年10月より、病後児デイサービスモデル事業として国の制度を導入し、実施していただいてまいりました。その後、乳幼児健康支援デイサービス事業に変更され、今日に継続されているところであります。無認可施設として昭和63年開設以来、なかよし園の皆様には、先駆的な御努力、そして長年にわたります建設的な御努力、そしてまた委託事業として取り組んでこられました本市行政に心から敬意を表するところであります。働くお母さん方から、病気の回復期にある我が子を安心して預けられると大変感謝されているところであります。しかしながら、利用料金において、もう少し何とか御配慮いただけないかとの強い要望も承っているところであります。とりわけ非課税世帯にあっては、特段の配慮をお願いいたしたいと存じます。御所見をお聞かせください。
 次に、地域保育センター設置についてお尋ねいたします。
 今日、利用者の視点に立った多様な子育て支援サービスの普及促進が図られ、子供を産み育てやすい社会へ、子育てに夢の持てる社会へと、順次移行していることはまことに喜ばしいところであります。この際、育児相談や育児サークルなどを支援する地域子育て支援センター事業をも包括した各種の保育メニュー、新たなファミリーサポーター、保育ママやボランティア等の育成、交流、各種情報発信等々、ネットワーク化された拠点機能を持った(仮称)地域保育センターを設置する構想はいかがなものでしょうか、御所見をお聞かせください。
 次に、介護保険についてお尋ねいたします。
 あと半月ほどで、いよいよ介護保険制度が始まります。制度実施に向け、これまで日夜精力的に取り組んでこられました市職員の皆様に衷心より敬意を表しますとともに、御労苦に感謝申し上げます。御承知の介護保険制度は、国の制度ではありますが、市町村が保険者となり、サービスと負担を決めるという地方分権の実践であり、市町村の力量がためされることになろうかと存じます。制度の信頼性を高める一番の解決策は、介護サービスの質を高め、量を確保することだと言われております。どうか市民の皆さんに信頼される制度となりますようさらなる御尽力を心からお願い申し上げ、以下、数点お伺い申し上げます。
 第1点目は、保険料の未納者や無保険者の問題についてでありますが、保険料の未納者に対する罰則は厳しく、低所得者が介護サービスを受けられなくなる可能性があると思われますが、どのように対処されますか、お伺いいたします。
 次に、利用者負担を払えない人はどうなるのでしょうか。高額介護サービス費の制度がありますが、その基準は法定負担分を前提としています。その支払いができない人はどうなるのでしょうか。
 また、保険未納者に対して高額介護サービス費が支給されていないと聞いていますが、介護保険法に利用者負担にかかわる減免規定がない中で、保険料との関係において整合性を欠くのではないかと思われますが、市としてどのように考えておられましょうか、お示しください。
 次に、保険外負担についてであります。支給限度基準額以上のサービスを利用する場合、保険外負担となりますが、市町村条例によって法定支給限度基準額に上乗せすることができるとなっていますが、本市の方針とその理由をお聞かせください。
 次に、第2の国保になりはしないかとの心配であります。介護保険法で中期財政運営方式の導入、財政安定化基金の設置、要介護認定事務費の2分の1を市町村に交付するなどの措置が講じられておりますが、収支のバランスのとれない第2国民健康保険となる危険性もあると思われますが、市としてどのような見通しを持たれていますでしょうかお伺いいたします。
 次に、自立と認定された高齢者に、市独自としてどのようなサービスを予定されていますか、お伺いいたします。
 第6点目は、厚生省も介護オンブズマンについて検討されているようですが、本市における情報公開とオンブズマン機関の設置についてどのように考えておられましょうか、お尋ねいたします。
 次に、介護の社会化という制度の趣旨を考えますと、保険制度外でも、ある種みんなで支え合うという仕組みづくりが大切であると思います。住民相互の助け合いボランティア活動等の支援について、どのように考えられておられましょうかお尋ねいたします。
 次に、ケアプラン作成依頼届出書の提出状況はどのようになっておりますかお尋ねいたします。また、その後の介護サービス計画、いわゆるケアプランづくりが思うように進んでいないとのマスコミ報道がなされていますが、本市の状況はどのようになっておりますか、わかればお聞かせください。
 最後に、元気な高齢者対策についてでありますが、今日、本市には1,000人を超えるグラウンドゴルフ愛好者がいます。しかし、本市には整備されたグラウンドゴルフの会場はありません。今後さらに増加する高齢者の軽スポーツ推進のためにも、この際ぜひ専用のグラウンドゴルフ場の設置を望むものでありますが、高齢者の生きがい対策の意味を含めて御所見をお聞かせください。
 次に、地域産業の活性化についてお尋ねいたします。
 3月11日、徳島自動車道が全通、四国の4県都を高速道路で直接結ぶXハイウエーが完成し、地域に住む者の一人として素直に喜びたい気持ちでいっぱいであります。マクロ的には4県都が3時間圏となり、物流の効率化や交流人口の増加、環境面での大きな波及効果を含んでおり、地域活性化など、さまざまな期待が高まっていると思います。新聞報道によれば、加戸知事は四国州を前提とした広域市町村合併の機運盛り上がりに期待感を示されていますし、また21世紀前半には四国州になるだろうと思うとさえ言及されています。
 マクロの見方は見方として、果たして我が新居浜市はどうなるのだろうか。Xハイウエー結節点の宇摩地区は、確かに四国中央地域としての地理的優位性は高まっていると見るのは一般的であろうと思いますが、我が新居浜市にとりましても、これまで愛媛の東端地区の位置づけであったものが、今日宇摩地区と同様、四国の中央地域に位置していると言えるのではないでしょうか。Xハイウエー開通特集号の中で、愛媛新聞の記事がございました。「これらのメリットはすべて可能性に過ぎず、決して明るい未来が約束されたわけではない。高速道路は沿線都市を平等にする。それは利便性とチャンスが平等に与えられるとともに、激しい都市間競争の到来を意味する。つくられた社会資本を生かすのは地域のやる気にかかっている」と指摘されています。まさにこれからのまちづくりのいかんにその成否がかかっていると思うのであります。四国の中央地域としての受け皿の第1要素は、本市にとっても、やはり古くて新しい課題、一大コンベンション施設の整備ではないでしょうか。官民一体となって地域経済活性化の骨幹の一つと考えられますコンベンション施設の建設についてどのように認識されておりましょうか、御所見を承りたいと存じます。
 次に、産業観光についてお伺いいたします。
 先日の県議会答弁で、本市の生きた博物館都市構想を評価されておりました。他市にないこの地域資源としての特性をぜひ本格的な産業観光に結びつけ、地域経済の活性化に寄与できるよう取り組むべきと考えるのですが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
 次に、経済懇談会の設置に関し、設置の趣旨、目的、構成、内容、その期限等についてお答えください。
 次に、中小企業大学校四国ブロック校の誘致についての本市の条件整備的な素地や体制はどのようになっているのか、お聞かせください。
 次に、目抜き白地地域の解消に向けてでありますが、昭和47年、工業再配置促進法によって指定され、今日に至っていますものの、本市の現状は当時と大きく変化し、促進法には全く合わなくなっております。まして地方分権の時代、生き残りをかけた都市間競争の激しい時代に突入しておるのでございます。全市民挙げて国への要望を強めていかなければならないと思いますが、ここで改めてその御決意をお伺いいたします。
 次に、創業者支援の一層の充実についてお尋ねいたします。
 去る2月17日、新居浜工業高等専門学校に待望の高度技術教育研究センターが完成され、今後に大きな期待を寄せているところであります。創業者支援につきましては、これまでも東予産業創造センターを中心にさまざまな取り組みを展開され、それぞれ成果を上げられたと存じますが、さらに技術評価、そして営業支援等、総合的な支援体制、このことを望む声も少なくございません。徳島ニュービジネス協議会レベルの創業者支援をぜひお願いしたいという率直なベンチャーからの希望がございます。いかがでございましょうか、お考えをお聞かせください。
 次に、農業、林業の振興について御質問いたします。
 御承知のとおり、新たな食料・農業・農村基本法が、昨年7月16日公布施行されました。新農基法は、1、食料の安定供給の確保、2、農業・農村の有する多面的機能の発揮、3、我が国農業の持続的発展、4、農村の振興の4つの基本理念を掲げております。特に、食料自給率の引き上げや農業生産を通じて、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承など、国民が農業に期待する多面的な役割、そして経済効率だけでなく環境保全型農業を目指す我が国農業の持続的発展を明確にしたことが、最大の特徴だと言われております。そして、先日、実現可能な水準目標として、2010年度にカロリーベースで45%まで食料自給率を回復させることが決まり、いよいよ来年度から水田を中心とした土地利用型農業活性化対策がスタートいたします。
 そこで、お伺いいたします。
 第1点は、市政運営方針での農業や林業の位置づけ並びに将来展望についてであります。
 国は、2000年度を農政改革元年とし、我が国農業の基盤を根底から構築し直そうと位置づけています。本市におきましては、平成9年度までは、農業、林業、それぞれ項を起こし、具体的方針の明示がありましたが、平成10年度以降は数十字の抽象的記載となっております。もちろん、基本方針が変わったのではなく、市政運営方針のスタイル変更のみと善意に解釈しておりますものの、新農基法が成立し、食料自給率の向上等、国民的な諸取り組みが求められている中、さらに自然環境の保全、循環型社会への取り組みが強く求められている今日、自然の豊かさをはぐくむ農業や森林、林業を真正面からとらえ、新居浜市の方針を示すことが重要と思うのですが、いかがでしょうか。この際、本市の農業、森林や林業の諸施策についての将来展望をあわせてお聞かせいただきたいと存じます。
 次に、具体的に幾つかお尋ねいたします。将来展望と重複するところは、将来展望に含めて御答弁ください。
 1つは、米の生産調整と遊休農地解消の取り組みについての現状と課題であります。そして、行政支援についてであります。
 農家の人々は、米の生産調整をだれも好んではいないと思います。本市は米の消費地であり、水田面積914ヘクタールすべてでお米をつくっても、消費量は賄えません。そういった中で約4割の生産調整に協力し、結果として遊休農地がふえ、片方では、農業委員会農政部会の皆さん方が手弁当で遊休農地の実態調査に汗を流しています。また、市職員の担当者も、綿密きわまりない生産調整関係の書類関係、現地調査に大変な労力を強いられています。今日、地産地消の方策が随所で求められています。本市のように小規模農業圏にあっては、国の農業基盤整備等々の補助は全く皆無に等しい中、ぜひとも地元で生産したものを地元で消費するという地産地消のシステムを消費者である市民と、そして農家、JA、行政が一体となって、幾多の困難、課題を克服して実現していくべきと考えますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
 関連して、教育委員会との連携とはなりますが、本市の学校給食食材への積極的な取り組みはいかがでしょうか。
 さらにまた、農家の協力をいただきながら、小中学生の農業体験学習としての遊休農地の有効活用はいかがでしょうか、お尋ねいたします。
 次に、大規模農家にしろ、本市のように小規模農家にしろ、農家の抱える悩みは根本的には同じであると思います。高齢化、担い手不足、遊休農地の解消や農地集積による作業効率の向上等々であります。規模等から国の補助対象とならなくても、農用地の確保と有効活用のため、集落営農の新たな推進や、これまで進めてこられました共同利用機械の拡充、さらにオペレーターの養成、確保等々、新居浜地域に密着した市行政の積極的な施策が求められると思いますが、いかがお考えでしょうかお尋ねいたします。
 次に、地産地消の実践取り組みを進められておりますあかがね市振興について、市民PR等、ソフト面が中心になろうかと思いますが、行政支援をさらに強化すべきと思うのですが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
 次に、林業関係についてお尋ねいたします。
 まず、本市における広域基幹林道開設事業並びに林業構造改善事業の進捗状況と、今後の見通しについてお聞かせください。
 次に、今日地球温暖化を防止する森林の役割や、水を蓄える水源林としての重要性等々、環境面や生態系での人間へのはかり知れない恩恵に気づき、間伐や里山の自然を守るボランティア活動が全国的に盛り上がってきております。本市広域圏にも、石鎚水源の森クラブが形成され、ボランティア活動が展開されているようですが、現況と、今後行政としての取り組みがあればお聞かせください。
 次に、里山を守り、里山を生かす実践取り組みとして、市民の森に万葉植物園の創設をボランティアの皆さん方が積極的に取り組んでおられます。市民の森、約1ヘクタールに5年がかりで、現状の自然を残しながら、万葉の植物約140種を育て、市民のいやし、そして憩いの場に、そしてまた子供たちの自然体験学習の場として役立てればとの思いから、遊歩道の設置作業や下準備に汗を流されています。完成すれば、四国一の、いや西日本一の市民が誇れる万葉植物園になると、メンバーの皆様方の目が輝いていました。また、市行政の積極的な御理解や御支援のたまものであると大いに感謝されておりました。実に今日当を得た事業であり、生涯学習まちづくりの典型的な、これぞ市長の唱える生涯学習まちづくりと感動を覚えたところであります。願わくは、ボランティアではなかなか難しい作業や、苗木や種の補助等々、これまで以上に御支援をいただき、まさに市民の誇れる万葉植物園になるよう育てていただきたいと切に願うところであります。御所見をお聞かせください。
 最後に、生涯学習まちづくりと教育の充実について、数点御質問いたします。
 まず、生涯学習まちづくりに関して、市民が主役のまちづくり支援事業のプログラムとその評価、また総合行政としての位置づけ、かかわりはどのように考えておられるのかお聞かせください。
 次に、さきの社会教育法の一部改正で、公民館の運営審議会の必置規制が廃止され、任意設置となりましたが、公民館の運営と今後の活動展開をどのように考えておられますか。また、生涯学習まちづくりを進める上での公民館の位置づけはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
 また、現在の公民館の運営等々を基本的に地域に任せる自治公民館構想について、これまでも御質問させていただきましたが、その後の検討内容を含め御所見をお伺いいたします。
 次に、これまでも生涯学習振興基金設置や生涯学習財団設立についてるる御提言をさせていただきましたが、その後検討状況はいかがでしょうか。お尋ねいたします。
 また、出前講座の実施状況とその評価についてもお伺いいたします。
 次に、教育の充実について、数点お尋ねいたします。
 私は、平成10年3月議会でも、教育改革、特に教育基本法の改正の必要性を訴えさせていただきましたが、今日やっと国レベルで見直しの機運が高まってきておりますこと、大変うれしく存じております者の一人であります。また、2000年を期し、国レベルで教育制度の抜本的な見直しのため設置する教育改革国民会議の座長も、先日、江崎玲於奈氏に決まり、今月末に発足される方針のようであります。一方、2002年4月から完全実施されます学校週5日制に合わせて、授業時間の大幅削減や総合学習の導入などを盛り込んだ新学習指導要領が実施されるところでありますが、ここ数年、教育行政、教育改革にかかわる数多くの答申や改正等々、次々と出され、目を通すだけでも目が回る思いでありました。さぞや教育委員会並びに学校現場におきましても、2002年に向けて超多忙を極めていることと思いますが、ここで御質問でございますが、一連の教育改革に向けての本市教育委員会の基本姿勢、基本方針、その取り組み展開について、まず御所見を承りたいと存じます。
 次に、総合的な学習の時間新設に関する教育委員会の認識と、具体的な取り組み方針、現状の取り組み状況についてお示しください。
 次に、学校教育法施行規則の一部改正で、新学期から学校評議員制度の導入が可能となったところでありますが、本市の対応はどのようになされますかお伺いいたします。
 次に、中高一貫教育の意義と推進の必要性、その方策等が大きな話題の一つとなっておりますが、本市ではどのようなお考えをお持ちでしょうか。お伺いいたします。
 次に、これまでも教育のスムーズな連続性を子供たちに確保するため、幼稚園、保育園、小学校のより一層の連携の必要性について提起させていただいたところでありますが、取り組み状況と今後の対応についてお聞かせください。
 次に、青少年健全育成にかかわるボランティア諸団体、関係機関が市内に数多くあり、それぞれが積極的な活動を展開されておりますが、2002年の学校完全週5日制に向け、またさらなる教育改革を進める上からも、新居浜市としてネットワーク化を進めるべきと考えますが、お考えがあればお聞かせください。
 次に、ビオトープづくりについてお伺いいたします。
 新学習指導要領のシンボルであります総合的な学習を進める上から、また環境教育、生活体験、社会体験学習の有効な手だての一つとして、さらにはまた開かれた学校づくりを実現する場として、今日地域と協力した学校ビオトープづくりが全国に広がりを見せております。本市には、さきに触れました一大ビオトープとなりつつあります市民の森もありますが、町中の学校に、また学校周辺の遊休農地等に、1つからでもビオトープ空間を設置されてはいかがかと思うのですが、お考えをお聞かせください。
 最後に、少年少女発明クラブ設置についてお尋ねいたします。
 本年11月5日、6日、7日、社団法人発明協会総裁であられます常陸宮殿下、華子様を松山にお迎えいたしまして、少年少女発明クラブ全国大会と創作展が催されます。現在、県下では松山市、今治市、伊予市に少年少女発明クラブが設置されております。総合学習の意図するところや創造性豊かな人間性を図る上からも、大変有意義な施策でなかろうかと考えます。少年少女発明クラブ設置についてのお考えをお尋ねいたします。
 最後に、これまで市政発展に各面から御貢献をされ、このたび3月末で退職されます理事者並びに職員の皆様方の今後の御多幸、御健勝を心からお祈りしながら、第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 自由民主クラブ代表の杉本議員さんにお答えをいたします。
 まず、市政運営方針のうち21世紀を展望しての新居浜市の羅針盤について種々御指摘をいただいたわけでございますが、20世紀人間社会は地球資源を最大限活用し、発展を続けてまいりました。しかし、それは地球の容量が無限であるという架空の前提のもとで可能な発展であったものでございまして、その枯渇が遠くない将来となった今日、これまでの経済、物質優先の社会経済の行き詰まりが再確認されております。私は、すべての生命の母体である地球環境の保全なくしては、もはや産業経済のみならず、社会自体の持続ある発展は望めないと、このように考えておるわけであります。我々は実質的にも歴史のまさに転換点に立っておりまして、いまや環境は特定分野の課題ではなく、現在の社会経済システムを根底から変革する力を内包した総合的な重要課題でありまして、新たな世紀を環境の時代として迎えるための環境政策のあり方が今見直されているものと、このように認識をいたしております。
 また、環境問題には、御指摘にもございましたように、グローバルかつ長期的指針を要する地球規模の問題と、ごみ問題など極めて身近な地域に密着した日常的問題が同居いたしておりますし、そこに暮らす人すべてが当事者として加害者にも被害者にもなり得る問題ではないかと、かように思うわけであります。私は、人間活動が環境に与える負荷を低減させる循環型社会の構築には、住民、事業者、行政の三位一体となった取り組みが不可欠であり、この行動原理の異なる3者がそれぞれ適切な役割分担、責任分担に基づき、まず地域から環境保全の小さな行動を積み重ねていくことこそが大変重要ではないかと、かように思うわけであります。
 また、御案内のように、環境問題の基本は自然と人間との調和にあると私は思います。当市は、別子銅山開坑以来、中四国屈指の臨海工業都市として繁栄をいたしてまいりました。そして、それは先人たちが偉大なる英知と不断の努力によって、御承知のように煙害への完全克服を果たし、乱伐された山林を報恩植林により、緑あふれる山々に回復した環境保全の歴史でもあります。21世紀を目前に、本市はこの誇るべき先人の偉業と郷土への熱い思いを再び思い起こし、市民、行政協働により、より美しい郷土の姿を次の世代へ引き継いでいくためのまちづくりを強力に推進することが、今後の地方分権下において、本市が産業と環境の両立という地域特性を生かし、また市民がそこに暮らすことを誇りに思える町として一層飛躍発展する道であると、このように確信をいたしておるわけであります。
 次に、本市財政の現状と見通しについてでございますが、まずこれまでの財政運営についてでございますが、バブル崩壊後の長引く不況下での事業推進と相なったわけでございますが、地方の財源不足を補う国からの地方交付税の増額措置、地方消費税交付金の創設などによる財源対策や行財政改革による経費節減等を図り、中・長期を展望した健全財政堅持のもと、一般財源のシーリングを初め3カ年実施計画によるローリングによる計画的な予算執行に努めました結果、長期総合計画に基づく諸事業の推進が図られ、私は一定の成果が得られたものと、かように認識をいたしておるわけであります。
 次に、本市財政の現状についてでございますが、今日、本格的な回復段階に至っていない経済状況にございます。その一方では、長期の経済不況による法人市民税の落ち込みや国の経済対策に伴う個人市民税の減税、固定資産税の負担調整措置などにより、財源の中核をなす市税等、一般財源の安定的な伸びが期待できない状況のもと、特に高齢者対策等の地域福祉施策の整備充実、都市基盤の整備、廃棄物中間処理施設の建設、地域経済の活性化事業などから多額の財政需要が見込まれておるのも事実であります。
 次に、第三次長期総合計画における財政指数の変化についての御指摘でございますが、初年度の平成2年度と平成10年度を比較いたしますと、バブル崩壊後の厳しい財政状況の中で、財政の豊かさを示すいわゆる財政力指数は、平成2年度0.728、平成10年度0.727と大きな変化はなく、財政の弾力性を示す経常収支比率につきましては、平成2年度60.0%から平成10年度79.4%となっており、標準的数値以内となっておりますものの、上昇傾向になっておるわけであります。また、一般会計の地方債残高は、平成2年度327億6,235万6,000円から平成10年度は414億1,903万4,000円となっており、26.4%、86億5,667万8,000円増加いたしております。また、財政運営上重要な起債制限比率は、平成2年度10.2%から平成10年度は11.6%となっております。これら主要な財政指標の推移により、平成2年度から平成10年度までの財政状況を総括いたしますと、主要事業を初め公共、単独等の諸事業で成果が得られたものでございますが、一方では地方債残高が増加し、財政の弾力性の低下傾向等につながっているものと、このように私は分析いたしております。
 また、第四次長期総合計画の策定に当たりましては、現実に当面いたしております都市基盤整備、さらには環境問題、少子高齢化対策、教育や経済問題などの推移を図るため、市民の皆様方の御意向をベースに、財政的な制約が厳しい折ではございますが、経済指標の一部には回復の兆しも出てきておりますので、これら時代の潮流を見きわめ、的確に対応していくことが大変重要ではないかと、かように理解をいたしておるわけであります。今後におきましては、弾力性のある財政運営に鋭意努め、財源の重点配分による諸事業の計画的な推進により、市民福祉の向上、さらには市政のさらなる発展に努力をいたしてまいる所存であります。
 次に、行政改革についてのうち、平成11年度の進捗状況についての御指摘がございました。主な成果といたしましては、事務事業評価システムの本格実施、平成12年度から本格稼働いたします庁内LANの導入、補助金等の整理合理化、公共工事コスト縮減対策に関する行動計画の策定、定員適正化計画の策定、職員参加による目標管理の導入等々、積み残された課題あるいは新しい課題への果敢なチャレンジにより一定の方向性を示すなど、私は大きく前進したものと、このように認識をいたしております。特に、その中で職員参加による目標管理につきましては、制度導入の目標である職員のチャレンジ精神を伸ばして、生き生きとした創造的な環境適合型の組織に転換し、限られた人的資源や財源を有効に活用して市民福祉の向上につなげていく行政システムの構築に一定の成果があったものと、私は確信いたしております。
 今後は、職員参加による目標管理をより一層制度的に定着させることによりまして、長期総合計画や市政運営方針等に立脚した目標志向型の組織、行政課題の解決のための情報の共有が図られ、全職員の参画意欲を高める組織への転換を確固たるものとし、さらなる市民福祉の向上を図るべく、私を初め職員全体、新たな認識の上に立って、平成12年度の諸事業に取り組んでいくべきであると、このように考えておるわけであります。
 次に、平成12年度の行政改革につきましては、11年度に引き続き事務事業評価システム、職員参加による目標管理、定員適正化計画のさらなる充実を図るほか、施設の運営管理等の委託化の検討、職員の能力開発を効果的に推進することに主眼を置いた人材育成基本方針の策定、生涯学習の推進体制として生涯学習まちづくり地域会議を設置し、市民が主役のまちづくりを推進するなど、行政改革大綱の3本柱であります行財政運営の効率化、活力ある組織づくりと人材育成及び市民参加の促進と行政の公正・透明性の向上に引き続き努力をいたしてまいりたいと考えております。
 次に、介護保険についての御指摘がございました。
 まず、自立と認定された高齢者へのサービスにつきましては、これまで100回を超える出前講座や地元説明会等におきまして、自立と認定された方々への対応が強く求められてまいりました。一方、介護保険事業計画策定委員会におきましても、閉じこもりによる痴呆予防や自立者支援など、介護予防対策の必要性が提言されております。このようなことを踏まえまして、自立者の介護予防と日常生活支援策として配食サービスを初めデイサービス、ホームヘルパーの派遣事業、養護老人ホームにおけるショートステイ事業を、介護サービスの充実として緊急時の一時対応を図る特別養護老人ホームにおけるショートステイの期間延長事業を実施し、介護保険事業と一体となった総合的な高齢者の保健福祉事業の推進を図ってまいりたいと、かように考えるわけであります。
 次に、御指摘のございました情報公開についてでございますが、介護保険制度上、利用者がサービス提供事業者を選択するためには、提供されるサービスの内容を把握することが何よりも基本でありまして、そのためには情報公開は欠かせないものと認識をいたしております。インターネット等、さまざまな手段によりまして、サービス提供事業者の情報を提供していけるよう努めてまいる所存であります。
 次に、オンブズマン機関の設置につきましては、介護保険事業計画策定委員会におきましても重要な位置づけと御提言をいただいておりますことから、今後国の動向を勘案しながら検討を続けているところであります。
 次に、地域産業の活性化につきまして種々御指摘がございました。
 まず、経済懇談会につきましては、本市の経済活性化のために、市外の専門家を含め経済人や女性企業家及び有識者の皆様方から、一部公募もいたしまして、忌憚のない御意見、御提言をいただこうとするものであります。なお、設置の期間につきましては1年間と考えておりまして、設置の趣旨、目的は、本市の今後の成長分野での新技術、新製品づくり、起業家マインドの育成等を含め、平成10年度に策定をいたしております地場産業創出・育成ビジョンをベースといたしまして、さらに具体的な展開と新たな可能性を見出すことといたしております。
 次に、工業再配置促進法における目抜き白地地域の解消についての御指摘でございますが、この問題につきましては、先日の平成12年度市政運営方針でも申し上げましたとおり、産業再配置促進費補助金が受けられないなどの不利益をこうむっておりますことから、本市にとって大変重要な行政課題であると、このように認識をいたしております。同法制定から既に28年が経過をし、本市の工業集積度も当時の半分程度になっておりますことにもかかわりませず解消に至っておりませんのが現状でありまして、社会経済情勢の変化に伴う見直しは、私は当然のことでありまして、同様の悩みを持つ地域と相連携を図りながら県の御指導、御協力を得、国に対し強い決意で取り組んでまいる所存であります。
 次に、産業観光についてでございますが、本市の産業観光についての取り組みにつきましては、昨年5月に東予地区産業観光推進協議会を設置し、四国通産局、愛媛県、東予地区の各市町村、さらには旅行エージェントを含めまして、本市が事務局となり、これまで2回の協議会を開催し、協議会におきましては産業観光を推進するための問題点、方策等を検討いたしました後、各市町村に対し実施したアンケート調査をもとに産業観光施設一覧を作成し、関係機関にPRを行ったところであります。
 一方、四国通産局におかれましては、修学旅行に産業観光を誘致すべく東京都教育庁に対し打診を行っていただくなど、積極的に取り組んでいただいておりますし、近く本市のマイントピア別子、広瀬歴史記念館などを含む四国の産業観光施設のガイドブックを発刊すると聞き及んでおります。さらに、愛媛県におかれましても、本市の近代化産業遺産を愛媛文化遺産構想の先進的なモデルとして高い評価を得ているところでございまして、これら近代産業遺産は産業観光の推進とも深くかかわり、活用範囲を広げていけるものと私は大きく期待をいたしておるわけであります。また、先般開催されました平成11年度東予六市長会議におきまして、東予地区の産業観光推進についての議題を提案させていただきましたが、積極的に東予六市で取り組むという考えで一致をいたしておるわけであります。
 このようなことから、本市といたしましては、、四国通産局、愛媛県の御支援、御協力をいただきながら、関係企業、自治体とともに連携し、引き続き具体的な産業観光ルートの設定と、その活用のPRを積極的に推進いたしてまいる所存であります。
 次に、地域産業の活性化の御質問でございましたが、四国の中央としての機能整備について種々御指摘をいただきました。御承知のように、昨年のしまなみ海道の完成に加え、3月11日には徳島自動車道、井川池田インターチェンジと川之江東ジャンクション間が開通をし、4県都をX線字形で結ぶネットワークが完成をし、ますます都市間あるいは広域圏域間競争が激化することが予想されるわけであります。これらに対処するためには、私は何と申しましても地域の潜在力の発掘や活用、魅力の創造や都市間の広域的な交流、連携を図る中で、的確な方向性を見出す必要があると、このように認識をいたしております。御案内のように、地理的には本市を含む東予圏域は立地的優位性が確認されておりますが、このXハイウエーの開通による地理的な優位性のみに頼ってはならないと考えております。ハード面では、長年培われてまいりました固有の財産、文化を生かした近隣の都市とは異なった個性を有する都市基盤整備とあわせ、先ほど杉本議員さんから御提案のございましたコンベンション機能の充実を含め構築することが重要でありまして、現在計画いたしております総合体育館も、私は一つのコンベンション機能の強化になるものと、このように考えておりまして、今後は近隣都市との連携と交流を一層深める中で相乗効果を創出する必要があると、このように考えておるわけであります。
