平成11年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号
目次
議事日程本日の会議に付した事件出席議員欠席議員説明のため出席した者議会事務局職員出席者開議(午前10時01分)
日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問 高橋勇君の質問(1) 1 地方分権の推進について
(1)機関委任事務廃止とその対策
(2)広域連合
2 財政問題について
(1) 平成11年度税制改正とその影響
(2) 本市の財政状況
3 行政改革について
(1) 行政革新度
(2) 行政サービス水準
4 高齢者福祉について
(1) 介護保険
5 産業振興について
6 農業問題について
7 環境問題について
(1) ごみ処理等
伊藤市長の答弁 西原教育長の答弁休憩(午前10時55分)
再開(午前11時06分)
神野助役の答弁 山中企画調整部長の答弁 伊藤財務部長の答弁 加地保健福祉部長の答弁 田宮市民環境部長の答弁 高橋産業振興部長の答弁 高橋勇君の質問(2)休憩(午前11時46分)
再開(午後 1時00分)
鈴木連太郎君の質問(1) 1 市政、行政運営と市政の方向について
(1) 長期総合計画
(2) 経済対策
(3) 都市基盤、産業基盤の整備
(4) 中心市街地の活性化
(5) 保健、健康づくりと介護保険
(6) 環境、ごみ対策
(7) 教育・文化の振興と大学問題
(8) 行財政改革
(9) 市政、行政のリーダーシップ
2 新居浜の今、日本の将来について
伊藤市長の答弁 西原教育長の答弁休憩(午後 1時51分)
再開(午後 2時02分)
加地保健福祉部長の答弁 田宮市民環境部長の答弁 高橋産業振興部長の答弁 大西都市開発部長の答弁 鈴木連太郎君の質問(2)休憩(午後 2時28分)
再開(午後 2時29分)
石川義美君の質問 1 市政運営方針について
(1) 基本(地方分権における国、県、市との関係)
(2) 道路
(3) 中心市街地活性化
(4) 高等教育
(5) マイントピア別子
2 経済情勢と本市財政について
(1) 市税収入との関係
(2) 消費指向
(3) 税制と市税収入
(4) 法人税と中小企業低税率化
(5) 市内製造品出荷額
(6) 中小企業振興
3 環境行政について
(1) 分別収集とダイオキシン
(2) ダイオキシン人体摂取許容量
(3) 土壌汚染
(4) ダイオキシン調査
休憩(午後 3時07分)
再開(午後 3時18分)
伊藤市長の答弁 伊藤財務部長の答弁 田宮市民環境部長の答弁 高橋産業振興部長の答弁 大西都市開発部長の答弁散会(午後 3時50分)
本文
平成11年3月9日 (火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第21号 平成11年度新居浜市一般会計予算
議案第22号 平成11年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
議案第23号 平成11年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第24号 平成11年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
議案第25号 平成11年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第26号 平成11年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第27号 平成11年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
議案第28号 平成11年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第29号 平成11年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
議案第30号 平成11年度新居浜市水道事業会計予算
議案第31号 平成