 次に、農業、林業の振興についてでございますが、私は常々、農林水産業は食料生産の場あるのみではなく、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全及び良好な景観の保存等、多面的かつ広域的な機能を有しておりまして、環境と調和をすることによって生産活動を長期的に持続、再生させることが可能な産業であると、このように認識をいたしておるわけであります。杉本議員さん御指摘のございましたように、21世紀は地球環境保全を念頭に循環型社会の構築が求められておりますことから、新たに制定されました食料・農業・農村基本法でも国民共有の多面的な機能を生かした農業、農村の振興発展に向けた取り組みが掲げられております。このような視点を踏まえまして本市農業を見ますと、都市近郊型農業で小規模、多品目栽培でありますことから、将来にわたりまして存続発展ができますよう集落営農を推進し、また認定農業者、中核的農家への支援等を通じて、担い手の確保や農地流動化の促進、遊休農地解消のため、効率かつ安定的な農業経営の育成確保を図ってまいりたいと考えております。
 また、御指摘がございましたように、小学校における農業体験実習の推進、さらに地元生産、地元消費という消費者ニーズにも対応したJA新居浜市の産直市等を、関係機関とともに連携を取りまして推進をいたしてまいりたいと考えております。
 なお、今後の展望といたしましては、安全で新鮮な地元農産物を供給できる体制づくりを目指しまして、本市農業の積極的な展開を進めてまいりたいと考えておりまして、農業委員会及び市及び各関係機関、団体との合意形成による連携を取りながら、新居浜農業の持続的発展に努力をしてまいりたいと、かように考えておるわけであります。
 次に、林業の振興につきましては、林業構造改善事業や広域基幹林道開設事業等々の各種事業を今後とも積極的に実施をいたしてまいりたいと考えております。これらの事業の実施によりまして、林道等の生産基盤の整備、間伐等の育林を推進することにより、安価で良質な木材の供給による国産材の需要を拡大し、林業経営の振興を図ってまいりたいと、かように考えておるわけであります。
 また、愛媛県東部の10市町村で設立しております東予流域林業活性化センターが、平成10年7月に新居浜、西条地域で水源の森づくりボランティアを募集し、林地の草刈りや間伐木の搬出作業等の活動が精力的に行われております。
 また、当市におきましても、御指摘がございましたが、平成12年度から市民の森に万葉植物園をボランティアの協力により整備をいただくことになっております。このことは多くの市民の興味を喚起する絶好の機会となり、市民の森を一層充実したものにできるものと私も大いに期待をいたしておるわけであります。今後とも、森林、林業の振興発展に向けまして、各種事業の実施により積極的な支援を行ってまいる所存であります。
 次に、市民が主役のまちづくり支援事業についてでございます。
 本市におきましては、平成9年度に行いました生涯学習都市宣言をまちづくりの基本理念といたしまして、平成10年度からは、地域アニメーター、にいはま学、生涯学習まちづくり市民講座いわゆる出前講座等々の具体的な事業に取り組んでまいりました。平成12年度から開始いたします市民が主役のまちづくり支援事業につきましては、市民の方々がそれぞれの地域を自分たちの手でより住みよい町にしていくために取り組むさまざまな分野の具体的な事業に助成を行い、まちづくり活動の一層の活発化、多様化を図るものでございます。
 なお、事業内容といたしましては、各地域の推進母体となります生涯学習まちづくり地域会議をそれぞれの校区に設置していただき、地域の課題、活動テーマ、事業計画等を決定して実施されます事業に対し助成をするものであります。なお、地域会議には市職員もパートナーとして参加をし、地域と行政とのパイプ役を果たすシステムを立ち上げたいと、このように考えております。
 私は、この事業は全国的にも先進的な取り組みと自負いたしておりますが、市民の皆さんが課題を持ち寄り、その解決策について協議を重ね、力を合わせて事業の完成に向かう過程が、まさに私は生涯学習まちづくりであると、かように考えるわけであります。なお、その評価につきましては、それぞれの活動事例を発表し、互いに客観的な評価を行う生涯学習まちづくり推進大会での成果の交換、拡大、そして蓄積が市民によるまちづくりの貴重な財産となるものと考えております。
 また、この事業を推進するためには、行政のすべての部門が市民活動と密接な連携を取り、ともに望ましいまちづくりを進めていくシステム、いわゆる総合的な生涯学習推進体制の確立が必要でございまして、生涯学習のまちづくりに対する市民及び職員意識の醸成に大きく寄与するものであると、このように考えておるわけでございます。今後とも、より一層の御指導、御協力のほどをお願い申し上げたいと思います。
 以上、申し上げましたが、なお足らざるところにつきましては、それぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時08分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時18分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 杉本議員さんにお答えします。
 まず、生涯学習まちづくりと教育の充実についてのうち、公民館の運営と活動についてでございますが、地方分権の流れの中、社会教育法が改正され、公民館運営審議会の必置規制の廃止や委員構成の基準廃止など、その運用が大幅に弾力化されますことは、杉本議員さん御案内のとおりでございます。これは地域の人材の選出範囲を広くし、地域住民の意思を反映させ、公民館活動をより積極的かつ活発なものにしようというのが目的であり、本市におきましても、この規制緩和に伴い、多様化かつ高度化してくる地域の学習ニーズに対応できる公民館活動が期待できるものと考えております。
 また、生涯学習のまちづくりを推進する上での公民館の位置づけについてでございますが、平成9年の生涯学習都市宣言により、総合行政を念頭に置いた全庁的なネットワーク化を推進していく中、公民館を地域の生涯学習の拠点、またコミュニティーセンターとして位置づけをし、地域住民の意思を反映した生涯学習のまちづくりの推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本格的に生涯学習のまちづくりを推進するため、自治公民館にしてはとの御提言についてでございますが、館長、主事、主事補の3人という職員体制に加え、公民館運営審議会も1館ごとに設置している本市の公民館運営体制は、県下はもとより全国的に見ても充実しており、きめ細かな住民へのサービスが提供できるという点で大きなメリットがあると存じます。しかしながら、生涯学習のまちづくりや地方分権が進展する中で、市民主体の地域づくりも大変重要でありますことから、杉本議員さんの御提言につきましては、教育機関としての公民館のあり方を踏まえまして、今後慎重に検討させていただきたいと考えております。
 次に、青少年健全育成に係る諸団体、機関のネットワークについてでございますが、本市では数多くの各種機関あるいは各種団体はそれぞれの分野で青少年の健全育成に取り組んでおります。杉本議員さんの御提言のように、これらの各種機関並びに各種団体のネットワーク化による効果、効率を求めることも地方分権時代を迎えました今日ではまことに重要なことであると考えますので、今後におきましては、これら各種機関、団体とネットワーク化に向けましての協議、検討をしてまいりたいと存じます。
 次に、教育改革についての基本方針と、その取り組みについてでございますが、御案内のとおり、国においては昭和59年の臨時教育審議会以来、中央教育審議会を初めとする各種審議会の答申等に沿って教育改革を進めてきたところでございます。この結果、生涯学習の推進や学校教育内容の改善など、本市も含め一定の改革を実施してまいったところでございます。しかしながら、近年の特に子供たちを取り巻く環境の急激な変化の中で、憂うべきさまざまな問題行動が生じることとなり、画一的で、知識を一方的に教える教育のもとで、思考力や創造性、さらには豊かな人間性をはぐくむ教育活動がおろそかになっていること、さらにはしつけや伝統文化を伝える家庭や社会全体の教育力の低下など、さまざまな問題も指摘されているところでございます。
 このようなことから、教育はあらゆる社会システムの基盤であることを強く認識し、少子高齢化、情報化、国際化、さらには地方分権時代に対応できる教育改革の推進を図らねばならないものと考えております。子供たち一人一人の個性を尊重し、みずから学び、みずから考える力や豊かな人間性の醸成など、生きる力をはぐくむとともに、各学校が地域の支援を受けながら創意工夫を凝らして教育活動をするとともに、学校の自主性、自律性を確立してまいる必要があると認識いたしております。教育委員会といたしましても、心の教育の充実、個性や能力を尊重した教育の充実、現場の自主性を尊重した学校づくりの促進を基本に、当面は新学習指導要領への円滑な移行、学校管理規則の見直し、学校評議員制度の導入など、順次取り組んでまいりたいと考えているところでございます。いずれにいたしましても、教育改革は行政のみで実現できるものではなく、教育は人なりと申しますが、行政、学校、家庭、地域社会、さらにはすべての市民が一体となって取り組んでまいらなければならないものと存じております。
 次に、総合的な学習の時間の新設についてでございますが、今回の教育改革の重要な柱と考えており、各学校の特色ある教育活動の場として児童生徒が主体的に学び、ともにつくり上げる活動として期待いたしております。各学校では、今までにもボランティア団体や地域の人材を活用し、さまざまな教育活動を行っておりますが、その成果をもとに、来年度からの実施に向けて時間割の編成や内容などについて研究を重ね、具体的な計画を作成中でございます。教育委員会といたしましても、各学校の自主性を尊重し、特色ある教育活動を支援し、必要に応じて教育環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
 次に、学校評議員制度の導入についてでございますが、学校評議員制度の導入により、学校が校長のリーダーシップのもと、地域に開かれた学校として子供や地域の実情に応じた特色ある学校づくりを展開していけるものと考えております。教育委員会といたしましては、校長が学校運営上必要と認めるときは学校評議員を置くことができるようにするために、現在新居浜市公立学校管理規則の見直しを行っているところでございます。
 次に、中高一貫教育の推進についてでございますが、御案内のように中高一貫教育は中等教育の一層の多様化を促進するために導入されたもので、平成11年度には宮崎県、岡山県、三重県で中高一貫教育が始まっております。愛媛県においては、県教育委員会高等教育課を事務局とした中高一貫教育研究会議が地域実情に応じた中学、高校の接続のあり方を調査し、公立学校での中高一貫教育の導入について検討を重ねております。平成12年度は、導入に伴う高校入試の改善や導入が本県教育の課題解決に役立つかどうかを中心に協議する予定と伺っております。中高一貫校は県に1校の設立を計画されており、この会議の検討結果を文部省に最終報告をした後、具体化されることになります。市教育委員会といたしましても、このような流れを注視しながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、幼稚園、保育園、小学校の連携についてでございますが、御案内のとおり市内全体を範囲とする幼稚園や保育園と校区のある小学校との組織的な連携については、保育、教育内容の違いなども含め困難な条件も多いのが現状でございますが、各園、小学校とも、それぞれの連携において創意工夫し、授業参観、交流遠足、交流給食などに取り組んでおります。今後とも連携を密にし、相互の教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
 次に、理科離れ、科学離れへの対応についてでございますが、新居浜市では理科教育の一環としてサマーサイエンススクールや夏休み親子野外教室などを実施してまいりました。御提案のありました少年少女発明クラブは、伊予郡砥部町で同町教育委員会及び社団法人発明協会愛媛県支部が主催して開催しております。子供たちに自分の頭で考え、自分の手で物をつくり出す喜びを知ってもらうこの活動は、創造力を培う意味で大変有用ですが、今まで実施してきた事業との関係もありますので、発明クラブの活動内容等を調査し、取り入れた形で実施できないかどうか検討いたしたいと存じます。
 次に、ビオトープ空間についてでございますが、環境問題への関心が高まっている中で、植物がどう繁殖し、動物がどう暮らしているかなど、自然を学習することは非常に重要なことであると認識をいたしております。本市では、自然学習の一環といたしまして、毎年各学校で自然体験学習を実施し、大いに自然に親しむ学習を推進しています。また、校内では、植物を育てたり、小動物の飼育など、子供たちが体験学習を通じて生きる力をはぐくんでいるところでございます。自然の豊かな本市にあっては、身近にある自然環境に関心を持ち、自然との共生の重要性に気づき、考え、より積極的にかかわることのできる児童生徒の育成を図ることが大切であると考えております。
 杉本議員さん御提言の内容につきましては、貴重な御意見として、今後学校関係者などとも協議するなど、検討させていただきたいと存じます。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 行政改革についてほか数点、補足を申し上げます。
 まず、事務事業評価システムの進捗状況につきましては、平成12年度予算編成に際しまして、主要事業について実施し、事業採択の資料として活用したところであり、職員の政策形成能力の向上に一定の成果があったものと認識いたしております。平成12年度におきましては、中間評価を実施し、事業の必要性と成果性について検証してまいりたいと考えております。
 次に、民間委託等の推進状況につきましては、庁内に事務事業委託化検討委員会を設置いたしておりまして、委託化によって業務の効率性や市民サービスの向上が図られる施設管理や事業等の選択を行い、平成12年度には委託可能な施設等の検討結果を御報告させていただきたいと考えております。
 次に、使用料、手数料の適正化の取り組み状況につきましては、利用者の負担割合や単価算定の基礎などについての検討を行うとともに、特に手数料については、地方分権一括法の施行に伴うすべての手数料の条例化に際しまして、それを構成する経費等についての検討を行ったところでございます。見直しにつきましては、現在の厳しい経済情勢を十分考慮し、料金設定の根拠等についてさまざまな角度から一層の検討を行った上で対応してまいりたいと考えております。
 次に、補助金等の整理合理化の進捗状況につきましては、長期にわたり補助金等が据え置かれているものもありますが、高令年金等につきましては、介護保険制度の実施に伴い、高齢者の生きがい対策事業等の創設など、新たな高齢者福祉施策に転換するために廃止することといたしております。なお、今後とも補助金の適正化については一層努めてまいりたいと存じます。
 次に、人材育成と人事評価制度の導入の取り組み状況のうち人材育成についてでございますが、現在人材育成基本方針の策定に向け、先進都市の事例を調査研究するとともに、現行の職員研修規程などをもとに新しいメニューを盛り込むなど、素案の策定を進めているところでございます。
 次に、人事評価制度の導入につきましては、能力開発、人材育成といった視点から成果、業績主義にウエートを置き、また客観性をあわせ持った人事評価制度の確立が必要であると認識いたしておりまして、制度化に向けて取り組んでいるところでございます。平成11年度の行政改革の推進結果につきましては、年度終了後のできる限り早い時期に、市政だより等によりましてお知らせいたします。
 次に、行政改革推進懇話会の開催状況と、その評価についてでございますが、昨年度は行政改革大綱についての審議をいただくなど、3回開催し、本年度は昨年6月に開催し、平成10年度の行政改革の実績について報告させていただいたところであります。委員の方々には、それぞれ市民の立場から行政改革の推進に忌憚のない御意見をいただいているところでありまして、今後とも行政改革の具体的な方針の決定の際には助言や提言をいただくなど、引き続き本市の行政改革の推進に御指導、御支援をいただけるものと認識いたしております。
 次に、中小企業大学校四国ブロック校誘致についてでございますが、杉本議員さん御案内のとおり、中小企業の振興につきましては、国においても、日本の経済再生の観点からも重要視されておりまして、経済の活力の源泉であるととらえられております。現在の厳しい経済状況の中、日本経済を再生し、より強靱な体質へと変革していくには、中小企業の人材育成や新産業の創成が重要であると認識いたしております。このような現状の中、中小企業の足場を固めるということから、現在未設置であります四国ブロックに中小企業大学校を誘致し、四国における中小企業の振興を図っていくことは、四国内はもとより日本経済の再生に向けての重要な一歩と考えております。
 また、愛媛県におきましても、中小企業大学校を東予テクノパークの整備に位置づけられ、また通商産業省に対しまして平成12年度の重要施策の推進に関する要望の中に含められておりますことから、今後におきましても県御当局との連携を図り、誘致に向け鋭意努力してまいりたいと考えております。
 次に、生涯学習振興の基金と財団の設立についてでございますが、生涯学習のまちづくりの主体は市民の皆様でございますことから、市民や企業の御協力を得て、基金の設置や財団の設立などによる市民主導のまちづくり体制が本市におきましても望まれるものと認識いたしております。したがいまして、市民が主役のまちづくり支援事業を初め、さまざまな生涯学習まちづくり事業の推進状況や、その機運の盛り上がりを見ながら対処してまいりたいと考えております。
 次に、出前講座の実施状況と評価についてでございますが、平成10年度から実施いたしております出前講座につきましては、平成10年度が104件、参加者約8,000人、今年度は2月末現在で199件、参加者約1万3,000人となっておりまして、当初の見込みを大きく上回り、同事業への市民の高い関心がうかがえます。その成果といたしましては、市民ニーズの把握に大きな役割を果たしておりますほか、市民と職員が直接意見を交換することによります相互のコミュニケーションの拡大に大きく寄与しているものと存じております。
○議長(世良賢克君) 片上保健福祉部長。
○保健福祉部長(片上孝光君)(登壇) 少子・高齢化対策のうち、子育て支援について補足を申し上げます。
 これまでの子育て支援の本市の取り組みの総括についてでございますが、子育て支援策は国や地方公共団体を初め、企業や地域社会で取り組むべき課題でございまして、本市におきましても、子育て支援策といたしまして、乳児を含めました低年齢児保育を公立、私立すべての保育所27園で実施しており、また延長保育、一時保育、障害児保育及び地域子育て支援センター事業をそれぞれ実施するなど特別保育事業の推進を積極的に行い、すべての保育所が地域の人々の子育て相談に応じるなど、保育サービスに努めているところでございます。
 次に、地域子育て支援センター事業の成果、評価及び市民への周知についてでございますが、平成10年度の実績といたしましては、育児不安等に対する相談件数は474件、子育てサークルへの参加者は2,624人でございます。
 また、御案内のように、参加者からの喜びの声や他市からの視察研修があることは、成果があったものと考えております。今後とも、子育てに悩む家庭にあらゆる機会を通じまして周知と広報に努めてまいりたいと考えております。
 次に、乳幼児健康支援デイサービス事業の行政支援及び市民への周知方法についてでございますが、行政支援といたしまして、利用料を平成10年4月に改定を行い、格差是正に努めたところでございますが、なお今後利用促進をも含めまして検討してまいりたいと存じます。
 また、事業内容の充実を図るため定員を8人とすることに伴う財源措置をし、財団法人積善会と委託契約をして行政支援をしているところでございます。
 また、周知方法についてでございますが、一層の利用促進を図るため、子育て家庭への幅広い周知を行っていく必要があるものと考えております。
 次に、(仮称)新居浜市エンゼルプランの策定、進捗状況についてでございますが、平成9年10月に新居浜市児童福祉行政懇話会を組織し、平成12年2月までの間に8回の懇話会を開催していただき、児童健全育成、母子・父子福祉などについて熱心な検討、審議を重ねられ、本年度中にその提言をいただきまして、新居浜市児童健全育成計画いわゆるエンゼルプランを策定することにいたしております。
 次に、地域保育センター構想についてでございますが、育児不安、児童虐待、いじめなどの子育て相談の一元化及び保育士の研修に利用するなど、保育情報発信の拠点として、地域保育センターは、本市における子育て支援施策をより効果的に推進する必要がありますことから、今後検討を重ねてまいりたいと考えております。
 次に、介護保険についてのうち、まず低所得者に対する保険料の減免についてでございますが、従来低所得者対策といたしまして、所得に応じた5段階の保険料の設定がなされておりましたが、さらに今年4月から9月までの半年間は1号被保険者の保険料を徴収せず、10月から来年9月までの1年間は本来の保険料額の2分の1とする軽減策を実施いたします。このようなことから、低所得者の保険料の減免につきましては、国や他市の動向を勘案しながら、今後引き続き検討を続けてまいりたいと考えております。
 次に、利用者負担の減免についてでございますが、高額介護サービス費の設定を初め、当面低所得で既にホームヘルプサービスを利用されている方の利用料を3%に軽減するほか、サービスの負担軽減措置を行う社会福祉法人におけるサービスは利用料の5%の軽減が図られる予定でございます。それでもなお費用負担が困難な場合は、生活保護制度の中の介護扶助の適用が図られることになっております。このように一定の低所得者対策を図っておりますことから、社会保険制度の趣旨にかんがみ、介護保険法上、低所得を理由とする減免は困難と考えております。
 次に、保険外のサービス利用についてでございますが、本市では保険料の高額化を抑えるため、当面いわゆる横出し、上乗せサービスの導入は実施いたしませんが、今後介護保険制度の定期的な見直し時に、ニーズに即した導入を検討いたしたいと考えております。
 また、保険外サービスに係る個人負担は、上乗せサービスの導入により全額負担となるか、1割負担となるか、大きく違ってまいるものと考えております。
 次に、収支バランスのとれない第2の国民健康保険とならないかとのお尋ねでございますが、3カ年の需給バランスを見越した保険給付費及び保険料を算出いたしており、制度の安定運営に努めたいと考えております。しかしながら、御指摘のような危険性は介護保険制度構想時から論議されておりまして、今後とも国における財政支援策の強化を全国市長会などあらゆる機会を通じ要望してまいる所存でございます。
 次に、ボランティア活動の支援につきましては、現在も当市におきまして多くのボランティアの方がさまざまな活動に携わっておられ、まことに敬意を表する次第でございます。高齢者の生活を直接的、間接的に支える大切なマンパワーとして、今後とも行政としてでき得る限りの支援策を考えてまいる所存でございます。
 次に、全天候型のグラウンドゴルフ場の建設についてでございますが、元気な高齢者の方の生きがいづくり、健康づくりの必要性は強く認識いたしておりますことから、今後ニーズや対費用効果など、さまざまな角度から研究させていただきたいと存じます。
 次に、ケアプラン作成依頼届出書の報告状況でございますが、3月3日現在、介護認定が終わっている2,712人中、届け出が必要のない施設入所者800人を除いた1,912人中1,369人、72%程度届け出が終了いたしております。
 次に、ケアプランづくりの進捗状況につきましては、全国的におくれが生じておりまして、本市におきましても、2月末、各居宅介護支援事業者に照会いたしましたが、介護報酬単価の決定が2月中旬になったことやサービス基準判断のマニュアルがおくれていたことなどから、ケアプランづくりには着手いたしておりますが、完成したケアプラン数は低い状況でございました。その後、居宅介護支援事業者におきましても懸命の努力を行っており、3月15日には市内の居宅介護支援事業者を集め、ケアプラン作成の推進を指導いたすことにいたしております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 地域産業活性化のうち、創業者支援につきまして補足を申し上げます。
 杉本議員さん御指摘のとおり、創業には市場からの技術評価、営業支援を中心にした総合的な支援が必要でございます。今年度は、市と東予産業創造センターとが協力し、全国レベルの専門家の協力もいただきつつ、個別相談、セミナーの開催、市場調査、販売先探しなどを行ってきており、中には数件ではございますが、大企業をやめて独立したばかりの中高年創業者の販路開拓や事業化で成果が出ている例もございます。御協力をいただいております専門家の中には、技術を市場から評価するシステムを東京で立ち上げた方もいらっしゃいますほか、国、県におかれましても、ワンストップ、これは総合的な窓口での体制ですが、で創業者を支援する体制の整備を図られようとしていると伺っております。創業して成功に至るまでには、創業者が数多くの課題を解決していく必要がありますが、本市といたしましては、できるだけ創業者の力になれるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。
  (18番杉本真泉君「なし」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩をいたします。
  午前11時48分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時00分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。鈴木連太郎君。
○25番(鈴木連太郎君)(登壇) ただいまから、新自民クラブを代表して一般質問を行います。
 明年、西暦2001年、いよいよ21世紀、新しい世紀が始まります。私たちはこの新しい世紀をどのような心構えで迎えることになりましょうか。新居浜の現状、将来を考えながら、以下質問を行いますが、理事者の皆さんには答弁は要点を簡潔にいただきますようお願いをしておきます。
 まず、市政運営方針と行財政の課題についてお尋ねいたします。
 初めに、4期16年の伊藤市政についてであります。
 先日発表された12年度市政運営方針は、市政全般にわたり多くの施策を提言、提示され、新しい新居浜のまちづくりを考えておいでるようですが、市民のために多くの施策をぜひ実現していただきたいと考えます。しかし、施策の実現にはそれぞれに条件もあり、たやすく実行することは難しいことはわかりますが、市長としてそれぞれの施策についてどこまでのおつもりかお尋ねいたしたいと存じます。
 広域連携、地方分権、美術館、中心市街地、新産業創成等、どこまで本気で実現を図っていくおつもりでしょうか。もちろん将来に向かって希望を述べられることはそれなりに意義のあることかもわかりませんが、例えば広域連携にいたしましても、そのもととも言える広域圏において、過去十数年、どのような行動をとられたでしょうか。美術館にしても、これも長期にわたってたなざらしであり、中心市街地は中身のない3行でしかありません。これらについて市長はどう考え、どのように行動されようとしているかお尋ねをいたします。
 また、市町村合併についても、近年急速にその論議の高まりを見せておりますが、地方分権の受け皿としても、行財政の改革の上からも、また地方自治の向上のためにも、いずれ何らかの形で実現されていくものと考えますが、市長もこの問題については十分関心をお持ちのことと存じます。市長にはお考えもあり、行動もとお考えかもしれませんが、御承知のとおり、この問題は市民感情ほか多くの問題があり、一朝一夕に動くことではありません。慎重な対応が必要ですが、時代の流れ、時代の方向でもあります。知恵を絞って行動しなければなりませんが、市長のお考え、今後の方向についてお尋ねをいたします。
 多くの課題の中で、伊藤市政も15年余を経過しました。この16年の伊藤市政の中で、新居浜はどうなってきたでしょうか。どう変わったでしょうか。今新居浜の町を見て、人々はどう思うでしょうか。あすに希望の持てる町、市長の唱える「住んでよかったと思える町」になってきたでしょうか。もちろん時代性もあり、市長一人で町をつくるわけではありません。しかし、市長は市のトップリーダーであります。それだけの権限もあります。組織団体はリーダーによって左右されます。4期16年の伊藤市政の柱、中心課題は何でありましたでしょうか。新居浜市の現状と4期16年の伊藤市政についてお尋ねをいたします。
 次に、地方分権についてお尋ねいたします。
 さきの地方分権一括法の成立とともに、いよいよ地方分権のスタートということであり、市も今回23件の条例改正を提案されておりますが、御承知のごとく中身は皆無に等しいものであり、この程度のことであれば、いままでにも各種の権限移譲もあったわけであり、逆に言えば、この程度のことまで今まで国が差配していたのかと、今さらながらに思われます。しかし、地方分権は時代の方向であり、明治以来の中央集権、東京一局集中から、今回は地方分権、さらには地方主権への小さな一歩ということになりましょうか。形ばかりの地方分権ではなく、財源も含めた地方分権を今後どう進めていくか、市長も市政運営方針で地方分権に触れておりますが、これらのことも十分承知の上のことであるはずであり、市長の言葉はどこまで実のあるものか、またどんなプロセスで今後の分権、地方主権の実現について考えておいでるかお尋ねいたします。
 次に、都市計画と公的施設についてお尋ねいたします。
 合併市、企業城下町ということもあってか、新居浜は大変まとまりのない町とは、絶えず言われることです。旧城下町などは歴史の中で潤いもあり、整然としたまちづくり、町の姿が一般であります。新居浜も銅山から工業都市へそれなりの歴史があり、その中でのまちづくり、都市計画があってしかるべきであり、どんな町への絵、基本計画、骨格づくりの絵があるべきであります。努力はされているようではあり、困難な条件もありますが、新居浜のまちづくりに基本的な絵がない、無計画としか市民の目に映らないのが現状ではないでしょうか。各種公的施設にしても、それだけではないでしょうが、思いつきで実施しているように見えるものも市内各所にあります。道路にしても、計画になかった道路がどんどん工事が進められております。役に立つことには違いありませんが、必要なら道路計画を見直し、きちんと位置づけされるべきであります。行政計画、都市計画に計画性があるようには思われません。市長の指導性はどこにありましょうか。他市では、5年、10年するうちに道路網が順次整備され、町の骨格が浮かび上がってくるさまが目に見えるように思えるところがあります。大変残念であります。
 その中で、新体育館計画、突如浮上してきました。多少の経過は聞いておりますが、突然としか言いようがありません。計画性のある立案とは思えません。どんな町にしていくか、市長の頭の中には練り上げた町の絵があるべきであり、4期も終わりに近づき遅きに失すると思いますが、都市計画マスタープラン、11年度で構想ができ上がるようですが、内容をお示しいただきたいと存じます。
 次に、市民にわかる予算、行政組織及び人材の育成についてお尋ねいたします。
 予算化したが、年度の終わりに不用、返納する例を時に聞きます。それはそれでやむを得ない場合もありましょうし、必然とすれば、そのことによって次年度予算に影響を残してはならないはずですが、往々にして不用が減額に結びつくと言われております。このために不用であってもなおかつ使い切ってしまう、いわゆる使い切り予算となっているところも見受けるところであります。使い切りでむだに費消されるのではなく、不用となれば返納され、またそのことによって、必要とあれば次年度予算に影響しないことが必要です。また、補助金にいたしましても、予算化しながら申請がなされていないケースもあります。これはどういうことでしょうか。不要な補助、予算を計上したということになるのでしょうか。補助金は必要があって計上され、目的が達成されれば消滅するものであり、永久に続く性質のものではありません。また、その努力がなされるべきです。このことからも補助金には一定の年限を設けるべきです。時限、年限を切り、その時点で解消され、見直されるべきです。
 また、各種会計、各行政組織についても問題があります。貯木場、渡海船、交通災害、平尾、公共用地などの特別会計は、当初必要に応じて設けられたものと思いますが、現状では一般会計で、また中に廃止もあってしかるべきと思います。また、区画整理、マイントピア別子、港湾などは別会計とし、収支を明確にすべきです。組織にしても、広域圏、開発公社、港務局、農業関係各課など、どこまで必然性があるのでしょうか。不要なものは解消し、必要なものでも整理統合しなければなりません。組織でも会計でも、極力わかりやすく簡素なものとし、単純化していく努力が必要です。
 以上のことについてお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
 あわせて、今日的課題となってまいりました貸借対照表、バランスシートの導入についてお尋ねいたします。
 これも要はわかりやすいということが前提ではありますが、収支のみならず市の財政状況を明らかにするためには効果のあるものと思われます。考え方、導入についてのお考えを承りたいと存じます。
 人材育成についてもお尋ねいたします。
 組織も機構も企業も行政も人が動かすものであり、どんな立派な組織でも、機構をどんなに変えても、人、人材を得なければ組織は動かず、業績も上がりません。このことは最近の警察組織が立証されております。庁内にも多くの人がおり、能力のある職員も数多くいるはずです。能力発揮が不十分であれば、本人のためにも市のためにもなりません。まず、すべてではありませんが、異動が早過ぎます。部長職以下、昨日いて、きょういないケースも往々にしてあります。引き継ぎも不十分となれば市民も迷惑しますし、仕事もできていかず、人材も育っていきません。技術職の中にも、技能収得が不十分であり、技術の伝達がないとも聞きます。また、不況の中、産業経済にしても、行政の中に企業育成、産業振興に精通した人材がいるでしょうか。育っているでしょうか。もっと腰を落ちつけ、経験を積み、専門性を身につけた各分野のエキスパートの育成が今日的に必要ではないでしょうか。市の職員は一般的に特定の印象があるわけですが、市の職員であっても、民間で十分通用する知識、専門性が今日の行政では大切であり、必要なのではないでしょうか。
 また、庁内職員で対応できない場合、各分野の専門家、プロを民間などから導入も視点に入れてはいかがでしょうか、お尋ねをいたします。
 次に、産業経済の問題についてお尋ねいたします。
 まず、地元企業の育成についてでありますが、長引く不況の中、市内中小企業も大変な苦労をしているようであります。経済も最近では地球規模で動く時代であり、構造改革の中で、中小と言わず、金融メーカーに限らず、大企業と言えどもあすのわからない、生き残りをかけての大競争時代となっております。しかしながら、地場産業、地場の中小企業は、新居浜くらいの町では特にそうですが、その町を支え、その町の活力となり、町の将来を担うはずのものであります。市の産業政策にしても、制度融資程度にとどまらず、産業経済は自助努力などと教科書的なことではなく、多額の予算をつけ、至れり尽くせりの感もある今日の福祉、介護に劣らず、町の小企業と言えども販路開拓、資金繰り、経営相談ほか日常的にきめの細かい指導協力が必要ではないでしょうか。他市では市長みずから、観光はもちろんですが、その町の産品の売り込みを図っているとも聞きます。企業ほか、一方は拠出のみ、一方は受益のみのような形ではいずれ行き詰まるのではないでしょうか。新居浜の現状からして、先は遠くないような気もいたします。市も抜本的産業経済対策を今考えるべきであり、そのための部所、担当の増強を図り、さきのエキスパートの育成に力を入れてはいかがでしょうか。
 このことに関連して、リーガ南側大規模商業立地計画の中で、大丸が進出しないことになったようでありますが、市としてどのような対応をなされたのでしょうか。民民ということで傍観していたのでしょうか。大丸は長年地域に貢献した地元企業です。一方は、進出、立地のよしあしは別にして、新居浜とは何のゆかりもない外来企業です。市のとるべき行動はおのずから明白であったはずです。このようなことで、だれが新居浜を愛し、新居浜のために頑張るでしょうか。市の産業経済政策とその決意をお聞かせいただきたいと存じます。
 次に、新居浜の工業、製造業の実態と新産業創成事業についてお尋ねいたします。
 過去、経済成長期、新居浜の工業出荷額が6,000億円近いとき、西条、三島ともに数百から千億円に届かない時期がありましたが、今日では西条3,650億円、三島3,500億円となり、その中で付加価値は新居浜1,460億円、西条1,380億円、三島は実に1,710億円であります。この付加価値はそのままその町の企業収益、企業所得、雇用、税収、したがってまた福祉、介護へと関係企業のみならず市内商工業、市民生活、行政へと多大な波及効果をもたらします。今日、西条、三島の活況、新居浜の沈滞はこのことを端的に物語っているのではないでしょうか。もちろんそれぞれの条件はあるわけですが、市長は先ごろ文化価値型産業の育成、誘致を盛んに唱えられました。結果、どうなりましたでしょうか。今また、新産業創成事業です。立派な冊子もいただきました。これをどのように実現し、新居浜の新しい産業を築いていくのでしょうか。沈黙実行は金、雄弁は銀は今もって真理だと思います。先ほど無計画、思いつき行政のごとく失礼なことを申したかもわかりませんが、何とか新居浜がよくなってほしいとの思いからです。これらについて市長はどう考え、どうされようとしているか、お尋ねをいたします。
 次に、福祉、介護の問題についてであります。
 まず、介護保険に関係してお尋ねいたします。
 初めてのことであり、今もって実態がなかなかわからない面があります。試行錯誤を繰り返しながら順次整備されていくかと思いますが、申請は本人の自由ではありましょうが、高齢者の中には理解が十分にないことも含め、申請されない方も出てくるのではないでしょうか。必要な人への必要な福祉と考えますと、このようなことのないような配慮が大切と考えます。
 また、ケアプランはケアマネジャーが作成することになっておりますが、このケアマネジャーは事業所所属であります。おのずから単価の高い介護、業者の都合のよいサービスプランへの誘導が考えられないでしょうか。このためのチェック体制が必要と考えます。また、プランづくりが4月スタートに間に合うでしょうか。在宅、施設ともにサービスは充足するのでしょうか。特定のサービスに集中しないか。あれば、どうするか。業者のサービス水準は十分か。満たされているか。そのチェックはどうなるか。以上のことについてお尋ねいたします。
 次に、問題となっておりました家事援助についてお尋ねいたします。
 介護保険は、家族介護でその負担ははかり知れず、大変な重荷となり、女性また老老介護などで共倒れも心配される中で、家族にかわり社会みんなで負担しようとの考えが始まりと聞いておりますが、その中で厚生省は、使い、洗濯、掃除などの家事援助も保険適用の制度を示しました。しかし一方で、健康な家族のいる中で軽度の家事に関しては、保険ではなく、家族でしてもよいのではないかとの論議が出てまいりました。介護保険のそもそもの成り立ちからして至極当然の考えと思いますが、このことはその後どうなっているか。私は、ばらまき福祉ではなく、必要な人への十分な福祉施策をと前々から申してまいりましたが、いかがでしょうか。
 また、現金給付にいたしましても、制度開始前には随分論議なされた結果と聞いております。現状では、家族が介護する場合、年10万円で、制度利用の場合の年300万円ないし400万円に比べ30分の1ないし40分の1の額であります。これでは国が社会介護を強制することになります。介護保険は本質的に十分に意義のあることですが、一部かもしれませんが、家族で見てあげたいとする人権にも類すること、人間性の無視にもつながらないでしょうか。十分な内容での選択性があってしかるべきかと思います。今後の問題ですが、どのように認識されるかお尋ねいたします。
 次に、自立者支援についてお尋ねいたします。
 介護保険において、要介護者は高齢者の10%前後と聞きます。現在健康であっても、将来介護が必要な人、保険適用者が30%を超えるでしょうか。いずれにしても相当数の人々が介護を受けず、拠出のみに終わることも考えられます。それが保険でもありましょうし、そのことのみならず、医療はもちろん介護にもかかわらないことは最もベターなことかもわかりません。そのことからも、自立者支援、高齢者の健康維持、増進には十分な施策、予算対応の必要があります。新しい高齢者保健福祉計画も含め、どのように対策を講じられようとしているかお尋ねいたします。
 次に、循環型経済社会とエコタウン事業についてお尋ねいたします。
 循環型社会基本法が今国会で論議され、各種リサイクル法も順次成立、施行される中で、今や廃棄ゼロ、ゼロエミッションは時代の大きな流れ、将来社会の基本方向となりつつあります。新居浜市もこのことも含め、前々から6種分別収集が行われておりますが、再資源化、リサイクル、循環型という中で、いま一つ不十分にも思われます。他市では十数種類での分別も多くありますが、もちろん費用、手間、意識、検閲など多くの問題を含みます。しかし、今現在はそうでありましても、ごみ問題は急速に動いております。早期の対策が必要と考えます。
 また、さきに操業を開始しました県の産廃処理場では、現在受け入れは公共のみと聞いております。当初はそうでなかったと聞いておりますが、民間廃棄物は民間で、の方針は理解もいたしますが、現実にそうなっておりましょうか。処分場がない、不法投棄。海、山、川を見ればおわかりのとおりです。この処理場には循環型施設も含まれているわけですが、官民一体となってのごみ処理循環型社会の努力が必要です。このことに関連して、今全国各地でエコタウン構想事業が展開されております。可能な限りのリサイクル、再資源化を図ろうとするものであり、ペットボトル、OA機器、廃家電、自動車、建設資材などが含まれておりますが、国の積極支援のもとに、実証センター、環境コンビナートなどが設置、建設され、循環型社会の一歩を進めております。当地域も全国的な工業集積地であり、ぜひ立地が望まれるところであります。以上、それぞれのことについて御答弁をいただきたいと存じます。
 次に、健全育成と教育の問題についてお尋ねいたします。
 まず、英語教育についてであります。
 小渕総理のお声がかりのもとに、我が国の英語教育が見直されようとしております。2002年からの新学習指導要領で、総合的学習ということで小学校でも英語教育が開始されるようです。最近このことは各所で論議されております。日本語も十分ではない中でとか、日本のアイデンティティー、矜持が失われるとか、当議会でも不必要な片仮名文字、英語文字が多過ぎるとの論議があったと思います。また、日本人の新物食いで、グローバル化、情報化、パソコン、インターネットと、それに振り回され、右顧左べんし、考えない日本人ができているとも言われます。また一方、今日英語は国際共通語でもあり、私たちも外国へ行って言葉が通じないほど歯がゆいことはありません。必要悪とも言われますし、日本の英語教育に問題があるとも常々言われ、市もそれなりに今日まで努力してまいりました。外国に1カ月滞在すれば片言まじりでも意思が通じる、1年もおれば普通に話ができるとも聞かされます。今からの英語教育についてどのように考え、対処、対応していくお考えか、市の実績、その評価を含め承りたいと存じます。
 次に、人と自然との関係についてお尋ねいたします。
 ただいまも申しましたが、今日私たちの周辺にはゲーム機、パソコン、インターネット、携帯、電子商取引、仮想商店など、情報化の中で私たちの生活も随分変わりつつあります。また一方で、想像に苦しむさまざまな事件が毎日の新聞、テレビをにぎわしております。また、父性不在、母性衰弱と言われる中での事件も多発しております。言葉のとおり、仮想社会、バーチャル化した情報社会の中で、今日大人も子供も現実から離れ、仮想から空想へと考えも行動も流れていくのではないでしょうか。人間ももともと自然の一部でありますのに、文明社会の中で自然から離れ、現実から遊離したところに今日的問題の多くが内在していると思います。最近では、学校で子供たちは外に出ないし、運動部が嫌われているとも聞きます。動物飼育、草木の栽培なども推奨され、パソコン、ゲーム機以上に興味の持てる学習が望まれます。野外生活、自然の中にも子供たちが興味を持てるものが数多くあるはずです。学校の先生方の知恵、工夫が待たれますが、小学5年生、中学2年生で少年自然の家へ参ります。夜のしじま、宵やみの中でのキャンプファイア、子供たちの感性を揺さぶるものと思われます。小中1学年のみでなく、全学年への拡大が考えられませんか。以上のことについての考え方をお尋ねいたします。
 次に、自由と規律についてであります。
 現代の日本では、戦前、戦中のあらゆることに統制を受けた反省から、すべてのことに何でも自由と無際限に自由が言われ尊重されるかの風潮があります。私も戦後教育を受けましたので、自由の大切さは十分にわかり、時に自由への侵害に憤慨することもあります。しかし、自己を律することのできる人にのみ真の自由が与えられるも原理原則であり一つの真理であります。今日自己を律することのできない人の自由からさまざまな出来事、さまざまな事件が発生、派生しております。とは申せ、自律はなかなかにできることではありません。そのために、現代社会にも他律、すなわち規範、規律、ルール、法律等がありますが、自由の声の中からしつけも教育も規制もルールも罰も甘くなり、今日的社会現象の多くの理解しがたい事件につながっているのではないでしょうか。学校の校則、決まりにつきましても、不登校、いじめ、校内暴力などとかかわって先ごろ随分論議されました。しかし、以上のことからも他律、決まりは必然です。生徒、学校の共同が必要ですが、他律はあくまでただ律するものであり、自律の意味も持たせる中で学校教師の十分な指導性が望まれます。校則、決まりなどについて、その後学校ではどのようになされているか、お尋ねいたします。
 次に、まちづくり市民会議についてお尋ねいたします。
 先日ウイメンズプラザでまちづくり市民会議のまとめ提言発表がありました。参加された方もこの中に多くあったと思いますが、市民の方々が時間をかけ論議を尽くされた結果でありますが、その熱心さと、この新居浜、自分たちの町を思う心に胸を打たれるものがありました。この無償ボランティアの市民の方々の姿を見るとき、私も今さらに気の引き締まる思いがいたしました。議員定数論議もありますが、議会も数の問題ではなく、このような人たちの市民の声こそ市政に反映されるべきと思います。後藤田正晴氏も代議制が機能しないから第十堰の問題のようなことになるとも言っております。市民の提言の中にも、「市民は多くの思いを持っている、それを表明する場がない」、「日常的に市民の意見を届けまとめる場が要る」、「新居浜の町は汚れている、新居浜はこんなに汚れた町であったのか」、「次代を背負う青少年の健全育成を今さらでなく、今こそ」と。また、「環境テーマパークの創設を」など、ほか多くの意見がありました。市長はこれらについてどう受けとめ、どう考え、どのように対処されるおつもりか、お尋ねをいたします。
 次に、21世紀の日本と新居浜についてお尋ねいたします。
 「目標を見つけることが目標となってしまった18の今」、これはある新聞に出ていた最近の高校生の言葉です。同様に日本国じゅう、日本人が、また新居浜も目標を見失い、持てないのが現実の姿でしょうか。明治以来この100年余、日本人は富国強兵から経済立国へと頑張り続け、今不況の中にも生活の豊かさを築き上げました。目標がほぼ達成された中で、次の目標がわからなくなり、自信を失い、気力をなくし、立ち往生し、大人も子供も社会ももがき苦しんでいるのが現実の日本の姿ではないでしょうか。不況も最近の事件も世相も技術が落ちロケットが飛ばないことも、この日本人の目標喪失がその大きな要因とも言われております。さきの高校生のように、大人も子供も何のために何をすればよいかわからない時代と言えます。現代日本はニヒリズム、退廃が横行し、人々の心をむしばんでいるとも言われます。私たちは今、時代の大きな変わり目、転換点に差しかかっていると言わねばなりません。さきの100年から次の100年、1000年へ時代が大きく変わり変化しようとしているその転換点での人々の姿、日本、新居浜の姿であろうと思います。国政府でも不況対策、金融、福祉、介護対策を進めながら、最近の法令の中でも循環型社会基本法、各種リサイクル法、地方分権一括法、男女共同参画基本法など、また一方で、教育関係法、少年法、警察法、経済社会関係法令等も論議の俎上に上がっております。これらの法令の中からも急速な時代対応とともに、次の時代への方向性がかすかに示されつつあるとも思います。日本も地球も経済も社会も根底から変わろうとする中、新居浜も原点からのまちづくり、豊かさ、経済一辺倒から、人間の生きる目標は何かに根差したまちづくりが求められているのではないでしょうか。いよいよ明年より21世紀に入ります。新居浜の町をどんな町にしていくか、またなっていくか、伊藤市長のお考えを聞いて私の第1回目の質問を終わります。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 新自民クラブ代表の鈴木議員さんにお答えをいたします。
 まず、市政運営方針の取り組む決意につきましていろいろと貴重な御提言、御意見をいただきました。御案内のように、平成12年度は第三次長期総合計画の総仕上げの年であり、同時に第四次長期総合計画を策定する年でございます。そのような観点からラストスパートをかけまして、21世紀につなぐ市政の重要な転換期でございまして、私といたしましては公約を着実に実現いたしますとともに、大きな志を持って目標を設定しなければならない大変重要な年であると、このように認識をいたしておるわけでございます。お示しを申し上げました10項目の重点施策を中心に各種事業に積極的に取り組むことにいたしておりまして、12年度で達成できる事業、将来を見据えた芽だしの事業がございますが、これらの完成に向けまして、私といたしましては職員ともども最善の努力を傾注し、市民の信頼と期待にこたえてまいりたいと、このように考えております。鈴木議員さんには一層の御支援と御協力をお願い申し上げたいと思います。
 次に、市町村合併の方向性について種々御指摘をいただきました。お話にもございましたように、地方分権、少子高齢化などの進展が急速に進む今日、将来的には道州制が実現するとも言われておりますし、さきのハイウエーにおけますところの4県知事の考え方もそういう方向にあるのではないかというふうに、私なりに理解をいたしておるわけでございますが、さらにまた、市町村合併特例法の制定もございまして、市町村合併は時代の要請であると、このように認識をいたしておるわけであります。しかしながら、私は単なる数合わせでの組み合わせにとどまるのではなく、権限や財源が伴い、より住民サービスを向上させるためには、ある一定以上の規模を確保しなければその意味がないのではないかというふうに基本的には考えております。また、効果効率的な規模に一挙に至ることは難しく、例えば既存の広域市町村圏の活用、広域連合などの広域行政制度の活用、さらには部分的な合併などのプロセスが必要になってくるのではないかというふうに考えておりますが、何と申しましても住民合意が第一義でございまして大変重要なことであろうと、このように思っております。当市といたしましても、21世紀の近い将来には合併の時代が到来することを予測し、変革する社会構造に対応するため、人口規模、都市機能、産業基盤等々における広域的なスケールメリットの活用、方策の検討が必要であると認識をいたしておりまして、今後早期に庁内プロジェクト等による市町村合併を含めた広域行政体制について調査研究に努めてまいりたいと考えております。
 次に、市政運営の中心課題につきまして種々御指摘をいただいてまいりました。私は昭和59年に市長に就任させていただきましたが、御承知のように、その当時の社会経済状況は極めて長引く厳しい構造不況のときでございました。そして、全市民的な課題として不況からの脱却、さらには地域経済の活性化を市政の最重要課題と位置づけをいたしまして、官民一体による協力体制の中で各種施策事業に取り組んでまいったわけであります。その後、当市が来るべき21世紀を展望し、当市が進むべきまちづくり指針、いわゆる第三次長期総合計画の策定をいたしまして、自来総合計画を基本に市民の皆様方、議員各位の皆様方の温かい御支援、御協力をいただきながら各種施策事業の推進に鋭意取り組んでまいったわけであります。鈴木議員さん御指摘のございましたように、当市の都市形成過程は、何と申しましても住友企業を中心として、工業都市として臨海部を中心とした工業開発に重点が置かれてきたという都市形成過程から、工業都市としての単調なイメージが強く、21世紀に向けた大きな時代の流れや、周辺諸都市との激しい都市間競争の中で、目指す都市像を潤いと活力にみちた産業・文化創造都市として設定をいたしたわけであります。特に都市機能面では、新居浜市の広域圏における中心性の強化や市民生活の質的向上、既存産業の活性化や新たな産業機能の導入の立地条件整備を図るため、6つのゾーンと3つの都市軸を設定し、行政分野ごとの6つの具体的なまちづくりの目標を設定し、まちづくりの基本的方向性をお示しを申し上げてまいったわけであります。この間、御高承のようにバブル経済の崩壊、その後の長期的な経済低迷などの厳しい経済環境下ではございましたけれども、それぞれの行政分野における総合的な施策展開を図る中で、市民の皆様方や議員の皆様方の温かい御支援、御協力をいただきまして一定の成果をおさめてまいったものと、かように私は認識をいたしておるわけであります。私がこれまで市政推進に当たり基本的な考え方としてまいりましたことは、市民とともに歩むまちづくりということであります。市民の意見を取り入れた手づくりの長期総合計画を策定するほか、市民と行政の協力、協働の関係を構築し、市民参加による市政運営を一層展開するため、生涯学習都市宣言を行ったわけであります。いよいよ21世紀を目前に時代の流れはますますその方向性を強めておりまして、市民参加から自主的、主体的な市民主導のまちづくりができる環境整備を進めてまいりますことが私の責務ではないかと、かように考えるわけであります。
 次に、地方分権についてでございます。
 私は、今回の地方分権の意義は、過去の中央集権型から地方分権型への制度的見直しを行ったものでございまして、分権時代に第一歩を踏み出したところであると、このように理解をいたしております。またその内容として、御案内のように、機関委任事務の廃止、関与の見直し等が行われ、地方公共団体の自己決定権が拡充し、それに伴いみずから治める責任の範囲も一層拡大することになっております。また、これまでのように国や県の指導に頼ることなく、これまで以上に業務のあり方を見直し、政策形成過程への住民参加、情報公開、職員の意識改革を行うなど、市の姿勢が変わらなければならないと思います。私は、特に重要な点は住民参加の拡大を図ることでございまして、地方分権の推進は、地域における行政運営をできる限り身近な地方公共団体において処理することができるようにすることでありまして、住民の行政への参加機会を拡大するなど、住民の意見を積極的に行政に反映すべきであると、このように考えておるわけであります。また、住民の多様なニーズを把握し、それをどのように実現していくかのプランを立てることが重要でございますので、地方分権の担い手でありますところの職員の人材育成や政策形成能力の向上にも鋭意努めてまいる所存であります。
 次に、都市計画と公的施設についていろいろと御指摘をいただきました。私は市政運営の基本を、市民の皆様方が新居浜に住むことに満足するとともに、誇りに思っていただけるための施策を選択し、住民福祉の向上を最終目標といたしまして諸事業を積極的に推進いたしてまいりました。御案内のように、かつてない厳しい財政状況、近年の経済不況、さらには環境問題、少子高齢化の進行等々によりまして社会経済情勢が大きく変化いたします中で、新たな課題への対応が強く求められておりますのも事実であります。鈴木議員さん御指摘の公的施設につきましては、長期総合計画に基づき推進してきたものでございますが、昨今の時代の潮流に対応しながら、新たな施設の建設につきましても基本計画の骨子に基づいた施策の充実を図るため、市民並びに議員の皆様方の御理解、御協力をいただき整備を進めてまいりました。これからの市政運営に当たりましては、時代の潮流を的確に把握し、思い切った施策の選択が何よりも必要でございまして、より一層市民福祉の向上と郷土の発展に努めてまいる所存であります。
 次に、都市計画マスタープランの策定についてであります。
 御承知のように、平成10年度から調査に入り、本市の現況の整理と課題の抽出を行い、本年度全体構想と地域別構想の検討を行っておるところであります。御指摘の全体構想はまだ案の段階ではございますが、21世紀に光り輝く生活・文化・産業創造都市を目指し、基本目標として「高次都市機能を備えた21世紀の生活・文化・産業創造都市づくり」、「未来を築く新産業を創造する活力あるまちづくり」、「快適で魅力とにぎわいのある市街地の再生」、「本市固有の自然や歴史、文化などの環境と調和した創造的なまちづくり」、さらに「だれもが安心して豊かに暮らせる生活空間づくり」の5つを掲げ、都市拠点の創出と都市軸の形成を図ることといたしております。なお、具体的には土地利用の方針や道路、公園、下水などの都市施設の整備方針案などについて、都市計画マスタープラン策定委員会に諮り、委員の皆様方の御意見を伺いまとめてまいりたいと考えております。現在は、市域を5つの地域に区分して、地域の特性に即したまちづくり方針を示す地域別構想案の検討を並行して行っており、3月下旬に開催を予定いたしております策定委員会に諮ってまいりたいと考えております。なお、平成12年度は全体構想や地域別構想について、第四次長期総合計画との整合性を図り、さらに計画の実現化方策や今後の課題について検討を行い取りまとめをいたしたいと、かように考えるわけであります。
 次に、市民にわかる予算についてでございますが、不用額及び予算の使い切りにつきましては、予算は事業実施に係る費用の見積もりという性格でありますことから、通常的には一定の不用額は生じるものであります。しかしながら、効果効率的な予算編成及び予算執行に努めなければならないことは、これは当然のことでございまして、平成10年度の決算で見ますと、不用額の占める割合は予算全体に対し3.1%となっており、標準的な範囲内と考えております。御指摘のうち不用額につきましては、工事請負費等の入札減少金の凍結や、予算の執行段階における審査、さらには多額の不用額が生じると見込まれる場合には、減額補正の措置を行うなどにより対応をいたしておるところであります。また、使い切り予算への対応につきましては、予算査定において、予算要求書に基づき前年度実績の執行内容及び未執行理由を1件ごとに審査し、適正かつ効率的な予算編成に取り組んでいるところであります。
 次に、市民にわかりやすい会計処理についてでございますが、特別会計は一般会計に対しまして、特定の歳入をもって特定の歳出に充て、一般の歳入歳出と区別し経理する必要がある場合に設置しているところであります。なお、設置に当たりましては、一部法律で規定されている場合を除き、条例による設置が義務づけられておりまして、本市におきましても、こうした手続を経て経理区分を明確にした特別会計の設置、運用を図っているところであります。今後当初の設置目的に合わなくなる場合もございますことから、状況に応じ特別会計設置の必要性の有無を判断し、会計の整理統合や適宜適切な見直しを行い、より簡素で明確な会計処理に努めてまいる所存であります。
 次に、バランスシートの導入についてであります。
 御指摘のとおり、市民にわかりやすい予算の実現、さらには多角的かつ効率的な財政運営の推進を図る上で、バランスシートの導入は効果的な手法の一つであると、このように認識いたしております。さらに職員のコスト意識の向上を図るといった点からも、その必要性を感じておるところでございます。現在調査研究を進めますとともに、国の動向や他市の取り組み状況等につきまして、積極的な情報収集に努め、導入に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、行政組織についてであります。
 常に行政組織の見直しを行い、施策を推進するために最適な形態をとるべきでありまして、社会経済情勢の変化に迅速かつ的確に対応しなければならないものと、かように考えるわけであります。組織機構の見直しや定員適正化計画を策定し、最も有効に機能する組織となるよう努めてまいったところでございますが、それぞれの組織の改廃、統合につきましては、行政目的の達成、組織の効率性と安定性の確保、事業の継続性、過去の経緯といった総合的な観点から判断をいたしております。御指摘の点につきましては、組織の活性化に努め、法令に組織設置の制約がある組織は除きまして、組織機構の見直しの中で、さらに効率的で市民の方々に御理解いただけるような組織になるよう今後とも努めてまいりたいと考えております。
 次に、介護保険制度を知らないため申請をしない人への対応についてであります。
 介護保険制度の円滑な導入を図るために、市民に対しまして制度の周知、啓発は行政に課せられた責務でありまして、現在まで1年間にわたる市政だよりによる啓発記事の連載、100回に余る出前講座や地元説明会等により、広報活動に鋭意努めてまいったところであります。今後もさまざまな機会をとらえ幅広い啓発活動の展開に努め、介護保険制度の周知徹底を図ってまいる所存であります。さらに、地域におきましても、居宅介護支援事業者を初め在宅介護支援センターや民生委員さんによる掘り起こしを行うなど、きめ細かな対応を一層図ってまいる所存であります。
 次に、自立者支援についてでございますが、介護保険の導入に伴いまして、高齢者を取り巻く環境は大きく変化しようといたしており、高齢者の保健福祉施策の新たな展開が求められております。本市におきましては、介護を必要とする高齢者のための介護保険事業計画を含むすべての高齢者を対象とした新高齢者保健福祉計画を策定し、今後5年間に行うべき高齢者保健福祉施策全般の基本的方向を示しております。この中の基本的施策の柱のうち、高齢者が介護を必要とせず健康で生きがいを持って老後を過ごしてまいりますための重要な施策として、介護予防と生きがいづくりの推進を目指すことにいたしております。その具体的施策としましては、介護予防と痴呆予防、高齢者の社会参加機会の拡充などを盛り込んでおりまして、平成12年度におきましては、これらに基き自立者支援対策諸事業等を創設いたしたところであります。今後におきましても、新高齢者保健福祉計画に基づき各種施策を円滑かつ的確に実施いたしまして、高齢者の皆さん方が住みなれた地域や家庭で安心して自立的生活が送れるまちづくりに鋭意取り組んでまいる所存であります。
 次に、まちづくり市民会議についてであります。私も同席をさせていただきました。そして、直接市民の皆さん方の御提言をお聞きいたしたわけであります。市民と行政が協力して魅力あるまちづくりをすること、政策形成過程の段階からの市民参画が必要など、大変貴重な御提言が数多くありまして、行政に対する関心の高さ、新居浜市の将来に対する熱い思いと情熱等々を私自身肌で感じ、改めて深い感銘を受けた次第であります。御指摘の市民会議の提言につきましては、時代の流れを的確にとらえ、すばらしい提言であると私は認識いたしております。また、市民の皆様方からいただきました貴重な御提言は行政運営の重要課題と考え、今後第四次長期総合計画策定作業の中で一つ一つを検証し、さまざまな観点から活用させていただきたいと、このように考えておるわけであります。
 次に、21世紀の我が国と新居浜についてどう思うかというお尋ねでございます。大変グローバルな御質問であろうかと思います。
 まず、西暦2000年という記念すべき歴史的な節目の年を迎え、鈴木議員さん御指摘のように、新しい時代の潮流が加速され、我が国も国際化、高度情報化、少子高齢化など激しい変革の中にありますが、我が新居浜市にとりましても市政の重要な転換期を迎えておるものと、このように認識を深くいたしておるわけであります。私といたしましては、21世紀のまちづくりは従来型の発想ではなく、新しい時代と変革に対応した斬新な視点が必要であると、このように認識をいたしておりまして、1つには、広域的な視点で魅力あふれる交流連携のまちづくりでございます。瀬戸内3橋時代、高速交通網の進展を背景に、本市の瀬戸内の中央というすぐれた立地条件を最大限生かした交流拠点にふさわしい魅力と、高次な都市の機能を備えたまちづくりを強力に進める必要がございます。また2つには、潤いのある安心で快適なまちづくりでございます。都市の利便性と潤いにあふれた生活環境を整備するとともに、人と自然と産業が調和した地球に優しいまちづくりを進める必要がございます。また、その3つには、健康で生きがいと触れ合いあふれるまちづくりでございます。だれもが健康で相互に思いやりを基本にして、高齢者、子供、障害者などの社会的弱者が生き生きと暮らし、性別などを問わず、お互いの人権を尊重するまちづくりを進める必要があります。その4つには、にぎわいと活力に満ちたまちづくりであります。本市産業の基盤である工業の付加価値を高めますとともに、時代の流れに対応した多様な産業機能の充実を図り、市民の就業の場を確保し、豊かな都市生活を享受できるにぎわいのあるまちづくりを進める必要がございます。その5つには、心豊かな人をはぐくむまちづくりであります。生涯にわたる学習の推進を通じて、次代を担う子供たちを含む市民一人一人の豊かな人間性、自主性と創造性をはぐくむ。またこれまで先人たちが築いてきた歴史、文化等を継承しながら、新しい地域文化をはぐくむまちづくりを進める必要がございます。その6つには、ともにつくる魅力ある自立したまちづくりであります。常に広域的な視点に立ち、多様化、高度化する行政需要に的確に対応し、効果効率的な行財政運営を図る必要がございます。まだまだありましょう。しかし、以上6つの視点で総合的なまちづくりの基本的な考え方を申しましたが、これらの推進方法といたしまして、市民ニーズが多様化、高度化する一方で、地方の自立が求められる時代を迎え、従来行ってきた市民参加を一歩進め、市民一人一人が主体的にまちづくりに取り組む体制づくりを積極的に推進することが21世紀には大変重要なことではないかと、かように考えるわけであります。今後とも格別の御指導、御協力のほどをお願い申し上げたいと思います。
 以上、申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時09分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 鈴木議員さんにお答えをいたします。
 健全育成と教育の問題のうち英語教育についてでございますが、学習指導要領においても、国語教育の充実、我が国の文化や伝統、歴史などを尊重する態度、さらには平和的な国際社会に貢献し未来を開く主体性のある日本人の育成などについて触れており、英語教育のみを重点化するものではございません。国際化がますます進むことは予想されるこれからの社会において、とりわけ国際語としての英語を学習する意義は大きなものがございます。今までの英語教育の中で、特に英会話や英語によるコミュニケーション能力の不足が指摘され、小学校においても総合的な学習の時間などにより、中学校での英語教育とは異なる英会話を中心とした学習を行うことができることとなっております。英会話や英語を学ぶことがコミュニケーション能力の育成を図ることであり、そのことにより我が国の主体性を失わせることはなく、かえって異文化を理解し、国語を初め我が国の文化や伝統についての認識を深めることができるものと考えております。鈴木議員さんの御指摘のとおり、英語教育の中で英会話能力が低いことが問題でございまして、新居浜市といたしましても、直接外国の方と触れ合う機会を多くし、ネイティブスピーカーによる学習の推進を図る上から、平成2年度から外国語指導助手を招致し、中学校を中心に派遣いたしております。平成12年度から現在の2名から3名に増員し、中学校への派遣回数をふやすとともに、小学校へも派遣する予定にしております。今後新居浜市在住の外国籍の方や海外生活経験者の方などを必要に応じて学校教育へ積極的に参加していただくなど各学校と連携しながら、より効果的な英語教育を進めてまいりたいと考えております。
 次に、人と自然との関係でございますが、現在はパソコンやインターネットなどが普及し疑似体験の機会がふえ、それに伴ってさまざまな弊害が指摘されるようになりました。教育の場においても疑似体験は有効な手段でありますが、自然体験にかわるものではございません。御指摘のように、もっと自然とのかかわりを大切にしなければならないと考えております。新学習指導要領においても、これからの社会を生きる子供たちに、みずから学び、みずから考える力を身につけさせるために、観察や調査、自然体験やボランティアの社会体験、ものづくりや生産活動など、体験的な学習を重視しております。平成12年度からは新学習指導要領の移行期間となりますが、御指摘のありました動物飼育、植物栽培、少年自然の家などの活動を含め、自然とかかわる体験的な学習をより充実させるよう各小中学校を指導してまいりたいと存じます。
 次に、自由と規律についてでございますが、御指摘のように、現在は自由と権利が強調され、義務や責任が軽視されている傾向がございます。校則につきましては、平成6年5月の文部省通知で、校則は児童生徒が健全な学校生活を営み、よりよく成長、発達していくための一定の決まりであり、学校の責任と判断で決定されるものであるとの見解を示しながらも、その運用については、児童生徒の実態、保護者の考え方、地域の実態を踏まえて、より適切なものとなるよう配慮を求めています。新居浜市においては、現在各学校とも適切な運用はなされておりますが、見直しなどに当たっては、基本的人権に留意しながら、児童生徒のよりよい発達のため、より適切な見直しが行われるよう指導に当たる教職員の共通理解を図ってまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 人材の育成について補足を申し上げます。
 まず、定期的な人事異動は、さまざまな職場を経験することにより幅広い知識や経験を身につけ、全庁的な視野での物の見方を養うといったことを目的として実施いたしております。人材を育成するという観点から、基本的には若い職員は比較的短期間、また中堅職員については職務の中核として比較的長期間在課するということにいたしております。鈴木議員さん御指摘のとおり、今日の急激な社会情勢の変化や、より複雑化、高度化する行政需要に対応するために、それぞれの分野におきまして、より専門性が求められておるところでございます。このようなことから、職員の配置につきましては、職員個人の適性、能力を見きわめ、また経験にも配慮しながら、いわゆるスペシャリストの育成といった面にも留意いたしてまいりたいと存じます。
 次に、外部からの人材導入につきましては、現在も国、県からの派遣をお願いするとともに、県にも実務研修として職員を派遣いたしております。御提言のございました専門分野における民間からの受け入れにつきましては、それぞれの分野での必要性や人事管理面への影響等を勘案し今後検討してまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 片上保健福祉部長。
○保健福祉部長(片上孝光君)(登壇) 福祉、介護の問題について数点補足を申し上げます。
 まず、ケアプランについてでございますが、介護保険サービスを利用するためにはケアプランの作成が必要となってまいります。制度開始を目前に控え、サービス利用者に対するケアプラン作成は急務となっております。しかしながら、ケアプラン作成に必要な介護サービス費用の決定が2月中旬になるなど、国の指針決定がおくれたことなどにより、ケアプラン作成は予定よりおくれぎみでございます。今後はケアプラン作成事業者である居宅介護支援事業者への指導を徹底し、ケアプランの早期作成に努めてまいりたいと考えております。
 次に、ケアプランに対するチェック体制についてでございますが、公平、公正なサービスを提供するためには、心身の状態に応じた適正なケアプランづくりが必要不可欠であると考えております。そのためには、居宅介護支援事業者に対する研修、指導などを徹底し、介護支援専門員の質の向上を図るとともに、市職員が定期的にチェックを行うなど、必要に応じた対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、サービスの見通し量についてでございますが、平成16年度におけるサービス目標量を、在宅サービス基盤整備率を56%、施設サービス必要数を高齢者人口の3.4%と設定いたしております。今後民間事業者の新規参入の促進を図り、サービス不足とならないよう努めてまいりたいと考えております。また、サービスの質の確保につきましても、現在国の動向を勘案しながらチェック体制づくりを検討いたしているところでございます。
 次に、家族同居者への家事援助についてでございますが、厚生省告示では家事援助の派遣対象はひとり暮らし、または家族等と同居している場合、その家族が障害、疾病などの理由により家事援助が必要なものとなっております。本市におきましては、介護者への負担軽減という介護保険制度の本来の趣旨を踏まえつつ、今後とも国の動向を見きわめながら柔軟な対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、家族介護者への現金給付についてでございますが、要介護4または5と認定された者が1年間サービスを利用しなかった場合、年額10万円程度の慰労金が支給されるものでございます。この制度は家族介護を評価する反面、サービス利用を抑制する危険性もございますことから、今後国の動向を勘案しながら対応を図ってまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 原市民環境部長。
○市民環境部長(原敏彦君)(登壇) 循環型社会について補足を申し上げます。
 まず、現在の6種分別と循環型社会への対応についてでございますが、本市におきましては、ごみの適正処理及び減量化、資源化の推進を図るとともに、リサイクル体制の確立を目指しまして、リサイクルプラザの最大有効機能に対応するための現在の6種分別収集体制及び資源ごみ集団回収補助事業等の中で取り組んでおりますことは御案内のとおりでございます。このようなことから、資源の有効利用、ごみゼロ社会を目指しまして、リサイクル社会の構築とさらなる資源化の推進に向け、今国会に提出される予定の循環型社会基本法などの法案の経緯と今後の国、県の動向を十分見きわめながら、現行の6種分別を基本として今後検討してまいりたいと考えております。
 次に、財団法人愛媛県廃棄物処理センター東予事業所の廃棄物の受け入れについてでございますが、この施設につきましては、東予地区26市町村の一般廃棄物のうち、特別管理廃棄物及び指定管理廃棄物また下水道汚泥を中心とした産業廃棄物を処理するため建設されたもので、日量100トンの処理能力を持った焼却溶融施設であります。当センターでは市町村から搬入される廃棄物を最優先して処理することから、市町村等の処理希望を受け入れてなお余裕がある場合に限り、センターで処理可能な東予地区で発生する民間の産業廃棄物につきましても受け入れが可能であると聞いております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 産業経済の問題及びエコタウン事業につきまして補足を申し上げます。
 まず、地元企業の育成についてでございますが、新居浜大丸は昭和25年に設立され、本市の中心商店街の発展とともに歩んできたものでございまして、商店街の一つの顔として位置づけられるものと認識をいたしております。リーガ南側のジャスコの進出に伴い、当初複合商業施設の目玉として双方を核施設とする考えがありまして、新居浜大丸が核施設の一つとして注目されておりましたが、新居浜大丸の都合により進出しなかったとの経緯と聞き及んでおります。なお、新居浜大丸のみに限っての支援につきましては極めて困難ではと理解をいたしておるところでございます。本市といたしましては、新居浜複合商業施設推進委員会にオブザーバーとして参加し、その推移を見守ってきてまいりました。今後におきましても、中心商店街の核施設として重要な役割を担っておりますので、商工会議所などと連携を密にしながら地元企業の支援に努めてまいりたいと考えております。
 次に、新居浜の製造業の実態と新産業創成事業についてでございますが、本市製造業が厳しい状況にあることは鈴木議員さん御指摘のとおりでございます。特に本市製造業の大部分を占める下請企業におかれましては、発注元の大企業が海外企業との価格競争にさらされている分野が多いため受注できない、あるいは受注はできても価格が安く、この結果出荷額に比べて付加価値額が少なくなっていると認識いたしております。高付加価値型産業の誘致、育成につきましては、携帯電話、パソコン、半導体に関する製品など、本市においても住友系企業を中心に付加価値が高い事業分野が徐々にふえてきてはおります。しかしながら、これまで売上の主流を占めている分野の利益が落ち込んでいるのが実情でございます。本市といたしましては、引き続き付加価値の高い企業の誘致に努めますとともに、新たな事業に進出しようとしている個別企業に対しましては、全国的に実績を上げている専門家の協力を得ながらの支援、さらに、下請中小企業につきましては、できるだけ利益が大きい元請に近づけるよう支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、エコタウン構想でございますが、現在エコタウン事業の承認を得ている県や市などは全国で9カ所ございます。四国ではまだ承認を得られていませんが、高知県と高知市とが共同し、家庭から出るごみの削減などを目的に数年間をかけて計画を策定していると伺っております。本市におきましても、新居浜市商工業振興対策協議会に専門部会を設け、平成10年1月から委員の方と検討を行ってまいりましたが、昨年6月新居浜市のリサイクルの推進によるごみの減量化のためには、大きなプロジェクトを指向するのではなく、できることから積み重ねていくべきであるとの御報告をいただいたところでございます。エコタウン事業は愛媛県との連名で計画を策定し、国の承認を得る必要がございます。来年度の補助金は予算が半額に減っているとも伺っておりますが、引き続き愛媛県御当局の環境行政部門及び本市の環境行政部門と連携いたしまして、環境調和型のまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。鈴木連太郎君。
○25番(鈴木連太郎君)(登壇) 大変時間をとって申しわけございませんが、二、三、申し上げたいと思います。
 市長に多くを御答弁いただいたわけでございますが、さきに志ということを申し上げました。市長は今もって志、新居浜に対する強い志をお持ちかということを申し上げたわけですが、またその次には、リーダーシップということも申し上げました。このことも既におわかりのことと思いますが、その中でただいまも市長から答弁ありましたけれども、住民合意が大切だ、あるいは住民とともにというようなことも言われたわけですが、そのことは確かに民主主義社会で大切なことでありますけれども、私が申し上げとるのは、そういうこととともにトップのリーダーシップが大切でないかということを申し上げておるわけでございます。先ほども申し上げましたけども、お尋ねいたしましたけども、伊藤市政16年間、伊藤市政はどういうものであったかということについて、私どもあるいは市民の方々が明確に描き切れない、わかりにくかったというようなことが言われておると思うわけでございますが、言えば伊藤市政の姿が見えてこないというようなところに、私たちがどう考えるかというようなことを申し上げたいわけでありました。
 将来への芽だしというようなことでいろいろ提案されておるわけでございますけども、その中にもさっき申し上げましたけども、広域圏、美術館あるいは中心市街地、その他につきましても芽だしと言いながら実は、先ほど申しましたように、たなざらしあるいは中身のない状況になっていっておる、そんな気がしてなりません。まちづくりは一朝一夕にいかないわけでございますけども、要はいろいろ計画されたり、あるいはその希望を述べられたりすることも結構でございますけども、何よりも大切なことは実行であろうと、そんな気がいたします。ぜひ今後新居浜の町の姿ということで、今さらではありません。都市計画マスタープランもできつつあるわけでございますが、本来的にはこういう町の根幹については、市政、その伊藤市長の就任当初に十分に描かれるべきではなかったかと、そんな気がしてなりません。
 また、補足でもお答えがありましたけども、人材の定期異動についてもそれなりの理由があるんだというようなお話でございましたけども、私が申し上げておるのは、それはそれで必要かもしれませんけども、非常に底の浅い職員の人材育成になっておるんじゃないかと。全庁的なことがわかるということも大切ではありましょうけども、今日的にはもっと専門的なことが必要でないかと、そんなことを申し上げたわけでございます。
 大丸の問題にいたしましても、行政として個々の問題に立ち入ることはできないというようなお話でございましたけども、個々の問題かどうかはともあれ、今日的にはそういうことが非常に大切な時代になってきておると。行政といえども、福祉ではそうでございませんけれども、福祉もかもわかりませんけども、産業経済にいたしましても、行政みずからが先頭に立って行動をするようなことが今日的に大切じゃなかろうかと、そんなことを申し上げたわけでございます。
 介護保険につきましても、本来的な趣旨から外れないように、必要な人への必要な福祉ということを私も何遍も申し上げました。ぜひそういう本来的な趣旨に立って今後の介護保険を進めていただきたいと思います。
 もう一つ、県の産廃ですね、これにつきましては、公共でなくてもということでございますけども、公共にしても非常に割高だそうでございますですね。ですから、市あたりも汚泥等についても持っていかないという話も聞いたりしておるわけでございます。ああいう立派な施設をつくりながらそういう状況で、一体県のあるいは市の管理にせよ、どれだけ役に立つんであろうかと、そんな気がしてなりません。
 多くの問題があるわけでございますが、いよいよ、先ほど申し上げましたように、明年21世紀に入ります。伊藤市長には心機一転新居浜市のためにぜひ渾身の力を込めて頑張っていただきたいと、そんな思うわけでございます。そんなようなことを申し上げまして質問を終わります。
○議長(世良賢克君) 佐々木龍君。
○22番(佐々木龍君)(登壇) それでは、ただいまから市民クラブを代表して質問を行います。
 既にもう重複している項目もございますが、私どもの考えを申し上げながら質問をさせていただきます。
 まず、市長の政治姿勢と市政運営方針について。
 地方分権については、もう先ほどからも出ておりますように、言葉としては定義としてはすっかり定着をしてまいりましたが、実際には理念と現実が違うとか、財源の移譲が伴わないとか、そういう矛盾も多く抱えております。ただ地方分権によって自治体の力量、特に介護保険や教育改革でますますそういう政策立案したり、実施、評価していく、そして責任を持つという自治体へ脱皮する、そういう意味ではチャンスだと思っておりますので、積極的に受けとめたいと思っております。
 まず、お聞きしたい第1点は、市長としていわゆる政治家と官僚組織のトップの違いをということでございます。外形標準課税の導入など思い切った施策を打ち出す東京都の石原知事と、一方、さきに大阪府知事になられて「私は政治家になったというより官僚組織のトップになりたかった」というふうにおっしゃった大阪の太田知事、出身の違いもそうなんですが、タイプが二分されるのではないかというふうに思っております。こういうことを申し上げるのは、伊藤市政というのは、非常に長い時間をかけて、ある意味ではじれったいぐらいの時間をかけてもなかなか結論を出さない場合と、あっというような政策決定が行われる場合があると、よく言えば非常に幅の広い懐の深い市政とも言えますし、また見方を変えれば原則のない首をかしげてしまうこともある政策手法だと思っております。また、ことしの秋は改選時期でございますが、選挙の時期を一つのサイクルとして行政が動いているように見えるのは非常に政治的な手法だと感じております。トップダウンとボトムアップという言い方がありますが、このどちらでもないミックス混合型が市長の政治手法だと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、地方分権によって権限移譲ができても財源は来ない、国、県の関与は余り変わらない、また一方議会では議会や住民からはこうして地方分権にふさわしい政策を求められるというように、今もって多くの自治体では本音では地方分権はもう来ない方がいいというふうに思っているのではないかとさえ言われております。市役所の中でも過渡期とはいえ、そういう雰囲気を感じることがあります。能力はあるんだけど意欲に欠けるというような市職員の意識の変化も迫られていますが、地方分権を地方自治体にとってチャンスというふうに受けとめるのか、あるいはマイナス要素が多いというふうにまだ考えているのか、お聞きをいたします。
 次に、1月23日徳島市で行われた吉野川の可動堰住民投票に見られる動き、つまり住民自治のあり方についてお聞きします。
 この結果を受けて徳島市長は、それまでの態度を変えて、住民投票の結果に従って反対を表明されました。一方徳島県知事は、住民投票はあくまで間接民主主義を補完するものだということで、基本的な態度は変えておりません。また、民主主義の誤作動とまで言った大臣もいますが、このような住民投票が行われた場合に、首長、市長、知事、新居浜市の場合では市長としてとるべき態度はどうだと考えているか、お聞きをします。
 次に、市町村合併については、先ほど来議論になっておりますが、昨年12月議会で仙波議員より別子山村との関係ということを主にした問題提起がありました。答弁としては、住民の意思、合意が尊重されるべきであり、また合併の目的やスケールのメリットも把握しなければならないという答弁であり、もっともだろうと思っております。ただ、県の方も合併問題については非常に積極的なようで、先ごろ市長や我々議員にもアンケートが来るなど、非常に積極的に取り組もうとしております。県の合併モデルというものも、先ごろの新聞ではモデルパターン策定というように報道されていますが、示されるようであります。また、宇摩圏域を見ると非常に動きが急なようですが、昨年12月以降具体的な市の取り組みというようなものがあったのか、また、この問題に対する市長の基本的な姿勢をお聞きします。
 次に、県政との関係をお聞きします。
 昨年発足した加戸県政は開かれた県政という意味では確かに随分変わってきたと感じています。インターネットのホームページの中でも知事の記者会見がすべて読めます。また最新の情報もあるし、新居浜市よりは上回っております。ケーブルテレビでは、また県議会の論戦を見るようになることができて、そういう意味では随分と身近なものになってまいりました。市長も積極的に加戸知事を支援されていますが、この1年間の県政の変化をどうお感じになっておりますでしょうか。ただ、私たちは県との関係において、余り個人的な人間関係に頼ったり、あるいは新居浜市だけがよかったらいいとか、県の言うとおりにしていればいいということであれば、地方分権や地方の自立からは逆行してしまうというふうに思っております。分権時代の県行政との関係はどうあるべきなのか、お伺いをいたします。
 次に、教育改革について伺います。
 市長の政治姿勢として教育改革に対する認識を伺います。
 教育改革論議は国政の最重要課題と言われるように、21世紀の社会づくりの根幹をなすものになってまいりました。これは1980年ごろから問題化してきた学校におけるいじめや不登校、少年犯罪の増加、また戦後教育を受けてきた現在の20代、30代の保護者による我が子の虐待とか、育児放棄、またいわゆる猟奇的な犯罪が多発する、そしてオウム真理教などに多数存在する高学歴者、一方、警察官僚などいわゆる高学歴を誇る中央官僚などのモラルを疑うような失態など、子供社会だけでなくて、子供社会は大人社会の鏡と言われるように、社会全体の深刻な問題だというふうに受けとめられてまいりました。そういう意味で、家庭教育を含めた幅広い意味での教育が問われております。また、経済界でも重厚長大、大量生産時代から、軽薄短小また情報技術革新時代というふうに、知恵の時代になってきて求める人材も変わってまいりました。このように、文部省はもちろん私たちみんなも教育問題に対して非常に関心が深くなった、そういうことが教育改革ということが唱えられるし真剣に受けとめられる土壌ではないかと思います。それを進めるためには教育委員会だけでなく、市長の強いリーダーシップというものが必要だと考えますので、ぜひ認識をお聞かせください。また先ごろ、こういう趣旨に基いて市PTA連合会からも要望しております、仮称ではございますが、教育改革推進ネットワークづくりについてもお考えをお聞かせください。
 次に、情報公開、説明責任と市民参加について伺います。
 このことについては、もう現状では情報公開、説明責任を果たすという意味では、行政も我々もまた市民も当然だというふうに思っております。結局問題はどこまで公開するか、どこまで説明するかという、その範囲と手法が問われております。そこで伺いますが、第四次計画づくりで市民参加をうたって進めてまいって、参加されている皆様には大変御苦労に存じております。こういう中で情報公開や説明を求める市民意識の変化というものをどうお感じになったでしょうか。またこれを実現するには、以前から申し上げている審議会や懇談会などはもう原則が公開であり、議事録でも即公開するべきですし、一定数委員の公募なども当たり前にやるべきだと思っております。そろそろ踏み切られる時期ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 また、現在各種委員会、懇談会の委員さんの顔ぶれを見ると、経験豊かな方が多く大変御立派な方々が多いと思っております。しかし、既に行政組織の中の一部として組み込まれ、また行政の一員、スタッフという意識の方が強く、そういう意味では幅広い市民の声を代表しているということとはまた違う一面があると思っております。マンネリになってきているということを、そのような会に参加している方自身もおっしゃっておりました。現状の参加方法でよしとされるか、お伺いをします。また、審議会、懇談会などの議事録の公開、これを製本をして全部配るというのは実際には費用も時間もかかります。しかし、インターネットであれば簡単に公開はできます。もちろんだれもがそのインターネットを利用できる環境にあるわけではございませんが、自分の周りを見渡せば必ずだれかは使っているというような環境には今はなってきております。そこに行けば必ずそういう手段があるということが保証されている、聞きたいことや知りたいことを知る手段がある、自分の意見を届ける方法があるということが大事だろうと思います。また、市の発行する報告書や公文書も情報公開や情報提供でもちろん見えるんですが、自由に読めるコーナーが他の市役所なんかによくあるようにロビーの中などに必要ではないでしょうか、以上お考えをお伺いします。
 次に、生涯学習について伺います。
 市政運営方針によると、生涯学習都市づくりがまちづくりの基本になっております。知識や技能を修得する「学ぶこと」と、成果を地域社会の発展に役立てる「活かすこと」の2つのステージを定義しております。市長は生涯学習を通じて市民に何を求めているのでしょうか。見方によると、行政の仕事を補完する無給のボランティアを養成しようとしているようでもあり、極論すれば市民を再教育するというふうにも読み取れます。活動例として、ごみ、防災、少子高齢化など挙げていますが、これらはいずれもまず市が責任を持って取り組むべき課題です。私は、生涯学習は知識や技能の修得の前に、生涯学習と言われる講座やボランティア活動へ参加することによって、自分を高めることができる達成感や、また人間的な幅ができて心が豊かになる幸福感、こういうことを感じていただけることが第一の目的だと思っております。ましてや、生涯学習に参加するしないというのはまた自由であり、まちづくりへ参加するとしないというのも自由でもあり、行政からこうするべきだと言われる筋合いのものではないと思っています。市民の側から自発的にそういう声が出てくるような環境づくりを辛抱強く続けていくというようなことがまず必要であります。そして、行政が市民に社会参加、社会貢献を求めるならば、まず行政あるいは議会が責任を果たして信頼される市役所となることが先決です。その姿勢は感じられるでしょうか。個々に地域活動やボランティア活動に参加している市職員の方もたくさん知っております。しかし、全体として市長以下市の職員、幹部職員に、生涯学習のまちづくりを基本とした市役所の職員だ、さすがだというようなイメージが残念ながらまだできておりません、いかがでしょうか。
 また、具体的には生涯学習課が市長部局へ変わってからの評価、実績についてお聞きします。またもう一点、生涯学習の場づくり、広い意味でお聞きしますが、公共施設の利用時間、現在でも総合福祉センターは10時までの利用で大変好評でございますが、ほかの施設はほとんど9時でございます。また、月曜日がすべて休みになっている、例えば体育館。3つ体育館があっても全部月曜日が休みというような非常に、どうしてであろうと言われたときに答えのできないようなことがずっと続いております。こういう施設の利用についても行革の方針の中では確かに示されておりますが、すぐできることからすぐやるということが大事ではないでしょうか。
 また、NPOについてもお聞きします。NPOに対する助成というのは組織の立ち上げと育成ですが、立ち上げについてはNPOをやろうというぐらいの団体であれば、ある意味で自力でできるぐらいのものがないといけないというふうに私は思っております。問題は運営方針で述べられている福祉、環境、少子高齢化など、こういうことこそがNPOが取り組む出番になります。こういう事業の委託先として受け入れる体制がとれているか、市の登録業者あるいは空き店舗対策を立てるときの対象となっているか、福祉事業の委託先などになれるかどうか、お聞きをします。
 次に、運営方針の中でも別子銅山をキーワードにして技術や文化を考え継承していきたいとあります。私も賛成であります。しかし、銅のまちづくりをずっと唱えてきていますが、いま一つ市民的な盛り上がりに欠けるこの原因はどこにあるのでしょうか。いろいろな人の意見をお聞きしますと、それは別子銅山の歴史の中でそこに働いた人の血や汗や涙、そういうもののとらえ方が欠けているという指摘があります。つまり大災害、煙害、公害、朝鮮人強制労働、そういう問題のとらえ方であります。また、別子銅山イコール住友ともなりますが、皆さんが指摘しているように、住友の中での新居浜の存在感も変わると同時に、新居浜の中の住友の存在感も確かに変わってまいりました。その一例が、市の請負業者としての住友関連企業の存在です。市の請負工事が建設工事でいうと、住友関連企業で平成9年度は35件、6億3,000万円、10年度は36件、8億5,500万円、事業委託でも9年度は42件、3億7,000万円、10年度は42件、3億3,800万円の請負金額であり、いずれも市全体の約1割前後を占めております。今申し上げたような次元ではない関連住友の果たしてきた役割や地域貢献を否定しているわけではありませんが、こういう別子銅山の歴史認識の多様性や実態としての関連企業との変化、関係の変化が銅のまちづくりというものに影響しているのではないかというふうにも考えますが、いかがでしょうか、お聞きをいたします。
 次に、同和問題について伺います。
 この問題についてはほぼ4年間ずっと申し上げてまいりましたが、同和行政、同和教育の重要性から申し上げます。
 4年前の平成8年6月に、同和対策協議会新居浜支部支部長に就任した市長の政治姿勢についてであります。支部長就任以来の責任を果たされていないのではないかというのが私の趣旨でありますが、いかがでしょうか。
 また、支部活動が停止することによって学習する機会を奪っているというふうにも考えます。また、同和教育に団体が参加できないことで問題ないのか、あるいは参加できているのか、お聞きをします。
 次に、保健福祉行政について伺います。
 まず1番は、社会福祉基礎構造改革についてです。
 児童福祉法の改正、介護保険制度あるいは社会福祉事業法の改正など、一連の改革が進んでいます。この特徴は措置から契約へ、応能負担から応益負担への変化です。これによって、費用負担の割合が国は軽く国民負担はふえてまいります。また民間企業の福祉参入は税金によって賄われてきた福祉分野の規制を緩和して市場をどう拡大するかという問題であります。ある意味では公が福祉から撤退する、また政治問題から福祉を切り離すという構造的な問題があります。そこでお聞きしますが、措置から契約へ、あるいは選択できる制度へ変わることによって質が高くなるというふうに言われておりますが、本当にそうなるでしょうか。また利用者の利便は増すでしょうか、お聞きします。さらに、基礎構造改革の中で地方自治体の役割はどう変わっていくか。これによって今後障害者福祉制度も大きく変わります。まだ余り知られていませんが、こういう啓発活動も必要ではないでしょうか。さらには行政が直接かかわらなくなるだけに、権利擁護ということが今まで以上に必要になります。法律の改正などもありますが、市の取り組みをお聞きします。
 また、介護保険もそうですが、市の役割が少なくなった分、社会福祉協議会が逆に役割が重要になってまいります。介護保険ではほかの法人とか、民間事業団体と競合するということになりますし、一方では、これまでの市の施設などの運営管理を委託するという公共性の非常に強いという二面性を持ってまいります。この機会に社会福祉協議会の役割を整理し、現在出向している職員の問題などについても考え直すべきではないでしょうか。
 次に、介護保険について伺います。
 介護を社会全体で支えるという理念が介護保険ですが、準備期間が短かったり、また走りながら考えるという乱暴さとか、保険料の一時凍結など、はっきりした将来展望を示せない政治のいいかげんさによって、実施主体である市も振り回されてきたと思っております。その意味では同情をしておりますが、市民にとっては始まったら市役所だけが頼りです。ここでは開始前に確認しておきたいことを何点かお聞きします。
 まず、認定結果の最新状況について、また高齢者保健福祉計画、せんだっていただきましたが、その重点的な数値目標について伺います。また、保険料についてはもう余り介護保険を利用しないだろうという前提の保険料試算というふうにも受け取っておりますが、実際の利用希望率、供給率は幾らで試算されていますでしょうか、お伺いします。
 また、これまでの措置制度ではサービスの供給責任というのは当然市にありましたが、これからの責任はどこにいくでしょうか。需要と供給という意味では市場原理に任せるのか、また施設整備の方法などもこれからは変わっていくのか、お尋ねをします。
 さらに、介護の質と公平性の確保のために、オンブズマン制度や、事業者、利用者、第三者が参加した協議機関のようなものが必要ではないかと思います。介護保険は契約方式なのに契約書の交付が事業者には義務づけられていない、いわゆる一方的な関係になっております。行政というのは、介護保険では公平性を保証するレフリー役だと思っておりますので、お聞きをします。
 次に、障害者と介護保険について伺います。
 まず、視覚、聴覚などの障害がある皆様方の特性を理解した訪問調査、手話や点字のマニュアルなどを使った訪問調査、ケアプラン作成ができるのでしょうか。次に、介護認定申請というのは義務なのか権利なのか、強制されるのか選択できるのかということをお伺いします。つまり現状では認定を受けるとこれまで障害者福祉サービスを受けていたサービスに比べて質、量、つまり費用もかかる、量も少なくなるという問題が起こります。また、健康保険診療に伴う自己負担の軽減策である重度心身障害者医療費助成制度と介護保険制度の関係についてもお聞きします。
 さらに、くすのき園やまさき育成園などの知的障害者更正施設入所者も1号、2号にかかわらず保険料負担が生じます。しかし、介護認定を受けたとしてどうなるのでしょうか。介護福祉施設へ移らなければならないのか。あるいは移れるとしても受け入れる施設はあるのか。高齢者施設やそこで働く人たちは、身体障害者、知的障害者、精神障害者、そういう皆さんへ接した経験というものは一般的に不足をしております。受け入れ体制は整っていないが、保険料だけは払い続けるということにならないのか、お聞きをします。
 次に、旧伝染病棟の利活用問題です。
 平成4年7月に総工費1億4,965万円をかけた施設も法律の改正で閉鎖となりました。その後の利用についてはいろいろ御意見も出ているようですが、どこで、いつ、どうして決まったのかということがわからないようなことではなくて、まずオープンな議論を望みたいと思います。具体的には愛媛県が定めている障害者保健福祉圏域ごとの具体的目標で、まだ新居浜圏域では整備されていない精神障害者関連事業、また知的障害者のデイサービス事業などの実施も検討されてはいかがでしょうか、お聞きをいたします。
 次に、教育行政について伺います。
 まず、教育改革の諸課題ということで、基本的なことは先ほど申し上げましたが、この理念を実現するために具体的な取り組みをお聞きします。まず、教育の地方分権というのはどこまで進むのかということです。県との関係においても、市に裁量が来る、あるいは逆に現場にもかなりの裁量が行くというふうに聞いておりますが、いかがでしょうか。
 次に、学校評議員制度については先ほど御答弁もありましたが、来年度から結局導入されるのでしょうかどうでしょうか、お伺いします。
 次に、パソコン教育情報化教育では、来年度予算でそれぞれ計上されておりますが、1人1台の体制が必要ではないでしょうか、平成12年度の地方交付税の措置基準でも1人1台で計上しているというふうに報道されております。1人1台でないと、学習指導要領で定めるような教育目的を達成できないという現場の先生の声がありますが、いかがでしょうか。また、レンタルの5年というのは機械の更新時期を考えると、性能を考えると長過ぎると思いますが、いかがでしょうか。さらにインターネット接続の時期についてもお伺いします。
 総合的な学習については、画一的な授業から特色ある授業へと期待されますが、来年度からの取り組み、またその場合には外部講師などの予算措置も必要ですが、お伺いをします。
 さらに、教育施設の整備については、来年度以降西中の校舎改築あるいはその後に泉川公民館の建築など予定されておりますが、これらの教育施設をこれからの教育を見据えた地域の拠点となるような施設、生涯学習の拠点となるような施設、具体的には西中で大人も子供もあるいは障害者の方も高齢者の方も使えるようにエレベーターの設置を検討しておくとか、あるいは泉川公民館の建築については、地域のコミュニティー拠点となるような、場合によっては小学校との併設というようなことも考えた取り組みをお聞きしたいと思います。
 最後に、障害児教育についても、教育改革が進む中で障害児教育が取り残されないように、地域で学べる環境づくりをこれまで以上に進めていただきたいと思います。
 次に、給食問題についてですが、まず小学校の給食については、現在でも保護者から高い評価を受けており、これを維持してきた職員の皆様、また教育委員会も正当に評価をされるべきだと思っております。しかし、この小学校調理場も老朽化が目立ち、現在の基準からは合わなくなってきております。建設年次から申し上げても、10年以内ぐらいのそう遠くない時期に建て替えなければならないというふうなことになると思います。自校方式を続けていくというのが行政の方針ですので、第四次の長期計画に位置づけるなど、今からこの問題を考えておくことが必要ですが、いかがでしょうか。
 次に、中学校の共同調理場については、最近になってある程度その内容が見えてまいりました。アレルギー給食の実施とか、あるいは加熱、調理、食材については現在の小学校のレベルを基準とするというようなことであります。しかし、学校現場の受け入れ体制、教職員の方の意識はどうでしょうか。教師による給食指導、あるいは受け入れた側での異物混入などを防ぐ対策については余り触れられていないようなのでお聞きします。また、これからみんなでつくる学校給食という意味でも、共同調理場の建設委員会というふうなものも設置を考えますが、いかがでしょうか。さらに、給食の食材として地元農産物の使用ということはよく言われております。もっともだと思いますが、現在の購入方法や市内の供給体制では無理があるのではないでしょうか。現在新居浜青果市場で扱っている野菜のうち、品目による差はあるにしても、取扱高でいうと市内からの出荷はおよそ10%ぐらいだそうです。ネギなどはおよそ9割ぐらいあるそうですが、タマネギになると外国からも来ているそうですし、キュウリなども市内では約10%、そういう状況でございます。こういうふうに市内でのいわゆる自給率が低い新居浜市の現状では、地元産による安定した食材の供給と一言で言っても大変言葉だけでは難しいと思います。ただ、農業関係者の方にお聞きしたら、JAなどを通じて契約栽培を行えば可能になるのではないかというふうにおっしゃっておりました。そういう取り組みについてお聞きをします。
 次に、港湾計画です。
 港湾計画については本当に必要だろうかということ、また事業が動き出す前にいろんなことをお聞きしておきたいということで何度かお聞きをしてまいりました。昨年来ほかの議員への答弁を聞いても、現状の分析はされておりますが将来の予測というものはあくまで予測であり、また希望的な観測のようにも思えます。例えば三島川之江港は平成7年から平成17年までの計画で総事業費1,060億円、金子地区48ヘクタールの埋め立てだけでも約400億円の事業費をかけて、2005年には完成予定となっております。現在でも三島川之江港は年間473万トンという外貿貨物取扱高で、四国では群を抜いております。ほかに重要港湾として今治港、高松港、松山港も隣接してあります。新居浜市の港湾計画では外貿貨物量は50万トンです。数字だけでいうと勝負にならないのではないかというふうに思います。三島川之江に吸収されるぐらいの数字ではないでしょうか。あるいは三島川之江も問題を抱えておりますし、他の港湾もそれぞれ問題があるようですから、新居浜は後からできるわけですから、ほかの港が失敗するのを期待して新居浜の港湾計画を進めていくのかというようなことにもなってしまいます。全国的な調整を図るという港湾審議会というようなところは、どういうことを調整しているのか、その広域調整という機能は働いていないのか、お聞きをします。また一方では、その内容じゃなくて工事高が非常に多い公共事業として魅力があるのだという意見もありますが、そういうとらえ方でしょうか、お聞きします。
 また、第四次長期総合計画の参考資料として行った市民意向調査の中では、必要と思う施策、市民個人に対する調査では港湾整備は57位、1.9%で最下位です。企業対象でも50位であり4.3%、これは皮肉で言うんではないんですが、こういう数字というのが市民の中で本当に必要なんだろうかという声につながってくるわけですから、どう受けとめているか、お聞きをします。また、9月議会の答弁で、新港湾の建設によって輸送経費が年間約5億円削減されるという答弁がありましたが、この試算はいつ時点での試算でしょうか。また、港湾計画全体の事業予算規模というのはどういうふうになるのかお聞きをします。さらに、廃棄物の処分場としても計画されており、このことがまた港湾計画を少しわかりづらくしている要因にもなっているんですが、廃棄物行政の中でこの処分場としての位置づけ、検討というのはどういうふうに実際にされてきたのか、また環境審議会というようなものはこのことについて開かれたのか、お聞きをします。
 5番目として、IT革命、情報技術革命時代の情報化施策をお聞きします。
 IT革命、インフォメーションテクノロジー革命とは、市民革命、産業革命に続く第3の社会革命と言われて、情報通信技術によって社会が大きく変わると言われております。経済、文化、教育、すべてが情報通信技術の関連なしには、もはや成り立っていきません。またアメリカ経済の好調もこの分野が牽引力です。家庭のインターネット普及率が約10%を超えましたが、この世帯普及率で10%を超えると後は一気に普及するというのが、これまでの、例えばビデオなどそうですが、電気製品の特徴です。また雇用の面でも、通産省の機械情報産業局が調査したところ、5年間で249万人の雇用が創出されるが、一方効率化によって163万人減ると、トータルでは86万人の雇用効果があると報告しております。しかし、これはマクロの大きい話であって、一人一人の問題としては、情報化に乗りおくれる、置いていかれる人たちの問題が新しい社会問題になっておりますので、以下お伺いします。
 まず、いわゆるリストラのようなことで職務経験豊かな中高年層が新しい職を探すことを余儀なくされますが、そういうときにもまた情報技術の基礎的なものは必要とされております。そういう手助けを行えるでしょうか。また、高齢者や障害者も就労雇用機会、これによって広がることもあるし、これによって格差が広がることもあります。そういう就労機会についての援助、また中小企業においては、やはりなかなかそういうセミナーまで力が回らないという声も聞きますが、そういう支援、さらに愛媛県が情報スーパーハイウエー構想というのを打ち出しておりますが、これは新居浜市の市民生活と行政にどういう影響を与えるのかお聞きします。さらに、庁内でも整備の効率化を図ることが必要ですが、役所の中での労働力移動をスムーズに進めるためにも、役所の中でもまた中高年対策が必要だと思います。2月には不正アクセス防止法も制定されましたが、このセキュリティー対策、人の問題、機械の問題、ハードの問題でのセキュリティー対策もお聞きします。
 最後に、中小企業問題については、中小企業活性化に必要なのはお金と知恵だと言われております。不況脱出の特効薬などあるはずもありませんし、私も質問をしようといたしましても、なかなか知恵も浮かんでこない力のなさを感じておりますが、少なくとも中小企業者から見て、市は我々のことを考えてくれていると、味方だというような施策展開を望んでおります。中小企業大学校についてお聞きしますが、市長もどこかの施設を訪れたことがあるのでしょうが、私が以前議員の委員会研修で訪れたときの印象はちょっと違ったものでありました。一言で言うと、中小企業経営者のサロンのような雰囲気でもありました。受講対象者は後継者、経営者、幹部社員とはっきり書いております。誘致に反対するという立場ではありませんが、そういう意味で改めて意義についてお聞きをします。さらに、平成10年10月に融資枠拡大を行いましたが、その後の効果、また申し込んでも受けられなかったということはないでしょうか。さらに、今年度は中小企業振興条例審査会に参加さしてもらい、頑張っている企業も多くて大変、もっと支援できないものかというふうに受けとめました。その中でまず現在研修に対する補助というのは、研修先が中小企業大学校や東予産業創造センターに限られています。この対象をもっと広げられないでしょうか。次に、製品開発を行っても販売、営業部門の弱さがありますが、このカバーの方策。さらに産学共同研究の実績についてはなかなかまだありませんが、先ごろ新居浜高専にも学術技術情報センターもできました。運営方針にも実質的なコーディネート支援事業とありますので、その実質的な中身についてお聞きをします。
 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時11分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時21分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 市民クラブ代表の佐々木議員さんにお答えをいたします。
 まず、地方分権についてのうち、政治手法、政治理念につきまして御指摘がございました。私は、まちづくりの基本というのは、すべての市民が健康で生きる喜びと真の幸せを実感できる社会をつくり上げていくことであると、このように考えております。そして、その実現化に対しましては、市民本位の社会の構築に向け諸施策を決定するわけでございます。私は、政策決定に対しましては、市民各界各層の皆様方からの御要望、御提言、御意見はもとよりでございますが、市職員、市議会議員の皆様方、専門家、学識経験者など多くの方々の御意見、あるいは私自身の可能な限りの情報収集等々をもとにいたしまして、まず庁内においてあらゆる角度からの調査研究を行った後に、内部協議を行い、さまざまな方法により市民の皆様方に情報提供を行い、市民コンセンサスを得て決定をしていくべきであると、このように考えておるわけであります。また、政治姿勢として常日ごろから市民の皆様方の生の声に対して真摯に耳を傾けていくということが何よりも重要でございまして、微力ではございますけれども、私自身積極的に各種懇談会、各種会合に参加をさせていただき、その中で得られた私自身の発想による政策提案を組織で検討をし具現化していくものもございますが、いずれにいたしましても、政策決定に当たりましては、最終責任を果たすという使命と気概を持って市政運営に当たってまいらなければならないと、かように考えておるわけであります。
 次に、御指摘のございました地方分権時代は地方にとって好機かマイナスかという御指摘でございます。申すまでもなく、地方分権は個性豊かな地域社会の形成、新たな時代の状況と課題に的確に対応していくため私ども地方にとって欠かせないものと、このように考えております。また、地方分権一括法の施行は、佐々木議員さん御指摘のございましたように、財源の問題などもございますが、新たな地方の時代の幕あけの第一歩を踏み出したところでございまして、これを契機として身近な地方公共団体での住民による自主的なまちづくりの推進や国の画一的な基準や各省庁ごとの縦割り行政に縛られず、地域の実情やニーズに合った個性的で多様な行政展開ができる地方分権のメリットを今後の施策に十分生かしながら市政を推進していくべきであると、このように考えるわけであります。
 次に、吉野川第十堰可動堰建設に関連する住民自治のあり方についての御指摘でございました。本年1月23日徳島市におきまして可動堰建設の賛否を問う住民投票が実施されました。この問題は災害時の安全性を重視する国、県と環境保全面や公共工事に対する費用対効果等に疑問を持つ市民との意見の相違から発生したものと、私はこのように理解をいたしております。本来我が国の地方自治におきましては、議会制民主主義のもと、住民の意思は議会を通じて行政に反映されるべきものと考えておりますが、この間接民主主義を補完するために制度化されております直接請求権につきましても有効かつ十分に尊重されるべきものと、このように認識をいたしております。また、住民自治につきましては、地方自治の根幹をなすものでありまして、住民の意思が反映された行政を進めていくためには何よりも重要であると、このように理解をいたしております。
 次に、市町村合併に対する私の基本的な考え方でございますが、さきの新自民クラブの鈴木議員さんにもお答えを申し上げましたが、まず、新居浜市として人口規模、都市機能、産業基盤等々の広域的なスケールメリットをどのように生かすのか、また合併の目的は何であるかを整理することが大変重要な課題であると、このように思っております。また、合併には住民の意思が最大限に尊重されなければならないことは、これは当然のことでございまして、広域連携の是非や制度の選択等についても、圏域住民の参加と理解において十分な時間をかけた論議を行い、地理的、歴史的、文化的な違いを超えた住民合意と盛り上がりを得ることが最も重要であると、かように考えておるわけであります。いずれにいたしましても、現在の行政改革、地方分権の流れの中で、広域行政自体が重要な役割を担うものとなっておりまして、当市としても現在進めております第四次長期総合計画の策定作業にあわせて調査研究を行うと同時に、将来の圏域全体の住民の利益を守り拡大していくため、憂いのないよう対処してまいりますことが為政者にとって大変重要な責務ではないかと、かように認識をいたしておるわけであります。
 次に、この1年間の県政についての御指摘であります。御案内のように、愛媛県におきましては、加戸知事のもと、県民の県民による県民のための県政を理念として、県民の目線に合わせた施策推進のために情報公開が飛躍的に進んでおりまして、県民の声また市町村の意見を加戸知事みずからが聞くという県民に身近な県政運営を積極的に進められ、また、情報スーパーハイウエー構想、広域文化交流構想等、まさに時代に対応した新たな施策が展開されるなど、私は今後の県政に大きく期待いたしておる者の一人であります。また、県行政との関係についてでございますが、地方分権時代を迎えまして、当市の独自性、政策形成能力などが今まで以上に真に問われてまいってくるわけでございますが、国との関係、広域行政等を進めるためにも、県との密接な連携を図る必要があることには変わりはございません。今後におきましても、県と市の間において十分な意思疎通が図られますよう努めてまいりたいと、このように考えております。
 次に、教育改革につきまして、佐々木議員さんからいろいろと御指導をいただいてまいりました。戦後我が国は経済大国として発展をしてまいりました。しかし、物質的な豊かさ、快適さ、便利さを享受しながらも反面、物や量の世界を優先させる余り、心や質がおろそかになったことは否めませんが、急激な社会システム全体が大きく変容する中、今日の青少年にさまざまな悪影響を及ぼし、これまで予想だにしなかった心の荒廃に起因すると思われる事態が多々発生をいたしておるのも事実であります。さきの国会においても、国の目標を人材の育成に置き、教育立国を掲げており、その最重要課題として教育改革が述べられております。私もその考え方には全く意見が同じでございます。人づくりこそ市政における永遠のテーマであり、生涯学習都市構築にも通ずるものと確信をいたしております。私は、とりわけ子供たちに豊かな人間性をはぐくむことが最も重要な課題と考えております。そのためには、何と申しましても家庭と学校が連携し、行政、地域社会が一体となって全力を結集し、それぞれの分野で心の教育を充実させていくと同時に、単に教育制度にとどまらず、社会のあり方までも含めた抜本的な教育改革が何よりも必要であると、このように考えております。今後において、本市が活力ある都市として一層飛躍、発展していくためにも、あらゆる社会システムの基盤となる教育の役割は極めて重要でありまして、21世紀の我が国、我が郷土の担い手となる子供たちが、たくましく心豊かに成長していくことができる教育改革に教育委員会とともに積極的に取り組んでまいる所存であります。また、市PTA連合会からの御要望のございました教育改革推進ネットワークの設置についてでございます。これからの教育改革を推進する実効性ある指標であると認識をいたしておりますし、同時に、市PTA連合会の教育改革への熱い思いに私は心から拍手を送りたいと、このように思っております。現在市教育委員会におきましては、学校教育はもとよりのこと、家庭、社会、生涯教育など、教育全般を範疇として全体教育、同時にそれぞれの分野の教育のあり方について検討する組織の立ち上げを考えているところでございまして、御提言の手法についてもこの組織の中で十分検討がなされるものと考えております。
 次に、情報公開、説明責任と市民参加についてでございます。
 地域のつどいやまちづくり市民会議などを通じ、多くの市民の皆様方から積極的、効果的な情報提供、政策形成段階からの市民参加、市民の意見を吸い上げるシステムづくりなど、行政のさらなる情報公開、市民参加の推進に関しまして、貴重な数多くの御提言をいただき、市民の皆様方の自発的、主体的にまちづくりに取り組もうという意欲を強く感じた次第であります。私も従来の行政主導から住民参加、さらには市民と行政の協働から住民主導、この流れが地方分権の基礎になると考えておりまして、そのためには情報公開と説明責任はなくてはならないものと、このように認識いたしております。また、審議会委員の公募につきましては、設置目的によっての判断が必要かと存じますが、審議会の活性化の観点からも幅広い人選を取り組んでまいりたいと考えております。なお、第四次長期総合計画策定のために設置されます新居浜市長期総合計画審議会委員には公募制も取り入れ、次期総合計画に市民ニーズを反映させることにより、市民と行政による21世紀のまちづくりを目指したいと、かように考えておるわけであります。
 次に、生涯学習についていろいろと御指摘がございました。まず、生涯学習を通じて市民に求めていくものについてでありますが、私は生涯学習のまちづくりを進めるに当たっては、市民が社会のさまざまな分野で活躍することのできる仕組みづくりを行い、市民の皆様方がまちづくりの主役となることをだれよりも願っておるものであります。また、私は常日ごろ市民の皆さんとともに汗をかく、この気持ちをまちづくりの原点にしておりますが、汗をかくということは、市民一人一人が自分たちの町を自分たちの意思で自分たちの生活を自分たちの手でつくり出していくということと考えておりまして、このスタイルを生涯学習の中で目指してまいりたいと、かように考えておるわけであります。また、ボランティアに対する認識や共同体制づくりについてでございますが、ボランティアにつきましては、ここ数年間の間に一方通行的奉仕、自己満足型だったボランティアは、参加型を経て参画交流型にさま変わりしており、今日では庁内各部局で計画立案時から事業推進に当たる幅広い局面で、多様なボランティアとの連携が図られておりまして、今後とも真の意味でのパートナーシップに向け良好な信頼関係を築いてまいりたいと考えております。
 次に、同和問題における支部長の責任についてでございます。
 この問題につきましては、佐々木議員さんからたびたび御指摘をいただいてまいりました。私は、支部運営につきましては、地域の皆様方の総意に基づく自主的な運営が本来の姿でありまして最も望ましい状況であると、このように認識をいたしておるところであります。地域の方々に意見の対立があったために平成8年に協議会方式による統一を図りましたが、その後協議会内においても組織運営に関して対立が生じ、円滑な運営が図れない状況となっておりまして、まことに残念な状況であるとこのように認識いたしております。今後とも会員相互の信頼回復に努め、円滑な支部運営が図られますよう努力をいたしたいと、かように考えております。また、支部活動の停止についてのお尋ねでありますが、御案内のように、愛媛県における解放運動の方向づけは窓口一本化が原則でございまして、本市におきましても、この原則に基いて補助金を支出いたしてまいったところであります。しかしながら、今日の支部の状況は、協議会が円滑に機能しないため、事業計画はもちろんのこと、それに伴う予算の確定が得られず、補助金申請が不可能となっております。差別解消のためにみずからが学び、実践することの重要性はだれもが認識をいたしておるところでございまして、今後とも関係者の皆さん方の御指導、御協力をいただきながら粘り強く解決への道を求めたいと、このように考えております。
 次に、介護保険についてであります。
 介護保険制度を円滑に運営してまいりますためには、需要に対応できる供給量の確保が何よりも重要でございまして、現在事業者といたしましては、ケアプランを専門で策定する居宅介護支援事業者が31事業所、各サービス提供事業者が94事業所の計125事業所の参入が予定されております。いずれにいたしましても、供給体制の整備を図ることは行政に課せられた保険者としての責務であると考えておりまして、今後とも事業者への情報提供などを積極的に行い、新規参入を促進し供給量確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、オンブズマン制度及び協議会制度の設置についてでございますが、オンブズマン制度につきましては、国におきまして介護サービスの質をチェックする構想が考えられております。国の動向を勘案しながら検討を続けているところでございますし、協議会制度につきましても、介護保険事業計画策定委員会の御提言を踏まえ、事業計画の進捗状況の把握や課題の研究等のため、市民代表、関係機関代表者等による組織の設置を検討しているところであります。
 以上、申し上げましたが、なお足らざるところにつきましては、それぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 佐々木龍議員さんにお答えをいたします。
 同和問題のうち同和教育への団体の参加についてでございますが、同和教育を推進することにつきましても、一日も早く正常化され差別のない人権尊重のまちづくりのために、愛媛県同和対策協議会新居浜支部から御助言などをいただくことができますよう願っているところでございます。
 次に、教育行政のうち教育改革推進のための諸課題についてでございますが、御案内のように、地方分権一括法が平成11年7月に公布され、平成12年4月1日から施行されることになっております。これに伴い、国においては関係政令、省令の改正が行われ、県では政令、省令の改正にあわせ条例や規則の制定、改正が行われます。本年1月には校長及び教頭の資格関係、職員会議関係、学校評議員関係について、学校教育法施行規則等の一部を改正する省令が公布されました。これらは平成10年9月に出された地方教育審議会答申、今後の地方教育行政のあり方についてで示された学校の自主性、自立性の確立を目指したものでございます。
 子供の個性を伸ばし、地域に開かれた学校づくりを実現するためには、校長がみずからの教育理念や教育方針に基づき自主性、自立的な学校運営ができるよう、学校の裁量権の拡大が必要であります。
 そのために、市教育委員会といたしましても、教育委員会と学校との基本的な関係を踏まえ、学校管理規則の見直し、学校予算、人事への校長の裁量権の拡大、学校への指示命令と指導助言との峻別、教育委員会の支援機能の拡大などについて、県教育委員会の指導や本市の状況を踏まえて十分に検討を重ねてまいりたいと存じます。
 次に、学校評議員制度の導入についてでございますが、学校評議員制度は、学校が目的に応じて学校外の有識者、関係機関などの代表者など広い範囲から選ばれた学校評議員が、校長の求めに応じて学校の運営の意見を述べたり助言したりするものでございます。校長が学校運営上必要と認めるときは、学校評議員を置くことができるようにするため、現在新居浜市公立学校管理規則の見直しを行っております。
 次に、情報教育についてでございますが、平成12年度に、現在設置している小中学校のコンピューターを新しい機器に更新する予定でございます。整備台数、更新期間などについては現在コンピューター導入検討委員会において検討を進めているところでございます。佐々木議員さんの御意見も参考にさせていただきながら、コンピューター教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
 また、学校のインターネットの接続につきましては、文部省は平成13年度までにすべての学校にインターネットを接続するように求めているところでございます。現在のところ、東中学校と川東中学校の職員室のコンピューターにインターネットを接続しておりますが、今後他の学校についてもケーブルテレビ回線や電話回線を利用して、職員室やコンピューター教室への接続ができるように進めてまいりたいと考えております。
 次に、総合的な学習の時間の取り組みについてでございますが、市内小中学校ともに年間ほぼ30時間から70時間程度の時間数を充て、国際理解教育、環境、福祉、ボランティア活動など、体験活動を取り入れた学習を予定しております。また、現在まで行ってきた活動を生かし、さらにそれを充実発展させ、新しい課題についての研究調査などを計画している学校もあります。
 これらの活動には、市、地域の施設や人材などを活用したり、校区の環境や文化、伝統などを生かした取り組みがなされる場合もありますが、地域の教育力を生かし、ボランティア団体などの支援をいただきながら、各学校の特色と創意に満ちた教育活動が展開されるものと期待をいたしております。
 御案内の外部講師につきましては、今後の取り組みや学校からの要望などを考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、生涯学習に対応した施設づくりについてでございますが、学校、公民館はいずれも生涯学習活動を実践する地域住民の拠点でありますことは御案内のとおりでございます。今日の教育改革においても、学校は子供たち一人一人の個性に合った教育を行い、各地域の特色を生かした教育を行っていくためには、家庭や地域との連携、協力をより一層強くし、特色ある学校、開かれた学校づくりが求められているところでございます。
 また、公民館活動におきましても体育面はもとより、文化芸術活動など、さまざまな分野におきまして学校施設との連携は重要でありますことから、既に多くの取り組みをいたしているところでございます。そうしたことから、今後とも教育施設の整備に当たりましては、生涯学習時代を見据えた施設づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、泉川公民館移転に伴う小学校との連携につきましても、地域の皆様の御意見を今後十分に伺うなどいたしまして、学校、公民館の運営を図ってまいりたいと考えております。
 西中学校のバリアフリー化につきましては、可能な限り進めてまいりたいと考えているところでございますが、エレベーターの設置につきましては、当面困難かと存じます。
 次に、障害児教育についてでございますが、今回の教育課程の答申においても、障害のある児童生徒が自立し、社会参加していくための基盤を培う特殊教育の果たす役割の重要性がうたわれており、今後も障害児教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、給食問題についてでございますが、小学校の調理室は昭和50年代の初めから60年代の初めにかけて順次建設したものでございます。築後最も経過したものでも23年でありますので、建て替えにつきましては将来の課題になると考えております。ただ、安全な給食づくり、ひいては児童生徒に喜ばれる給食づくりのため支障のないように、適宜施設の補修や設備の更新などを図るほか、今後とも食材料の調達から調理、そして喫食に至るまでの管理運営に、一層の細心の注意を払い、給食実施に努めてまいりたいと考えております。
 次に、中学校給食に係る学校側の体制についてでございますが、各学校には円滑かつ安全に給食がなされるように配膳員を雇用配置するほか、学校の実態に即して生徒に給食を渡し回収する場を整備していきたいと考えております。同時に、学校と協議しながら教育の一環として給食がなされるように万全を期したいと考えております。
 次に、共同調理場をよりよいものにするため、建設委員会などの設置についてでございますが、文部省など関係機関からの指導や、学校給食に携わる栄養士などとの協議を重ねながら、専門業者により設計され、また建設状況についても計画づくりに参加した市の技術職員が管理監督することを考えております。このようなことから、施設建設に伴う委員会などの設置は考えておりませんが、共同調理場において子供たちへのよりよい給食づくりのため、外部の方々や関係者による運営委員会はぜひ組織化したいと考えているところでございます。
 次に、地元農産物の活用についてでございますが、御案内のように、給食費の保護者負担や安全な給食づくりなどを考えますと、学校給食にありましては安価で安全、そして安定した食材料の調達が必要でございます。このような条件が整えば、地元農産物を活用したいと考えておりまして、現に数校の学校にあっては、地元農家などの協力のもとに活用を図っているところでございますが、今後ともJA新居浜市などと十分な協議を図り、共同調理場における地元農産物の活用を模索していきたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。神野助役。
○助役(神野秀明君)(登壇) 生涯学習に対する職員の意識についてお答えを申し上げます。
 生涯学習のイメージはここ数年で大きく変わってきたものと考えておりまして、施策推進時におけるボランティアの積極的活用や自主研究グループ活動の推進、花づくりなど、職員自身の地域ボランティア活動やNPOへの参画など、成果を生かすステージでの活躍が目立つようになってきております。
 さらには、市民との対話を通してまちづくりを考える出前講座への職員の派遣や、生涯学習の研修会などによって生涯学習のさらなる理解を深めるとともに、まちづくり市民会議や生涯学習の具体的施策を検討する生涯学習まちづくり懇話会などにおいて、市民の皆様とともに本市のまちづくりプラン作成の共同作業に取り組んできたところでございます。
 なお、平成12年度からはプラン作成段階からさらに一歩進んだ、市民が主役のまちづくり支援事業に取り組むこととしておりまして、職員の生涯学習まちづくりへの参画、市民と行政との協働のまちづくりがなお一層推進するものと期待をしているところでございます。
 次に、生涯学習まちづくりの実績、評価でございますが、生涯学習は総合行政であるとの認識のもとに、庁内の施策調整やボランティア等の相互調整に努めるとともに、次代の生涯学習まちづくりを担う地域アニメーターの養成、地域に学ぶにいはま学講座の開催、近代化産業遺産のまちづくりなどに取り組んできたところでございまして、特に生涯学習を支える人づくりの面で一定の成果があったものと認識をしております。
 いずれにいたしましても、生涯学習は目に見える成果が急にあらわれるというものでもございませんが、今後とも息の長い取り組みが必要になってくるものと考えております。
 次に、別子銅山をキーワードにしてのまちづくりについてでございますが、本市は住友の企業城下町と呼ばれ、住友企業と本市の関係は共存共栄の枠組みの中で一体的な反映を目指してまいりましたが、市民と行政が一体となってまちづくりを進める上で、本市特有の地域資源は別子銅山の歴史であり、それに関連した近代産業遺産であると考えております。
 ただ、形で残ったものだけが遺産ではなく、御指摘のございました心があって初めて生かされるものと存じております。したがいまして、三百余年にわたり別子銅山に携わってきた方々の歴史を真摯に受けとめ、決して先人の心や思いを忘れてはならないものと認識をいたしております。
 今後におきましても市民の皆さんとともに、先人が残されたこのような遺産を生かした生涯学習のまちづくりに努めてまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 数点補足を申し上げます。
 まず、情報公開説明責任と市民参加についてでございますが、審議会、懇談会の原則公開及び議事録の公開につきましては、審議会等において委員が他に影響されることなく自由に論議できる場の保証が重要でありますことから、審議会等の性格、審議内容等から、個々に公開するかどうかを判断することになっております。
 また、議事録の公開につきましては、議事録の内容によりまして情報公開条例の非公開条項に該当する場合もありますが、可能な限り公開に努めてまいりたいと存じます。
 次に、各種委員の人選につきましては、審議会等の趣旨、目的によりましてさまざまな人選の方法がありますが、市民と行政のパートナーシップの構築という観点から、今後の選出に当たっては幅広い市民参加ができますよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、議事録のインターネットの活用による公開でございますが、今後情報化の進展とともにインターネットの重要性がますます高まってくるものと予測されますことから、インターネットの増設も計画的に行い、情報公開の活用に努めてまいりたいと存じます。
 次に、市が発行する公文書、報告書などを自由に読めるコーナーの1階設置についてでございますが、現在庁舎3階に行政資料室を設置いたしておりまして、市の事業概要書、予算書、議会議事録、パンフレット、さらには公文書が特定できる簿冊目録等の各種行政資料を市民が自由に閲覧できることといたしております。
 佐々木議員さんの御提案につきましては、市民の利活用、利便性にとってよい方法であると存じますが、1階のスペースや管理等の問題もございますことから、今後検討してまいりたいと存じます。
 次に、公共施設の利用時間、閉館日についてでございますが、各施設の利用時間、閉館日につきましては、施設の運営体制や利用状況などを勘案して決定しておりますが、御指摘いただきました点につきましては、佐々木議員さんも御案内のとおり、平成11年度から13年度を目標期間として定めております新居浜市行政改革大綱に基づきまして、具体的な推進項目の一つとして、市民に満足度の高い公共施設を目指し、開館日、開館時間の見直しについて検討しておるところでございます。しかしながら、開館時間の見直しにつきましては、運営体制の見直しだけでなく、費用対効果の点からも利用者ニーズの的確な把握、また休館日の変更においては利用者の皆様の御理解も必要と考えますので、今後におきましても十分調査検討いたしまして、平成12年度中には方針を出してまいりたいと考えております。
 次に、市の事業の委託先としてNPO受け入れ体制づくりについてでございますが、平成10年3月、特定非営利活動促進法が施行されたことに伴いまして、ボランティア活動やNPO活動に対して支援事業を行う自治体が急激に増加しております。これは法の施行によりNPOなどの市民セクターが広域サービスの担い手として社会的に認知され始めたことによるものでございまして、本市におきましても既にNPOの活動がかなり活発化しているものと認識いたしております。
 事業委託につきましては、まずその前段として、地域における公共サービス全般を市みずから行う分野、NPOとの協働によりサービスを見直していく分野、今後地域の中で育成していく分野等に分けて考えていくことが必要であります。
 また、委託先候補となるNPOに対する十分な理解と信頼関係の構築、提供する公共サービスに対する市民ニーズや動向、サービスに対するコスト、さらには県や他市の取り組み状況などを総合的に考慮しながら、事務の委託化について検討してまいりたいと考えております。
 なお、NPOの入札参加資格者、登録の件についてでございますが、所定の条件を満たしておれば登録は可能でございます。
 次に、愛媛県情報スーパーハイウエーとの関係についてでございますが、情報スーパーハイウエーは県と市町村とを接続することにより電子文書での事務連絡、照会、報告等の各種行政情報の相互交換が図られると伺っております。また、市民生活においては、情報スーパーハイウエーを利用して、市民が直接パソコンで行政、教育、産業、医療、文化、芸術等の幅広い情報提供を受けることができるほか、行政手続の電子申請の実現にも取り組むことにより、市民生活の質的向上が図られるものと伺っております。
 次に、情報機器の習熟格差への対策についてでございますが、平成11年度から情報化に対応する各種研修を実施し、職員の習熟度を高めることに努めておりまして、平成12年度以降も引き続きこの研修を実施し習熟を図る予定でございます。特に中高年の管理職につきましては、今後のパソコンの配置にあわせて管理職研修も同時に実施し、情報機器が有効に活用されるよう努めてまいりたいと考えております。
 なお、情報機器の活用に当たっては、業務の特性に応じた適用を行うとともに、有効活用により生じる業務量の変動に対応した適正な人員配置に努めなければならないと考えております。
 次に、セキュリティー対策についてでございますが、インターネットの普及状況を見ますと、今後全庁的にインターネットへの接続環境を整備する必要があり、コンピューターネットワークへの外部からの不正な侵入を防ぐシステムでありますファイアーウォールの設置など、技術的なセキュリティー対策を行うとともに、情報保護等の研修を実施することにより、職員のセキュリティー意識を醸成し、セキュリティーの確立に努めてまいりたいと考えております。
 次に、中小企業大学校の設置の意義についてでございますが、中小企業大学校は国の中小企業施策の総合的実施機関である中小企業総合事業団が中小企業の方々の人材育成を目的に設置運営いたしておりまして、中小企業の振興、活性化のため環境変化に的確に対応できる総合的な経営力、技術力を身につける研修を行っております。現在全国に9校設置されておりますが、四国ブロックには設置されてなく、主として愛媛県、高知県の方々は広島校で、香川県、徳島県の方々は関西校で受講しているのが現状であります。
 中小企業大学校は地域産業の活性化や人材育成、技術力の向上の観点からも設置は意義深いものと考えており、四国は一つという視点から四国ブロック校誘致に向け努力するとともに、地元中小企業の現状を踏まえながら、どのようなカリキュラムを望み求めているかなど、地域ニーズに反映した中小企業大学校の開講を目指し、今後とも引き続き誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 片上保健福祉部長。
○保健福祉部長(片上孝光君)(登壇) 保健福祉行政について数点補足を申し上げます。
 社会福祉基礎構造改革のうち、まず措置から契約、選択へ変わることで質が高くなるか、利用者の利便が増していくのかにつきましては、基本的には競争原理が働き、サービス提供事業者による質の向上が図られ、利便性が増すものと考えております。
 次に、この改革の中で地方自治体の役割がどう変わるかにつきましては、これまでは措置制度の中で措置権者として福祉施策を推進してまいりましたが、これからは利用制度へと大きく改正されることになるため、利用者がサービスに関する的確な情報を入手できるよう情報提供、相談体制の充実など、利用者とサービス提供事業者とのパイプ役としての役割へと変わっていくものと考えております。
 次に、障害者団体への啓発活動につきましては、障害者への情報提供は障害に応じたきめ細かい方策、例えば視覚障害者には点訳のパンフレット、窓口には啓発用の冊子等を用意し周知徹底に努めてまいります。
 次に、地域福祉権利擁護事業の取り組みにつきましては、愛媛県社会福祉協議会から新居浜市社会福祉協議会が基幹的社会福祉協議会に指定され、西条地方局管内を対象エリアとして、昨年10月1日より専門員1名、生活支援員3名体制でスタートいたしております。
 次に、これからの社会福祉協議会と市の関係職員の出向問題につきましては、介護保険の開始、社会福祉基礎構造改革によるサービス提供事業者としての競争の激化が予想されており、社会福祉協議会といたしましても大きな転換期を迎えようとしております。そのような状況の中で社会福祉協議会では今後の事業の推進と体制づくりを視野に入れた長期計画の策定に取り組もうとしていると伺っております。今後その推移を見ながら随時検討してまいる所存でございます。
 次に、介護保険についてでございますが、要介護認定者数につきましては、3月3日現在認定申請者数3,459人、認定済み人数は2,712人でございます。このうち要介護度ごとの内訳でございますが、非該当、いわゆる自立が238人、要支援が362人、要介護1が554人、要介護2が405人、要介護3が343人、要介護4が399人、要介護5が411人でございます。
 次に、特別養護老人ホームの新高齢者保健福祉計画上の数値目標数についてでございますが、特別養護老人ホーム必要者数につきましては、平成16年度を488人と見込んでおります。
 次に、基盤整備についてでございますが、まず利用規模率につきましては目標年度である平成16年度におきまして国から示された保険料算出のための算定基準、いわゆるワークシートの中で基盤整備率算出の基礎となります4つのサービスについて、訪問介護が44%、訪問看護が43%、通所介護が75%、短期入所サービスが72%、平均利用規模率を56%と設定いたしております。また供給率につきましては、平成16年度において100%と設定いたしております。
 次に、訪問調査時の聴覚視覚障害などの特性を理解したケアプランの作成についてでございますが、訪問調査時障害者との意思の疎通を図るための支援は大変重要であると考えております。特に聴覚障害者の方に対しましては手話通訳派遣制度を御利用していただくことで、より正確な調査ができるものと考えております。
 次に、身体障害者手帳を有する65歳以上の方の申請についてでございますが、介護保険制度上障害者福祉制度と同一サービスを受ける場合には、介護保険サービスが優先されることになります。介護保険サービス利用の場合、障害者福祉サービス利用と比べ利用者負担が生じることは否めませんが、低所得者の利用者負担の軽減が図られるよう、ホームヘルプサービスについては3%に負担が軽減されます。御案内のように、障害者が介護保険ではなく従来の障害者福祉サービスを受けたいと市の窓口に相談に来られた場合には、まず介護保険の認定申請の指導をするよう国から示されているだけで、具体的な事由は未定でございます。したがいまして、現時点ではこの場合の指導による認定申請は権利とも義務とも言いがたいところでございます。
 次に、重度心身障害者医療助成制度の利用と介護療養型医療施設の利用との自己負担についてでございますが、治療の必要性が少なくなり、何らかの介護が必要な場合は介護保険の認定申請を行うよう指導することになるものと考えております。その結果、介護保険適用の療養型ベッドを利用する場合には1割の自己負担が必要になります。
 次に、知的障害者厚生施設入所者が介護認定を受けた場合のサービスについてでございますが、障害者施設入所措置制度の中で、日常生活の相応の処遇がなされておりますことから、介護保険の在宅サービスを利用することはできないと国の考え方が示されております。
 次に、障害者の受け入れ施設側の問題についてでございますが、国の施設設置基準に従って生活指導員等必要な人員配置がなされておりますし、また障害者が安心して生活できるために個々の障害に応じた十分な対応ができるように、施設におきましても日々研鑽を行っております。今後ともより一層職員の資質向上に努めるよう指導してまいりたいと考えております。
 次に、伝染病棟の利活用問題についてでございますが、平成11年3月31日をもって廃止されて以来、活用方法について企画調整部、保健福祉部を中心に全庁的立場で多角的な視点に立ち、10回近く検討協議を重ねてきておりますが、本市の状況等を踏まえて市民のための有効な活用方法についてさらに検討することにいたしておりまして、早い時期に結論を出したいと考えているところでございます。
○議長(世良賢克君) 原市民環境部長。
○市民環境部長(原敏彦君)(登壇) 港湾計画についてのうち、廃棄物処分場の計画について補足を申し上げます。
 まず、廃棄物処分場の計画についてでございますが、現在の磯浦地区にあります廃棄物最終処分場につきましては、埋め立て計画期間を10年と定め、平成5年に供用を開始いたしておりまして、ごみの資源化等の減量化を推進することにより施設の延命化に極力努めておりますが、埋め立て計画期間を2年延長いたしましても、平成16年度には計画埋め立て処分量に達する見込みでございます。したがいまして、平成17年度には新たな最終処分場の供用が必要不可欠となっております。そのために、新居浜港港湾計画のうち本港地区の埋め立て計画において廃棄物最終処分場の建設計画をいたしておるものでございます。
 次に、環境審議会の開催についてでございますが、これにつきましては、廃棄物最終処分場に係る施設の整備計画や生活環境影響調査報告書がまとまりました時期に御報告を申し上げたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) IT革命時代の情報化施策及び中小企業問題について補足を申し上げます。
 まず、IT革命時代の情報化施策のうち、雇用を円滑に移行するための中高年層、情報弱者、中小企業の従業員に対する情報系の研修につきましては、大変重要なことであると認識をいたしております。
 現在女性の再就職支援のための技能取得、資質の向上を図るためにウイメンズプラザで研修を行っておりますが、受講希望者のうちほとんどが中高年層の方でございます。また、東予産業創造センターで行われているパソコン研修におきましては、市内事業者からの要望もあり、平成11年度は前年度より7講座ふえ、計58講座が実施され、受講者も125名増加し、623名が受講いたしており、そのうち中高年層が約半数を占め、中高年層だけのパソコン入門講座も3回行われております。
 平成12年度につきましても、パソコン講座を積極的に開催する予定と聞いておりまして、市といたしましても東予産業創造センターでの中小企業の従業員の研修につきましては、中小企業振興条例に基づきまして助成を行っているところでございます。
 今後におきましては、民間企業で情報化に対応するための社内研修、民間研修機関で行われている研修等の動向の把握に努めていくとともに、東予産業創造センター、ウイメンズプラザでのパソコン研修の充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、中小企業問題のうち、中小企業融資制度についてでございますが、中小企業振興資金融資、設備近代化資金融資につきましては、平成10年10月から取扱金融機関を拡大し、中小企業の安定化、育成振興を図っているところでございます。
 特に振興資金につきましては、平成10年度はここ10年来最高の146件の融資を行い、そのうち半年の期間ではありましたが、拡大した金融機関で21店取り扱っております。平成11年度につきましては、前年度の反動から融資件数は減少しておりますが、金融機関を拡大したことにより、中小企業者の利便性を図ることができ、大変効果があったものと考えております。
 なお、融資の申し込みにこたえられなかった案件につきましては、愛媛県信用保証協会におきましては、企業内容、経営状況等で総合的に判断していると伺っておりますので、今後におきましても中小企業者の資金需要に十分こたえていくよう、強力に要請いたしてまいりたいと考えております。
 次に、中小企業振興条例の人材養成事業の対象となる研修先拡大につきましては、近年企業の人材育成の意識が高まり、社会での研修も活発に行われているようでございますことから、例えば国、県、市が主催、後援する研修を対象にするなど検討してまいりたいと考えております。
 次に、営業販売面の支援、コーディネート支援事業の内容についてでございますが、事業を行う場合、どの分野で何をどのように売るのかを明確にし、そのために不足するものを補っていく必要があります。本市に限らず、中小企業にとっては特に営業、販売面や特殊な技術が不足することが多いのが実情ですが、全国に広く目を向ければ、不足部分を補える企業も少なくありません。このため、本市中小企業の足らない部分を補える企業や研究者などを広く市外を含めて探し出し、紹介しているのがコーディネート支援事業でございます。
 具体的には、本市企業が持つ技術や製品について実際に売ってくれる企業の紹介、足らない商品や技術を持っている企業や研究者の紹介、市場や競合状況の調査と提供、販売契約や特許申請内容の見直しなどを行っております。
 中小企業振興条例の審査会にお諮りした本市中小企業につきましても、東京の専門商社と新規に販売契約を締結できた企業や、他県の中小企業と提携することで新しい事業が立ち上がった高齢の創業者もいらっしゃいます。
 これらの事業は、市と東予産業創造センターとが協力し、また実績豊富な専門家の御協力を得ながら実施いたしているものでございまして、行政でできる支援には限界もございますし、全国的にも支援できている公的機関の職員は10人もいないと言われております。しかしながら、中小企業の方からは新しい事業展開につながっていると伺っておりますので、来年度以降も引き続き実質的なコーディネート事業を実施し、意欲ある地元企業を支援してまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 加地港務局事務局長。
○港務局事務局長(加地信義君)(登壇) 港湾計画について補足を申し上げます。
 まず、港湾計画で定める貨物量につきましては、それぞれの港で取り扱う貨物の集配エリア、いわゆる港湾背後圏を設定し、この背後圏の中で目標とする年次において取り扱いがなされます。製造業を初めとした企業の海上輸送に係る貨物を港湾の能力である計画貨物量として設定するものでございます。
 このほど、平成20年代半ばを目標年次として改訂いたしました新居浜港の港湾計画では、過去の貨物取扱実績やヒアリング調査などから計画貨物量を外貿270万トン、内貿670万トン、合計940万トンに設定してございます。
 御質問のございました三島川之江港との競合につきましては、三島川之江港では平成17年度を目標として外貿670万トン、内貿850万トン、合計1,520万トンの計画貨物量により、必要な港湾施設の整備を行っていると伺っております。
 港湾の整備は、それぞれの港が有する背後圏を対象として取り扱うべき品目、数量、荷姿などから適切とされる施設規模を定めたものでございまして、新居浜港で設定いたしました貨物需要や割高な陸上輸送距離の短縮による物流コストの削減メリットなどを考えますと、本港の岸壁利用を十分に見込める計画であると確信してございます。
 次に、他港との広域的な調整についてでございますが、港湾計画の策定に際しましては、本港は国の利害に重要な関係を有する重要港湾でありますことから、計画立案の段階から全国的な視点に立って、それぞれの港におきます機能分担の考え方、事業予測の整合性、投資の効率性などについて運輸省の審査、指導を受けて立案したものでございます。
 この計画案は港湾運送協会や愛媛県、建設省ほか関係省庁との意見調整を踏まえ、港湾管理者の諮問機関である新居浜港地方港湾審議会や、運輸大臣の諮問機関である中央港湾審議会の審議を経て了承をいただいたものでございます。
 このようなことから、このほど改訂いたしました港湾計画は広域的な港湾整備、港湾需要の上からも十分に整合のとれた計画となってございます。
 次に、市民意向調査結果から見た港湾整備の必要性についてでございますが、港湾施設の中心的な役割を担う岸壁、桟橋などの係留施設には、市民が直接利用する旅客及びフェリー埠頭と、企業の生産活動に伴う貨物を対象とした貨物埠頭がございます。新居浜港におけます水深4.5メートル以上の既存の係留施設の総延長は2,151メートルで、そのうちフェリー埠頭は193メートルとなっており、市民が直接かかわる施設の延長割合は約10%であることが、市民生活に直接必要な都市基盤として要望の低い結果となった要因ではないかと推察してございます。
 しかしながら、食料の6割、エネルギー資源の9割が海外に依存し、その貿易貨物量の99.8%を港湾貨物が占める日本の物流の現況や、新居浜市の製造品出荷額から見た港湾利用の企業に係る割合が8割を超えている現状等を考え合わせますと、間接的には港湾が日常生活の中で非常に多くのかかわりを有しており、これら企業から寄せられております港湾整備への要望は、今後の国際化の進展とあわせ、本市の産業の活性化、ひいては市民生活の向上になくてはならない非常に重要な社会資本整備であると認識してございます。
 このようなことから、今後は港湾整備の重要性を広く市民の皆様方に御理解いただけますよう、生涯学習まちづくりの市民講座などを積極的に活用し説明に努めてまいりたいと考えております。
 次に、事業予算規模についてでございますが、港湾計画で定めた施設の整備事業は、東港地区が約30億円、本港地区が全体で約180億円であります。本港地区が完成いたしますと、直接輸出入ができますことから、他港までの陸上輸送が必要でなくなりますので、年間5億円のコスト削減効果が見込まれると、昨年の7月時点において試算しております。
 本港地区の水深12メートル岸壁の整備につきましては、関連いたします防波堤や泊地、埠頭用地造成等を含め約90億円が必要と試算してございます。
 以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。佐々木龍君。
○22番(佐々木龍君)(登壇) では何点かお聞きします。
 まず、教育委員会関係で、学校評議員制度は結局校長の裁量だから学校によったらできないところもあるという受けとめ方でよろしいんでしょうか。
 それと、パソコン教育も1人1台とレンタル5年は、私の短くということとは、余り否定もされませんでしたが、そういう可能性も残っているということでしょうか。
 それと、懇談会の公開については、市の意向ではなくて委員の意向で決めるということでよろしいんでしょうか。
 それと、廃棄物の処分場の予定地、候補地としては、今度の港湾計画のところ以外には検討していない、あるいは見当たらないというような見解なのかどうか。
 港湾計画については、同じ港湾計画審議会が去年の12月17日に答申を出しておりまして、国際的な視点での取り組みが求められる競争力の維持の観点から、港湾管理者相互の調整の実効性ある仕組みを検討すべきである。さらに地方公共団体の枠を超えた広域港湾についても検討することが重要であるということで、新居浜市の港湾計画が決定された後のこれは答申だと思いますが、こういう文書もありますので、これはよく御検討いただくように要望をしておきます。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 佐々木龍議員さんの再質問にお答えいたします。
 学校評議員制度の取り入れでございますが、学校長が必要であると認めた場合に学校評議員制を取り入れるようになります。これは文部省の方からもそのような指示と申したらおかしいですが、文部省としてこの学校評議員制のあり方についての資料をいただいております。
 次に、学校のパソコンのレンタルの期間でございますが、5年は長過ぎるのではないかという御意見、御質問ではなかったかと思われるんですが、この3ないし5年間、これ期間につきましても今検討をいたしておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(世良賢克君) 山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 懇談会の公開についてのことでございますが、基本的には市の方針といたしましては公開という考え方でございますが、そのときの委員さん、懇談会の会長さん、委員長さんと相談の上、決定することになろうかと思います。
○議長(世良賢克君) 原市民環境部長。
○市民環境部長(原敏彦君)(登壇) 次期処分場建設についてでございますが、平成9年度から候補地等について検討を進めておりましたが、10年度に港務局から港湾計画の中で本港に水面埋め立てをしてはどうかとの計画が提示され、そのことにより今回の計画となったものでございます。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
  午後 4時32分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 4時41分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。佐々木文義君。
○10番(佐々木文義君)(登壇) 公明党の佐々木文義でございます。公明党議員団を代表いたしまして伊藤市政平成12年度の市政方針につきまして、その考え方のありようをお伺いしたいと思います。
 本日最後の質問になりますが、重複する部分もあるかと思います。お疲れのことと思いますが、一生懸命頑張りたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 市政運営方針というのは、伊藤市長のお考えはもちろんのこと、市政に携わるすべての者に対して、この1年を通じての行動目標であるとの認識をしております。大変な期待を持って市政運営方針を伺った一人でありますので、伊藤市長を初め理事者の方々には、市民の皆様が御納得のいただくような御答弁をいただきますようお願いを申し上げまして、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 さて、平和、人道、人権の世紀と言われている21世紀までもうあと10カ月を残すところとなりました。新世紀は、申し上げるまでもなく生命の世紀、また女性の世紀と言われる幕開けの年でもあります。したがって、この1年間の取り組みがどうなるのか、それは市政運営のいかんにかかっておりまして、新居浜市の21世紀の姿が決まるのではと思われます。しっかりとしたかじ取りを願うものであります。
 ことし元旦の各新聞紙上には人間主義だとか、人間性の復興という言葉が踊っておりまして、時代は間違いなく人間主義の方向に向かっております。
 私たち公明党は、結党以来掲げてまいりましたお一人お一人を大切にする生命の尊厳、そしてヒューマニズムの政治、言いかえるならば人間主義の政治の実現を目指し、そのための政策を進めてまいってきました。
 1年前の元旦、各新聞紙上は、ことしは日本が崖っぷちから転がり落ちるか、食いとめられるかの分かれ目の1年だとの論調でありましたが、この1年で大きくさま変わりしてまいりました。ようやく薄日が差してきた、希望が見えてきたという変化には、公明党が日本経済の非常時に泥をかぶっても公明党が立ち上がらなくてはいけない、そう決断をしたからにほかならないからであったと思っております。
 公明党はどこの政党ともしがらみがございません。だから思い切って大胆な構造改革ができると言われております。政治は政党や政治家のものでもなければ、イデオロギーを実現するためのものでもありません。この世に生まれ合わせた人々のため、また市民の皆様の幸せをつくり出そうとの視点が政治本来の姿だと言えるのではないでしょうか。
 多くの市民が抱く不安を安心に変えることが政治の使命だと思われますが、21世紀へ向けての道しるべをどのようにつくり出そうとされておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。
 温故知新と言われてはおりますが、いま一つ手法があいまいであると申し上げたいと思います。私たちは平和、福祉、環境、人権、教育というこれまでの政治の中で優先順位が必ずしも理想に反して高くなかった、それぞれの課題の順位を高めてまいりたいと決意をするものであります。
 政治というのは、決断と結果の勝負であろうと思います。ことわざの中に「今やらなければだれがする」、こういうことわざがございます。地方分権が進む時代の中で、一地方自治体だけででき得ない課題も多くなってきておりますが、今後近隣市町村との広域連携をどのように深めようとされているのか、御所見を伺いたいと思います。
 次に、第四次長期総合計画についてお聞きしたいと思います。
 長期総合計画は、時代の流れを的確に把握し、新居浜市の進むべき方向性を計画的に、しかも誤りなきよう示すものであり、それぞれの分野における施策の整合や効率的な事業展開を図っていく上で最も重要な役割を果たすものであろうと思いますが、いかがでございましょうか。
 市民ニーズを把握するためには、本市の独自性がさえる出前講座が好評であり、全市的に開催されておられますが、担当をしておられる職員の夜間はおろか土、日をいとわずの出前講座の開催を高く評価するものであります。
 現在の開催の現況はどうであるのか、またどういった内容の御要望や御意見があるのでしょうか。またそれを実現できた課題等があれば、この際伺っておきたいのでありますが、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、審議会、まちづくり市民会議、また各委員会といった御提言をいただく場でありますが、どういった基準、またどういった判断のもとにおいて結成をされているのかをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、生涯学習まちづくりの推進についてであります。
 技術革新の著しい現代では、社会の絶えざる変化に柔軟にというより、否応なしに対応していくことが求められております。20歳代前半までに習得した知識や技能をもってそれからの人生を生きていくことは、もはや不可能な時代に入ったように思われます。一生の間で勉強をする期間と勉強をしない期間を分けるのではなく、常に勉強すること、つまり生涯学習こそが時代の要請とも言えるのではないでしょうか。それは自己実現だけでなく、生涯を通じて学び得たものを社会に還元していくプロセスであると思われます。
 約100年前に牧口常三郎という哲学者が、働きながら学び、学びながら働くことの重要性を訴えました。社会と学校の垣根を低くして、実務を勉学に生かし、勉学を実務に生かすという発想であります。この労学一体の理論は近い将来日本でも超高齢化社会の時代にあって、何歳になっても自分の可能性を追求し、夢を実現することができ、生涯学習型社会へとの考えから最も大事なことでありますが、現在新居浜市の生涯学習事業についてでありますが、現況と課題についてわかりやすくお聞かせいただきたいと思います。
 そして、若い方々に向けての視点が少し少ないのではないかなと思われますが、いかがでございましょうか。20代から40代の世代が、もっともっと生き生きとまちづくりに取り組んでいくための生涯学習のシステムづくりを新しい気持ちでもう一度取り組むことが大事ではないかと思われますが、いかがでございましょうか。
 その中で一つお伺いしたいのは、高齢者生きがい創造学園での講座内容についてであります。特に需要の多い陶芸教室では、電気窯からガス窯への変更等、多くの方々の御要望にこたえてあげてはと思うのですが、いかがでございましょうか。
 次に、昨年の12月議会において河川、道路の里親制度について質問をさせていただきましたが、愛媛県が今議会において河川の里親制度を取り入れるとお聞きしておりますが、どのような内容かお聞かせください。
 それと、なぜいち早く新居浜市が取り組もうとされなかったのかと思うと残念であります。今後は道路の里親制度など、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 次に、自主防災対策についてであります。市民の方々からこんな相談をお受けいたしました。防災避難場所についてであります。近くに大きな高校のグラウンドがあるのに、なぜそれを越えて遠くの小学校のグラウンドまで避難をしなければならないのですか、こういった話であります。
 もう一度新たな気持ちで地域防災計画の検討をしていくべきであると思いますが、今後どうされようとしているのか、お考えをお聞かせください。また、いざとなれば携帯電話も不通になるかもしれません。その中でアマチュア無線の方々との協力体制はどうなっているのでしょうか。お聞きしたいと思います。
 次に、銅山サミットであります。
 全国各地には数多くの金山、銀山、銅山があります。どの場所も閉山後は建築物、鉄道跡地の産業遺産を地域資源として観光に生かしておると思われますが、代表的なものに足尾銅山のトロッコ列車などがあります。新居浜市において近代産業遺産全国フォーラムも大事な事業であるかとは思いますが、こういった銅山サミットを開催することも必要ではないでしょうか。全国へ情報を発信して、銅にかかわるサミットの開催地としてもろ手を挙げていってはいかがでしようか、お伺いをしたいと思います。
 次に、地方分権と行政改革、情報化及び情報公開についてお聞きしたいと思います。
 事務事業の見直しや受益と負担の公平性、コスト意識の徹底、地方分権が担えるレベルの高い施策を実行に移すためにも、事業評価システムなど一応評価をしたいと思います。
 そこで、市長は定員適正化計画や、人材育成基本方針に基づいた活力ある組織づくりと人材育成をうたっておられますが、私は先般、出先の行政機関に十数カ所お伺いをしました。その中で、窓口対応はどのようになっているのでありましょうか。きちんと対応をしていただいたところ、用のない方は早く帰りなさいと、私にもわかるような応対。これでは地元の住民が来館したときにどういった応対をしているのか。私は幾ら市民と行政のパートナーシップの形成を促進し、行政の公正、透明性の向上を声を大にしてもだめだと思われます。あるところでは、権限のない職員の方にきっぱりと言われたこともございます。その部所、その立場に応じた職員の意識の向上についての改善はどう取り組まれようとされているのか。これも昨年の12月議会において御答弁がございました。市民の立場に立った視点で懇切丁寧な接遇を心がけていくとございましたが、その後どうなっているのでしょうか。御所見をお伺いしたいと思います。
 次に、そういった観点から、顔がわかる行政、また心の通う行政を目指すためにも、情報の一層の市民の皆様に対する公開をしなければならないと思っております。そういう中からインターネット、また庁内LANを十分に使いながら職員の意識の向上を図ることが市民にとって大事であると思っております。
 次に、介護保険事業及び少子高齢化対策等の推進についてでありますが、介護保険法は数多くの問題点を抱えながらも、介護認定作業を初め、実施に向けてのさまざまな準備作業が行われており、関係者の皆様に御苦労をおかけしております。いよいよ本年4月から始動いたしますが、介護サービス基盤のおくれから保険あってサービスなしが懸念されること、また低所得者の負担が重過ぎることなどが指摘されてきましたが、そこでお伺いしたいのは、介護認定についてばらつきはなかったのかどうかということであります。全国レベル、県レベルと比べて新居浜市の現状をお聞かせください。
 次に、寝たきり老人等に対するおむつの支給についてでありますが、年間1人何枚となっているようでありますが、その予算の範囲内において、老人の方が望むおむつの種類の枠を広げていくとか、希望をするおむつの支給ができないものかどうか、お伺いをしたいと思います。
 次に、少子化対策でありますが、市長は新居浜市児童健全育成計画、新居浜エンゼルプランを策定し、若い世代が安心して子供を産み育てることのできる環境づくりをとお考えのようですが、今の社会現象は説明できるような構造でもございます。若いお父さん、お母さん方がハード面、ソフト面にわたって安心でき得る環境づくりが当然のこととして大切になってまいります。子育ては苦労もあるけれど、かけがえのないもの、働くお母さんも専業主婦の方も安心して子育てに取り組むためには、さまざまなニーズに応じた保育の環境づくりが必要になってまいります。ゼロ歳児保育、また延長保育、一時保育、病後児保育の現況はどうなのか、お伺いをしたいと思います。
 政府も行政としてどのような保育サービスの充実を目指すのか、子育て支援策、新エンゼルプラン、少子化対策推進基本方針が決定をされまして、新エンゼルプランと新居浜エンゼルプランの今後の整合性をどのように持っていくお考えがあるのか、お伺いをしたいと思います。
 少子化対策、子育て支援は高齢者福祉に比べても少しおくれているのではといった実感もございます。例えば高齢者に対しては日中高齢者を預かるデイサービスや一、二週間預かるショートステイなど、さまざまな形で手が打たれています。介護保険もスタートします。しかし、かつての子育て支援が保育に欠ける子への援助が中心で、さまざまなニーズにこたえ切れていないようにも思われます。
 ところが、家族の状況もさま変わりし、働くお母さんが大幅にふえてきています。さらに働くお母さんも平日だけでなく、土、日も働くお母さん、夜間に働くお母さんなど、働き方が多様化してまいりました。それに伴い、保育に対するニーズも多様化してきています。
 また、働いているお母さんだけでなく、専業主婦のお母さんへの子育て支援も必要な時代になってきました。子育ては本来両親でするものですが、日本では母親の責任のように見られてきたのが実態ではないでしょうか。そんな中で、お母さんはだれに相談したらよいのかわからず、孤立化したり、子育てに自信をなくしたりしています。こういった相談にどう今後取り組もうとされているのか、お伺いをします。
 「育児をしない男を父とは呼ばない」、また「お父さんでいる時間をもっと」と、人気ダンサー、サムさんが赤ちゃんを抱いたこんなキャッチフレーズのポスターを厚生省がつくって話題になりました。まことに印象深いポスターであります。仕事と子育て両立に四苦八苦する母親も、子育ての責任をたった一人で負っている母親もこのポスターに少なからず共感を覚えたに違いありません。
 高齢社会は同時に支える側の若い人に負担がかかる社会でありますから、真剣に少子化問題に取り組んでいかなければ、21世紀には支える側が耐えられなくなってしまいます。
 そこでお伺いしたいことは、昨年の6月議会でチャイルドシートの購入費の補助について、今後どのように取り組まれていくのか、またレンタル制度にどう対応しようとしておられるのか、お伺いをしておきたいと思います。
 総理府が11日発表した交通安全に関する世論調査でも、6歳未満の家族がいる人は69.2%の人が割高感を抱いており、チャイルドシート着用の推進を妨げる一番の要因になっている。このようにございました。1階ロビーにおけるチャイルドシート展については関係御当局の御尽力により好評のうちに3月末までということで展示をされておりますが、同時にチャイルドシートの今後の装着実習の講習会を要望してまいりましたが、今後どういった状況であるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
 次に、医療費の無料化の枠の拡大についてであります。
 これまでも公明党としてお伺いをしてまいりましたが、このことが子育て支援の大きなポイントであります。経済的負担を低減していく温かい政策こそ市長の言われる熱い思いと志ではないでしょうか。お伺いをしたいと思います。
 児童手当につきましては、現行の支給対象を3歳未満から小学校入学前の未就学児まで拡大する児童手当法改正案が公明党の強い主張を踏まえ引き上げることに決定をされたものであります。今後は総合的な少子化対策の一環として、2001年度をめどとした支給対象年齢及び支給額の充実を含めた制度全体の抜本的な見直しで合意がなされております。
 今回の児童手当の拡充に対し、一部マスコミからばらまきではないかといった批判がありますが、明らかに的外れであります。予算のばらまきというのは必要でないところに一律に予算をつけることを意味すると思われますが、児童手当の拡充は緊急課題である少子化に歯どめをかける総合的な対策の中核をなす必要不可欠な政策と言えると思いますが、市長の御所見をお伺いしたいと思います。
 次に、国民病と言われ出したアレルギー疾患についてでありますが、現在保健センターにおいて乳幼児健診をした折に、アトピー性検診などアレルギー体質など、そういった検診をしていただけないだろうか。また充実をしていっていただけないだろうか、お伺いをしたいと思います。
 そして、救急夜間、そして救急の日曜、祝日においては、医師会の御協力で小児科、内科、外科等の診療、治療を実施されておりますが、歯科の治療について、また今後実施できないものか、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、各種年金や福祉手当の受給者などを対象にした高利回りの福祉定期預金の取扱期間がこの2月から1年間延長になりましたけども、これに対する制度のPRが大きな今後の課題となっていきます。どう取り組まれるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、循環型社会のまちづくりについてお伺いをします。
 むだゼロ、ごみゼロ、エゴゼロの3ゼロ社会を実現することが環境にやさしいまちづくりの推進につながるのではと思います。
 そこで、むだゼロとは行政事務のむだ、税金のむだ遣いをゼロにするということであります。市民生活の優先の視点から、行政の効率化と税金の有効利用を図るための行政評価条例の早期制定を提案したいと思いますが、お伺いをします。
 そこでお聞きしたいのは、入札等がございますが、公共事業というのは民間が見習うような姿を見せなければなりません。そこで、入札基準、また納入基準をお示しいただければと思っております。
 次に、ごみゼロについてでありますが、簡単に言えば、資源を有効に使う、また有効に再利用する社会を目指すものであります。産業振興面、そして地域環境の保全という観点から、地球環境保護を推進されようとしておられます。環境を守ろうという市民の意識を変革しなければならないと思われます。そのためには国連が文化平和団体と共催をしております地球環境保護展など、さまざまな機会を通し、市民の方々にアピールをしていってはどうかと思いますが、お伺いをします。
 そして、行政みずからが先頭に立ち、環境を守る意識に立つことが大事であると思います。そこでお伺いしたいのは、エコカーの導入について、そして太陽熱、太陽光や風力などの自然エネルギーの具体的取り組みについてお伺いをします。
 そして、地域環境と共存できる循環型社会のシステムづくりに前向きに取り組まなければならないと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、エゴゼロについてであります。
 これは長寿社会を目指すものであります。自分のことは自分でという自助、行政がサポートする公助、みんなが助け合おうという心の働き、これが共助であります。こういった共助の心が薄れていくところに人権問題、児童虐待、DV(ドメスチック・バイオレンス)等の社会調和を乱す風潮が出てくるのではと思いますが、3ゼロ社会の実現に向けてどう取り組まれていくお気持ちなのか、お伺いをしたいと思います。
 次に、環境産業の育成ということもあり、本市には住友化学等の環境関連技術の集積も見られることから、行政、民間を挙げて新しい産業創成として環境産業の育成に取り組んでいく必要を痛感しますが、どのように進めていかれるのか、お伺いをします。
 さらに、資源循環型社会の形成で、農林水産業の位置づけが重要となってきております。21世紀は農の時代とも言われております。農地、山村、海を含めて環境保護に関しての国土の保全とのかかわりで、農林水産業の振興をどのように進めていかれるのか、お伺いをします。
 次に、男女共同参画社会づくりについてであります。
 女性の地位向上と社会参加の促進など、さまざまな女性政策を積極的に取り組んでこられ、このたび具体的に打ち出されました。そのことにより新居浜市女性連合協議会や各種女性の自主グループが積極的にウイメンズプラザを活動、学習の場づくりの拠点として利活用されておられます。今月の市政だよりにも「御利用ください、新居浜ウイメンズプラザ」と紹介がなされていました。交流や情報交換の場として、今後利用が増してくるものと期待をしておりますが、そこでお伺いしたいことは、現在ウイメンズプラザの委託先は財団法人文化体育振興事業団であります。今後男女共同参画に関する総合的、また計画的な施策を推進していくためには、この4月から名称変更になる男女共同参画課の直営にすることが望ましいと思われますが、御所見をお伺いしたいと思います。
 そして、この際、女性運動の大きなうねり、盛り上がる中でありますから、男女共同参画部か男女共同参画局に格上げをした対処をし、今後市民が求めている真の男女平等の実現に向けて人員配置の適正化を推進していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 次に、地域産業への取り組みについてであります。市民と行政が情報を共有し、有効活用することができる情報ネットワークの推進をなされようとしておられますが、第四次長期総合計画の審議会、また伊藤市長が経済懇談会を設置しようとしておられますが、そういった議論の現場を市民にオープンにしていくのは当然必要だと考えていますが、言うのはやすく実現させる過程を今後どのようにして公開をされ、市民に理解されようとしておられるのか、また情報公開をされていくのか、御所見をお伺いしたいと思います。
 高知県では、橋本知事と企業等経営者らが電子メールで意見交換をしているとお聞きしております。市長みずからも多くの企業経営者また市民の声を電子メール等で意見交換をして、より多くの市政全般、または経済懇談会においても御意見をお聞きすることが大切ではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
 また、伊藤市長はテレビ電話を活用され、いわゆるネットワークの中で対談をされたようでございますが、いかがでございましたか。御所見をお伺いしたいと思います。
 平成12年度に新たに始める経済懇談会についてお伺いをします。
 これは今後何を行っていくのでありましょうか。またどういう施策に反映をさせていくのでございましょうか。また第四次長期総合計画の策定に関する審議会との関係はどのようなものでありましょうか。そして、双方の開催スケジュールもお聞かせいただきたいと思います。
 第四次長期総合計画の審議会とは別に設置されるのでありましょうか。平成10年度に委員会を設けて、新居浜市中小企業振興ビジョンを策定され、現在それを実施中であります。今後経済懇談会からの御意見、御提言をどのように第四次長期総合計画、また同施策に反映をされようとしているのか、お伺いをしたいと思います。
 次に、マイントピア別子とマリンパークについてでありますが、今後マイントピア別子を将来どのような位置づけにしていくのか、はっきりしておりません。マイントピアを楽しく育てる会など、ボランティアの皆様方の支援により活性化されてはきておりますが、中・長期的なビジョンがなされておりません。もしビジョン等があるのであればお聞かせいただきたいと思います。
 また、マリンパークについてでありますが、海の施設と山の施設ということで、連動性がないように思われます。しかし、だからこそ両方の施設が協力をし合って観光客を集客していくという努力が必要だと思いますが、いかがでございましょうか。
 特にマリンパークは冬場の集客についての対応が今後必要であると思います。年じゅう施設が利活用されているという事業展開について、ビジョン等があればお聞かせいただきたいと思います。
 次に、教育問題についてであります。
 2002年度から実施される新学習指導要領で小中学校の授業で取り組まれる総合的な学習の時間については、子供たちがみずから課題を見つけ考える力を養う意味で、大きな意義があろうかと思います。松山市、西条市、伊予三島市においては前倒しして来年度から実践するというところもあると伺っておりますが、新居浜市においては今後どのように取り組まれるのか、お伺いをしたいと思います。
 次に、教育の一環として、熊本県水俣市において本年4月から市内の全小中学校を対象に環境保全の国際規格ISO14000シリーズにちなんだ学校版ISOを始める予定と聞いております。環境教育にもISOのシステムを生かそうというユニークな試みであります。
 本市においても市長が地球環境保護をうたっておりますので、省資源の教育の方法の一環として今後導入をしていってはどうかと思いますが、お伺いをしたいと思います。
 最近、活字離れや家庭崩壊などで子供の心が荒廃しつつあります。健全育成の一環として子供良書読書運動を中・長期的に推進してはと思いますが、いかがでございましょうか。
 そこで、まず身近に図書館がある読書環境の整備、司書の配置促進、図書購入費をしっかりとつけていただきたいと思います。具体的には学校図書館の利用状況はどうか。また市内にある図書館、図書室の利用状況はどうか、お聞かせください。
 子供は1人では本に出会えません。幼児期からの読み聞かせが大切であります。保育園、幼稚園、小学校等の時代が一番大事でありますので、しっかりと取り組まれるように要望をいたします。
 以上で第1回目の質問を終わりたいと思います。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 公明党議員団代表の佐々木文義議員さんにお答えをいたします。
 まず、市政運営についての広域構想に対する私の見解でございますが、御案内のように、本市を含む東予圏域は四国最大の工業集積を誇っており、また先日の徳島自動車道の開通により、地理的にも交通の要衝としてまさに瀬戸内の主要地域であると私は常々認識をいたしておるわけであります。
 この東予圏域が21世紀においても名実ともに瀬戸内の拠点性を保ち、より豊かな圏域となってまいりますためには、それぞれの市町村が相互連携をより図り、人口規模、都市機能、産業基盤等々の面でスケールメリットを生かした強化発展が重要であると、このように考えるわけであります。
 また、今日の地方分権、行政改革の流れの中で、地方自治体においては地方分権や新たな行政課題に対応できる行財政基盤の強化ということが今後ますます必要となってまいりますし、権限の受け皿となります広域的な行政運営を十分に視野に入れた取り組みが今後さらに重要な課題になってくるものと、かように認識をいたしておるわけであります。
 しかしながら、具体的な広域組織につきましては、公共の福祉の向上が行政活動の大きな目標にあることを考えますと、サービス利用者、いわゆる新居浜市民を含む圏域住民の合意形成が最も重要であると、かように存じておるわけであります。
 現在は、新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合において、広域的な行政事務を推進いたしますと同時に、観光事業につきましては従来の枠組みを超えた連携を図っておりますが、市民の日常生活や経済活動がますます広域化し、多様化、高度化する市民ニーズや、高度な行政サービスに対応する必要がございます。
 ご承知のように、現在愛媛県においては、自治省の指針に基づきまして県内市町村の合併プランを検討されておりますが、市町村合併を視野に入れた広域行政体につきましては、今後十分な論議を行い、住民の合意形成がなされ、地域住民の機運が盛り上がり、住民にとって最もふさわしい広域行政のあり方について調査研究に努めてまいる所存であります。
 次に、出前講座について御指摘がございました。さきに杉本議員さんにもお答えを申し上げましたが、出前講座の実施状況につきましては、平成10年度に104件、参加者約8,000人。今年度は2月末現在で199件、参加者1万3,000人となっておりまして増加傾向にあります。
 その評価といたしましては、出前講座を実施いたしまして以来、これまで以上に市民と行政担当者の意思疎通が図られ、相互信頼が深まってまいりましたことを見ましても、私は一定の成果があったのではないかと、このように考えるわけであります。
 また、出前講座の大きな目的は、市民が主役のまちづくりを推進いたしてまいります上で、市民と行政とが対話を図り、情報を共有し、それぞれの使命を認識した上で協働によるまちづくりを進めていくことでございまして、出前講座を通じ、行政は市民ニーズを的確に把握し、さまざまな施策に反映させると同時に、市民の皆様方には行政施策について理解を深めていただくとともに、自分たちが担える部分がどのようなものであるのかについて御認識をいただき、市民一人一人が住みよいまちづくりに参画していただけるよう努めてまいる所存であります。
 今後とも出前講座の拡充を図りまして、生涯学習のまちづくり推進に取り組んでまいりたいと考えておりますので、今後とも一層の御指導、御協力のほどをお願い申し上げたいと思います。
 次に、生涯学習のまちづくりについてであります。
 従来生涯学習では、社会構造の急激な変化、技術革新、さらに価値観の多様化等に適応していくために、いつでもどこでもだれでも主体的に学ぶことができる学習機会の拡充に努めてまいりました。平成9年の生涯学習都市宣言以降は、特に生涯学習とまちづくりを結びつけ取り組みを行っておるところでございまして、その背景として、私は地方分権という行政スタイルの変化を考えております。
 従来は、御案内のように国が立案した政策に従った運営が求められ、ともすれば国に依存する傾向が強かったわけでございますが、地方分権という変化の中では、地方自治体はみずからの発想で独自の自治体経営をみずからの能力と責任において推進しなければならなくなってまいりました。まさに自治体間競争の時代が到来したわけでございまして、本市独自に市民と行政のまちづくりスタイルとして生涯学習まちづくりを選択したものであります。
 私は明るく住みよい新居浜市とするため、市民と行政とが一体となって何ができるかを考え、なすべきことを実行していくことが大変重要であり、市民と行政の役割分担を考え、自己選択、自己決定、自己責任といった民主主義の根本を見つめ直すことが大変大切であると、このように考えておるわけであります。
 生涯学習、学ぶことを基本に据え、さまざまな学習を通じて私は当市の課題や問題点、あるいは長所が見えてくると思っております。それらの事柄に対して、市民がその解決方策を見出し、主体的に取り組んでいくことができれば、行政依存から脱却した市民が主役のまちづくりにつながるものと、このように考えております。
 また、その過程において、市民と行政がお互いの意見を出し合い、協議の上で合意形成に至る、そのようなプロセスを尊重してまいりたいと、このように考えておりますし、このような過程こそが生涯学習とまちづくりが結びついた生涯学習のまちづくりであると、私は認識いたしております。
 また、その方向性といたしましては、市民が主役のまちづくりを推進すること、学ぶこととその成果還元が結びつくこと、ふるさと新居浜に対する感謝、愛情を培うこと、未来を担う子供たちが大人になっても暮らしたくなるまちづくりを目指すこと、生活に根差した市民活動の推進を図ることなどを大きな柱に掲げ、これらの活動を推進することを通じ、自分たちのふるさとに誇りを持ち、新居浜らしさ、いわゆる市風の確立を目指してまいりたいと、このように考えるわけであります。
 このような観点から、平成12年度には市民が主役のまちづくり支援事業を実施したいと考えておりますが、この事業は各校区単位で生涯学習のまちづくり推進組織をつくり、行政職員も関与してまちづくりプランを策定し、それぞれのテーマに基づく活動を展開する事業であります。
 行政はその活動が円滑に実施できるように支援を行い、年度末には各校区の実践活動を広く市民に公開するものであります。この活動によって市民と行政の接点の拡大を図り、自分たちの町は自分たちの手でという市民意識を醸成し、行政主導ではない、市民と行政がともに役割を確認した上で協働で取り組むまちづくり活動が展開できるものと私は期待をいたしておるわけであります。
 次に、銅山サミットについての御提案でございました。
 本年8月に愛媛県、新居浜市、別子山村が中心となりまして、別子銅山関連の近代化産業遺産群をテーマとした全国フォーラムを当市において開催する予定にいたしております。なお、このフォーラムは国内外各地で所有いたしております近代産業遺産の活用に関する取り組み成果やその経験を通じて、各地域の連携と交流を深めることを目的にいたしております。
 国においても、また全国各地におきましても、近年ようやく近代化産業遺産に着目した取り組みが活発化されつつありますし、さらに愛媛県御当局におかれましては、新規施策として愛媛文化遺産のモデルとして別子銅山関連産業遺産を取り上げていただいております。
 このようなことから、佐々木議員さん御提言の銅山サミットにつきましては、その趣旨を十分踏まえ、全国各地の銅山跡を生かした地域に対して本フォーラムへの参加呼びかけを積極的に行い、銅山を含む各地域との交流の活発化を強力に推進いたしてまいりたいと、かように考えておるわけであります。
 次に、児童手当の拡充についての考え方についてでありますが、子供を持たないという理由の一つに、経済的な負担の大きさがありますことから、子育て家庭への負担軽減を図ることは、少子化対策の重要な施策の一つと私も考えております。
 また、少子化対策は育児休業制度、保育サービス、住宅政策など、児童手当制度を含めた施策を総合的に推進していくことが大変重要であると、このように認識をいたしておるわけであります。
 次に、循環型社会のまちづくりについて種々御提言がございました。
 20世紀は生産の時代と言われております。人は自然物を加工し、必要なものを次々とつくり出し、豊かで便利な生活を手に入れてまいりました。しかしながら、当然地球の容量は有限でありまして、本来生産と表裏一体である廃棄物処理を経済システムの外に放置することは、いつか生産そのものの打撃につながることを、私たちは生産という表面に目を奪われ先送りしてきたのではないかと思います。
 大量生産、大量消費、大量破棄の資源一方通行型の社会経済システムは既に行き詰まりを呈し、また環境破壊が環境容量を超えて顕在化する中で、次世代へ引き継ぐべき地球環境を保護し、21世紀を環境の時代として迎えるため、循環型社会構造に対する社会的合意が形成されつつある状況のもと、御指摘にもございましたように、国は本国会に循環型社会基本法を提出され、また本県におきましても循環型社会推進計画の策定作業が精力的に進められております。
 環境とは、地球環境の有限性に立脚し、放置しておけば環境負荷が増大し続ける人間活動を適正な状態に制御することでありまして、循環型社会構築には、生活環境の改善や自然環境の保全といった分野だけではなく、産業経済や都市環境の創造、また社会文化や教育、住民活動の推進など、非常に多くの側面が総合的に絡み合っております。しかし、その複雑な環境問題解決の糸口は、ごみの減量や省エネなど、住民一人一人が自分のライフスタイルを見直し、環境保全の小さな活動を身近な地域から積み重ねていけるかどうかにかかっておるのではないかというふうに、私は考えるものであります。
 本市におきましても、先人が築いた美しい郷土を21世紀に引き継いでいくため、循環型社会構築に向けた市民意識の啓発、特に子供の教育、環境教育の充実などに今後積極的に取り組んでまいりますとともに、市も事業者であり、かつ地域における地球環境問題のコーディネーターであるとの認識のもとに、市の施策における環境側面の分析や、その継続的改善を図りながら総合的見地からの市民、行政協働による創造的環境行政を推進いたしてまいりたいと、かように考えておりますので、今後とも一層の御指導のほどをお願い申し上げたいと存じます。
 次に、経済懇談会についてでございます。
 現在、本市では平成10年度に策定をいたしております地場産業創出・育成ビジョンに基づきまして、地域産業政策を実施いたしておりますが、経済懇談会におきましては、さらに具体的な展開と新たな可能性を見出すべく、市外の専門家を含め忌憚のない御意見、御提言をいただこうとするものでございまして、いただきました御意見、御提言は、現在取りまとめ中の第四次長期総合計画に反映をいたしますほか、短期に実施すべきものにつきましては、その都度実現を図ってまいりたいと考えております。
 なお、経済懇談会は新居浜市長期総合計画審議会とは別に設置いたしますが、双方の連絡を密にし、またむだが生じないよう十分な調整を図りつつ実施してまいる所存であります。
 なお、実施方法につきましても、委員の一部は公募方式で選出し、懇談会そのものを自由に傍聴できるようにするなど、情報公開に努めてまいりたいと考えております。
 また、市政全般における電子メールでの意見交換でございますが、佐々木議員さん御指摘のとおり、電子メールを活用する上で、より多くの御意見、御提言を直接いただくことが可能になると承知をいたしております。現在は電子メールによる市民からの御提言の窓口は生涯学習課で行っておりますが、今後インターネット利用環境の整備を積極的に進め、全庁的な対応が図れるよう努めてまいる所存であります。
 なお、当懇談会におきましても環境が整い次第、前向きに検討をいたしたいと、かように考えております。
 以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましては、それぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 佐々木文義議員さんにお答えします。
 生涯学習まちづくりのうち、若い方々のための視点についてでございますが、現在実施されておりますさまざまな学習機会について、その学習者の平均年齢はおおむね50歳以上となっております。
 その理由といたしまして、学習内容が趣味、教養的な分野が多く、若い層のニーズに合致しないこと、実施時間帯が平日の昼間に多く、参加したくても仕事で参加できないことが大きいと考えております。また、若い層は講義形式の授業を好まない、時間的な拘束を嫌うなどの心理的な側面も影響していると思われます。
 今後は若い層が関心を持ったテーマ、さらには社会人として必要な職業上の知識の習得につながる学習や子育てなどの学習の機会を拡充することや、受講対象者にふさわしい時間帯の設定などについて検討を図ってまいりたいと考えております。と同時に、集合形態の学習スタイルにこだわることなく、ケーブルテレビや放送大学、インターネットなどを活用することで、家庭にいながら自分の都合のよい時間帯に学習ができ、情報も収集できるようなシステムづくりを整備していくことが重要であると認識いたしております。
 また、20歳代から40歳代はちょうど子育て世代と重なります。2002年の教育制度改革に伴い、総合的学習への移行が見込まれますが、子供とともに学習する機会を設定することで、若い層の学習意欲が高まることが予想されます。またこのことは高齢者層にも当てはまるもので、子供とのつながりを持つことで全世代がつながり、生き生きとした生涯学習社会が構築されるものと思われますことから、より一層事業の拡充を図ってまいりたいと存じております。
 次に、高齢者生きがい創造学園についてでございますが、御案内のとおり、高齢化がますます進展する今日の社会におきまして、高齢者が生きがいを持って生活することが大変重要でございます。そうしたことから、高齢者生きがい創造学園では、広く高齢者に学習の機会を提供いたしているところでございますが、講座への関心が高く、ほとんどの講座で定員を超えるのが現状であります。このため講座によっては定員枠の拡大に努めておりますが、講座内容、安全性、施設設備などから、定員枠をふやせない講座もありますことから、定員を超えた場合には、公平さを期すため抽選で受講者を決定し、広く学習機会を提供するという視点から受講期間を1年に限定するなどいたしております。今後とも講座の運営につきましては広く学習機会を提供するという視点に立って、ガス窯などの検討も含めまして条件整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に、教育問題のうち新学習指導要領の総合的な学習の時間の取り組みについてでございますが、本市におきましても、平成12年度から各小中学校におきまして総合的な学習の時間を設定し実施していくことにいたしております。
 現状といたしましては、既に取り組んでいる学校もありまして、小中学校にそれぞれ1名ずつ総合的な学習の時間の研究職員を選任し、研究を進めているところでございます。12年度にはその成果を小中学校それぞれの研究指定校におきまして研究発表を行う予定にいたしております。
 次に、学校版ISOの導入についてでございますが、御紹介のありました水俣市の取り組みは環境にやさしい学校づくりに向けて行動を宣言し、教職員及び児童生徒がともに役割を分担して取り組み、行政が支援するというすばらしい実践でございます。
 市内の小中学校においてもこの実践を取り入れたらどうかということでございますが、御案内のように、平成12年度から新学習指導要領の移行期間になり、市内の各小中学校においても総合的な学習の時間についての実践が進んでまいります。その中で総合的な学習活動には環境も例示されておりますことから、水俣市の事例は本市の小中学校にとりましても参考にすべき点が多いと存じておりまして、積極的に各小中学校に紹介してまいりたいと存じます。
 なお、小中学校の取り組みにつきましては、各学校の自主性を尊重しながら、先行実施した学校の実践を見て検討してまいりたいと考えます。
 次に、読書運動についてでございますが、新居浜市では小中学生を対象に読書感想文コンクールを実施し、また学校によっては朝の全校読書運動を進めたり、読書週間を設定するなど積極的に読書を奨励し、読書の習慣化を図る活動に取り組んでおります。
 御案内のとおり、学校図書館法が改正され、平成15年度から12学級以上の各学校に司書教諭を置くことが義務づけられておりますが、現在司書教諭の認定講習が行われ、司書教諭有資格者がふえておりまして、図書館主任経験者も多く、今後は一層学校図書館の運営が充実されるものと考えております。同時に、今後総合的な学習の時間などの学習活動の中で、ますます図書館の利用が進むものと考えております。
 読書活動の重要性につきましては、御指摘のとおりでございまして、今後とも学校や家庭、地域がそれぞれの特徴を生かしながら子供たちの健全育成に努めてまいりたいと考えております。
 一方、中央館としての市立別子銅山記念図書館では、館内に児童図書コーナーを設けておりまして、親子での読み聞かせの光景がよく見受けられておりますし、幼児を対象にお話し会を毎週1回開催いたしております。また幼児、児童を含む市民に身近な図書館として親しんでいただくよう、移動図書館「青い鳥号」を市内24カ所に2週間に1回の運行をいたしております。その他読書運動の一環として王子幼稚園、神郷幼稚園、東新学園、金子小学校PTA読書クラブ、大島小学校、総合福祉センターなどに団体貸し出しをいたしておりまして、子供たちへの利用促進を図っております。今後におきましても、児童図書コーナー、移動図書館、団体貸し出しなどがより親しまれますように、市民ニーズに適合した図書の整備に努めてまいります。
 次に、図書館の利用状況についてでございますが、学校図書館では、各教科の調べ学習のための参考資料として、また読書指導の一環として授業時間のほかに昼休みや休憩時間など、図書館を開放し、長期の休業中には家庭への貸し出し、読書の奨励を行うなど、積極的に学校図書館を利用し、本に親しむような活動を進めております。
 また、市立図書館の利用状況につきましては、平成10年度の貸出数は66万6,000冊余、公民館の図書館につきましては、図書館の分館を併設した角野公民館を除く16公民館において平成10年度で1万6,000冊余りであり、前年度と比較いたしますと、わずかでありますが、増加いたしております。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
  午後 5時40分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 5時49分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 補足答弁を求めます。山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 数点について補足を申し上げます。
 まず、まちづくり市民会議、長期総合計画審議会の結成についてでございますが、これからのまちづくりは市民参画が重要であると考えておりまして、21世紀のまちづくりの指針となります第四次長期総合計画の策定に当たりましては、さまざまな分野からの市民参画を念頭に置いて取り組んでおりまして、これまでに17小学校区での地域のつどいや中高生提言発表会等を実施いたしてまいりました。
 まちづくり市民会議につきましても、129名の市民の方々で構成しておりまして、各界各層から推薦をいただき、幅広い分野から委員に就任していただいております。
 また、長期総合計画審議会につきましても、長期総合計画を策定する上で大変重要な位置づけを占めることになりますことから、市民各界各層から幅広く委員に就任していただき、市民の視点に立った長期総合計画の基本構想案についての答申をお願いしたいと考えております。
 次に、生涯学習まちづくりのうち、防災体制についてでございますが、まず避難場所につきましては、現在小中学校、公民館など61カ所の施設を避難所として指定いたしております。また避難所が遠いといった地理的条件などから指定の避難所に避難できないときや、大規模災害が発生して避難所が不足するときは、自治会館などの公共的施設についても安全性を確認し、管理者の了解を得た上で避難所として使用させていただくことにしております。
 御指摘の県立高校につきましては、調理施設を有すること、安全な公共施設であること、集団的に収容できることなどの指定基準を十分満たしておりますが、県施設でもあり、また自衛隊等災害派遣部隊の宿泊地としての使用の問題もありますことから、今後関係者と協議いたしまして、平成14年度に予定しております地域防災計画の見直し時に新居浜市防災会議にお諮りをして、避難所としての指定を検討してまいりたいと考えております。
 次に、アマチュア無線クラブとの協力体制についてでございますが、地域防災計画にもアマチュア無線局等の活用を定めており、昨年6月には当市と愛媛県庁との間でアマチュア無線クラブを経由した非常通信訓練を実施したところでございます。今後におきましてもアマチュア無線の活用体制の整備を図り、情報連絡体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、職員の意識についてでございますが、市の出先機関や窓口での市民対応につきましては、常に市民の立場に立ち、親切丁寧で適切な対応をしなければならないことから、市が策定いたしました職員ハンドブック接遇編、倫理編を職員に配付し、日常業務の中での研鑽や接遇研修等を行っておるところでございますが、今後とも的確な市民対応についての研修を実施してまいりたいと考えております。
 また、職員の意識向上、改善につきましては、地方分権時代を迎え自治体独自の地域政策が問われております中で、職員の意識改革、資質の向上が必要でありますことから、職務階層別に実施しております基本研修や特別研修等の充実を図るとともに、職員参加による目標管理制度に基づき、佐々木議員さん御指摘の点を十分踏まえまして、職員の意識改革、資質向上に努めてまいります。
 次に、庁内のインターネットの導入状況等についてでございますが、現在行政管理課に設置のパソコンでISDN回線によりインターネットと接続し、またCATV回線を使用した一部試験的なインターネットの接続を行っております。しかしながら、インターネットの普及状況から限られた箇所での利用にとどまらず、庁内LANを活用した全庁的なインターネットへの利用環境を早急に整備していく必要があると考えております。
 このため、現在全庁的にインターネットを利用できる効率的なシステムと、外部からの不正侵入を防ぐセキュリティーシステムを検討しており、効率的で安全性の確保された全庁的なインターネット利用環境の整備を図りたいと考えております。
 次に、庁内LANの導入状況についてでございますが、現在庁内LANに186台のパソコンを接続しており、電子メールの試験運用、航空写真データ等の共有、プリンターなど情報機器の共通利用を先行的に実施しており、今後早急に電子メール、電子会議室、電子掲示板、会議室の予約等のグループウエアソフトを活用し、庁内LANネットワークシステムの本格稼働を行うことにいたしております。
 次に、循環型社会のまちづくりについてのむだゼロ、ごみゼロ、エゴゼロの3ゼロ社会のうち、行政評価条例の制定についてでございますが、行政評価につきましては、近年三重県の事務事業評価システム、北海道の時のアセスメント、政策アセスメントの先進事例に代表されるように、全国的に各地方公共団体が取り組みを始めたところでございます。
 本市におきましても、事務事業評価システムを平成10年度に試験的に導入いたしまして、本年度から本格実施をいたしております。
 行政評価といたしましては、現行の事務事業評価が第1段階でございまして、今後施策評価、政策評価へ段階的に発展させてまいる所存でございまして、現在策定作業を進めております第四次長期総合計画の中に、まちづくりの政策指標を可能な限り設定し、これに基づいて総合的な行政評価を実施したいと考えております。
 次に、長期総合計画審議会の開催スケジュールでございますが、委員を公募する関係から、第1回の会合を5月中旬ごろに開催する予定でございます。その後必要に応じまして審議会、さらにその中にある分科会を5回ないし6回程度開催いたしまして、平成13年2月をめどに諮問した基本構想案について審議し、答申をいただく予定にいたしております。
○議長(世良賢克君) 伊藤財務部長。
○財務部長(伊藤一俊君)(登壇) 循環型社会のまちづくりについてのうち、むだゼロに関連した入札基準、納入基準について補足を申し上げます。
 当市公共工事の入札制度の改善を図るということで、平成7年3月、入札制度検討委員会から答申を受け、入札基準に関し次の10項目の諸規定を定めております。
 まず、一般競争入札方式の採用、入札参加資格の設定と確認、個別工事に係る条件の提示、指名基準と運用基準の設定などの改正、競争参加資格審査会の設置、建設工事指名停止措置要綱の改正、談合情報マニュアルの策定、履行保証制度の完全実施、低入札価格制度の導入、設計図書の閲覧方式の採用などを整備し、入札に関係した基準といたしております。
 次に、物品納入基準でございますが、新居浜市会計規則や新居浜市契約規則、新居浜市事務決裁規程に基づき物品購入契約取扱要領を定め基準といたしております。
○議長(世良賢克君) 片上保健福祉部長。
○保健福祉部長(片上孝光君)(登壇) 介護保険、少子高齢化対策について数点補足を申し上げます。
 まず、介護保険の現況と将来についてでございますが、一次判定から二次判定への変更率につきましては2月末現在で27%となっており、全国平均20.9%を上回っております。県平均につきましては、県における集計は行われておりません。
 変更の内訳につきましては、主治医の意見書による変更が45%、調査票の特記事項による変更が30%、厚生省提示の状態像に照らした変更が25%となっておりまして、これは厚生省において示された変更事由に沿っており、認定審査会に置いて公平、公正で適正な二次判定がなされた結果と考えております。
 今後とも適正かつ正確な認定がなされるよう、最大限の努力をいたしてまいる所存でございます。
 次に、ねたきり老人等衛生品支給事業、つまり紙おむつの支給事業についてでございますが、現在最も希望の多い平版タイプとテープ式の2種類を支給しておりまして、1人当たり平版タイプは月50枚、テープ式は月15枚を限度といたしております。また希望に応じ随時種類の変更を行うなど、できる限り御希望に沿った対応に努めております。
 なお、平成11年度実績見込みといたしましては、対象者約300人で平版タイプ8万1,500枚、テープ式2万4,977枚となっております。今後におきましても、対象者の方々のニーズに応じ、さらに種類の拡大につきまして検討をいたしてまいりたいと考えております。
 次に、新エンゼルプランのうち、保育事業の現況についてでございますが、近年女性の社会進出の増加などによる多様な保育ニーズに対応するため、本市の子育て支援策といたしまして特別保育を実施しているところでございますが、お尋ねのゼロ歳児保育につきましては、平成10年度より公立、私立すべての保育所27園での受け入れ体制をとっており、平成12年3月1日現在では23園で実施しております。
 延長保育につきましては、私立保育所11園で通常の保育時間を超えて午後7時まで開所して実施しております。一時保育につきましては、女性の就労形態の多様化に伴い、平成2年8月から公立保育所1園で実施いたしております。
 病後児保育についてでございますが、乳幼児健康支援デイサービス事業として、財団法人積善会に委託して実施しているところでございます。
 次に、国の新エンゼルプランと(仮称)新居浜エンゼルプランの今後の整合性についてでございますが、国の新エンゼルプランは従来のエンゼルプラン及び緊急保育対策等5カ年事業を見直し、少子化対策の具体的実施計画として策定したものでございますが、新居浜市児童健全育成計画は新居浜市児童福祉行政懇話会の提言を受けまして保育ニーズ、地域性、保育事情を考慮して国の新エンゼルプランと整合性を図りながら計画を立ててまいりたいと考えております。
 次に、子育て相談についての今後の取り組みについてでございますが、御案内のとおり、現在家庭児童相談室においては児童相談、各保育所では乳幼児保育相談、地域子育て支援センター事業として子育て相談等、子育てサークル活動支援をそれぞれ実施しているところでございます。今後保育所での地域活動や児童センターの母親クラブ活動を通じて、より一層地域の若いお母さん方の子育て相談、子育てサークル活動の支援の充実を図ってまいる所存でございます。
 次に、医療費の無料化枠の拡大についてでございますが、昭和48年4月からゼロ歳児を対象とした乳児医療費助成事業としてスタートし、平成7年4月から対象年齢を3歳未満児まで拡大しております。助成枠の拡大についてでございますが、実施に際しましては、長期的に一般財源が必要なことから、今後県の指導及び他市の動向を見きわめながら適切に対応してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、アレルギー対策についてでございますが、保健センターで実施しております健診では、乳児一般健康診査、1歳6カ月児健診、女性健康診査等の中で問診や医師の診察においてアトピー性皮膚炎、ぜんそく性疾患、アレルギー性鼻炎などの疾患については把握をし、保健指導を行っておりますが、食べ物によるもの、薬によるもの、住宅環境によるものなど、アレルギーの原因は種々多様でありまして、すべてについて検診を実施することは難しいものと考えております。
 次に、救急の歯科治療についてでございますが、新居浜市内におきましては最近歯科診療所も急激にふえ、平日の歯科治療はかなりスムーズになっておると感じておりますが、休日、夜間の救急歯科診療につきましては、今後歯科医師会等の意向などもお聞きしながら調査検討してまいりたいと考えております。
 高利回りの福祉定期預貯金等の取扱期間が1年間延長された件についてでございますが、高齢者、障害者にとって大変有利な情報であると存じます。福祉制度のPRにつきましては、この4月号の市政だよりから「福祉ガイドほのぼの」と題し、障害者福祉制度の紹介を毎月掲載していくことにしておりますので、当該制度の紹介も掲載したいと存じます。
 次に、エゴゼロについて補足申し上げます。
 高齢化、家庭介護力の低下、連帯意識の希薄化が進行する中、児童や障害者など生活弱者に対する虐待など、さまざまな人権問題が指摘されております。価値観が多種多様化する中、児童から高齢者に至るまで性別を問わずすべての市民がお互いの人権や一人一人の価値観を尊重し合った共助精神により、ともに支え合い、心の触れ合うまちづくりが大切であると認識いたしております。
○議長(世良賢克君) 原市民環境部長。
○市民環境部長(原敏彦君)(登壇) チャイルドシートほか数点について補足を申し上げます。
 まず、チャイルドシートのレンタルの問題についてでございますが、レンタルに伴います安全性能の維持が困難であり、今後国において安全基準を統一していくという方向が示されておりますことから、それらの基準を勘案した上で検討してまいりたいと考えております。
 また、チャイルドシートの補助制度につきましては、法制化されましたことから、保護者の皆様の義務と考えております。
 次に、チャイルドシートの普及啓発につきましては、市役所ロビーにチャイルドシートを展示し、来庁者を含め広く市民の皆様に普及啓発を行ってまいったところでございます。講習会につきましては、チャイルドシートの着用が義務となりますことから、幼稚園、保育園の保護者の皆様に講習会の御案内を行い、実際の取りつけ講習会を実施中でございます。
 次に、男女共同参画社会についてでございますが、今日の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で、男女が互いの多様な価値観を認め合い、社会のあらゆる分野において相互に助け合いながら、ともに責任を担い、その個性と能力を十分に発揮することができる、いわゆる男女共同参画社会の形成は、避けては通れない緊急かつ重要な課題となっております。
 このようなことから、本市におきましては男女共同参画社会の実現に向け、今後より強力に推進していくため、男女共同参画都市を宣言し、市民と行政が一体となって、真の男女共同参画社会の形成を目指して、総合的、計画的な施策を積極的に推進してまいります。
 また、女性総合センターの果たす役割は、今後ますます重要となっておりますことは御案内のとおりでございまして、当センターの管理運営形態を初め、担当課の組織機構、人員配置の適正化につきましては、本市が定めております行政改革大綱の理念に基づきまして組織機構の改革、定員適正化計画の中で検討をし、男女共同参画社会に係る施策を効果効率的に推進してまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 循環型社会のまちづくりについてほか数点補足を申し上げます。
 まず、むだゼロ、ごみゼロ、エゴゼロの3ゼロ社会のうち、エコカーの導入、自然エネルギーの具体的な取り組みについてでございますが、地球環境にやさしい自然エネルギーの利活用は、地球規模で環境問題が問われている現在、日常生活の中でそれぞれ取り組みの積み重ねをしていくことが必要と考えております。
 技術革新によりまして、水素燃料電池をエネルギーとするエコカーも実現に向かっていると伺っております。また、エコカーとして電気自動車の公用車の導入も今後の課題として検討してまいりたいと考えております。
 具体的な取り組みといたしましては、消費生活モニター会議におきまして、講師を招きまして太陽光、風力の利活用の先進事例を学習いたしたところでございますが、今後とも地球環境と共生が可能な循環型社会の構築に向け、市民意識の高揚に努めてまいりたいと考えております。
 次に、環境産業の育成についてでございますが、環境分野は今後の成長が期待される分野の一つであり、佐々木議員さん御指摘のとおり、本市でも大企業を中心に関連技術が集積していると認識いたしております。
 愛媛県におきましても、産業振興指針において新事業創出の重点分野に位置づけられており、来年度の経済諮問会議において環境をテーマに協議する予定であると伺っております。
 本市といたしましても、県当局の動向を踏まえつつ環境行政との連携を図りながら、その育成に努めてまいりたいと考えております。
 次に、地球環境保護に関しての国土の保全とのかかわりにおいて、農林水産業の振興策についてでございますが、佐々木議員さん御指摘のとおり、地球環境の保護策として今日的に求められておりますのは、自然と社会が調和した資源循環型社会の形成でございます。自然環境への負荷の少ない、資源の循環を基調とする産業の育成は、自然と人間が共生することのできる社会環境を生み、市民生活に安全と安心を広げるものとして期待されておりますが、中でも農林水産業の持つ多面的な機能が見直されつつあります。
 農林水産業は食料の供給という基本的な役割とともに、洪水の防止、水源の涵養、土壌の浸食防止、大気の浄化、気候の緩和など、自然にやさしい産業という機能を有しております。このため、農林水産業の持つこのような機能を再認識するとともに、その機能の有効活用を図るため、今後におきましてもその振興発展に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、マイントピア別子についてでございますが、御案内のとおり、昨年7月マイントピアを楽しく育てる会の発足以降、ボランティアガイドの実施や光のファンタジックワールド等の各種イベントの開催、さらには新春一番温泉の実施等により、鉱山観光や温泉への入り込み客が増加するなどの効果があらわれております。
 これはマイントピア別子を「世界に誇る銅山史と自然の杜」のコンセプトのもと、市民の共有財産と位置づけ、市民がはぐくみ発展させていくような活性化のための諸施策を市民とともに展開してきた成果として、強く受けとめているところでございます。これらのことから、市民の施設としてはぐくむことが観光施設としても定着していくものと考えるところでございます。
 中・長期的なビジョンにつきましては、マイントピア別子活用及び活性化推進委員会の提言に基づき、市民が育て、ともに育つという観点で機能充実を図り、県当局におかれましても愛媛文化遺産のモデルとして位置づけられております。別子銅山関連の近代化産業遺産及び豊かな自然を生かした観光と、学習コミュニティーのベースキャンプとして発展させてまいりたいと考えております。今後ともさらなる誘客を目指しまして、施設の充実を図る等、集客対策と活性化に努めてまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 柴田都市開発部長。
○都市開発部長(柴田晋八郎君)(登壇) 道路の里親制度について補足を申し上げます。
 御提案の道路の里親制度についてでございますが、既に滝の宮山根線の自転車歩行者専用道路沿線では、平成10年度から地元の横水むつみ会、南滝の宮薫風会、西の土居自治会などボランティア団体により、住鉄ふれあい倶楽部の名称で里親制度に近い組織を立ち上げていただき、約600メートルの区間において菜の花やサルビアなど、四季折々の草花のお世話や沿線の管理を含めた活動していただいているところでございます。
 市域の主要な道路となりますと延長も長く、しかも路線数も多く、交通事故などの諸問題も想定されますことから、今後県や他市の取り組み状況などを参考に、将来的には当クラブのような組織が里親制度として発展できればよいと考えております。
○議長(世良賢克君) 小泉下水道部長。
○下水道部長(小泉光照君)(登壇) 河川の里親制度につきまして補足を申し上げます。
 まず、県が考えられておる河川里親制度の内容につきましては、20名以上の住民団体、ボランティア団体等を募集し、河川の里親とするものであり、河川管理者と地域住民とがパートナーとなって美しい河川環境をつくり出していこうとするものであります。
 この12年度は新居浜市1河川で一定の区間、200メートルから500メートルの区間を定め、年2回以上の河川清掃、美化活動を2年以上継続して実施できることが条件と伺っております。
 今後の実施スケジュールにつきましては、この3月中に関係者の説明会がございまして、4月には河川管理者、地域の市町村で構成する、仮称でございますが、河川流域連携推進協議会が里親のパートナーとなって創設される予定であります。
 なお、詳細な河川里親制度の採択要件及び実施河川、支援措置につきましては、担当者会での説明と伺っております。
 次に、当市の取り組みにつきましては、市内を流れる河川は県管理河川でございまして、県との協議をするための資料といたしまして、河川に隣接する自治会、ボランティア団体の調査を行うとともに、尻無川等々における清掃、草刈り等を従来から実施されている各種団体及び地域住民の方々の実績を踏まえ、養子縁組という大変ユニークな制度であり、息長く継続することが必要でありますことから、市民と行政とのワークシップを基本に推進する必要があるものと考えまして、今後につきましては県の進め方を伺った上で、庁内あるいは関係団体との協議を継続してまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 加地港務局事務局長。
○港務局事務局長(加地信義君)(登壇) 地域産業についてのうち、マリンパーク新居浜について補足を申し上げます。
 南に四国山地、北に燧灘に囲まれました新居浜市には、山の施設として温泉、観光坑道、砂金採り体験のできる観光と保養を目的としたマイントピア別子が、また海の施設としてスポーツ、レクリエーションを目的としたマリンパーク新居浜ではヨット、モーターボートの係留施設、海水浴場、キャンプ場やソフトボール、サッカーなどができる多目的広場が供用開始いたしております。
 今年度は魚釣りも楽しめます親水護岸が完成し、また12年度はイベント広場の完成を目指して整備を進めております。広場が完成いたしますと、お魚市、植木市、フリーマーケットなども計画いたしまして、年間を通じた利用客の増加につなげてまいります。
 それぞれの施設で入り込み客の増加対策として種々イベント等を開催しておりますが、客層の違いや施設間の距離等の関係から、独自の宣伝をいたしておりますのが実態でございます。
 今後におきましては施設間で何ができるか、何をすれば利用の増加が図られるか、調査検討いたしまして、できるものから取り組んでまいりたいと存じます。
 以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。(10番佐々木文義君「なし」と呼ぶ)
 以上で本日の会派代表質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明15日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 6時21分散会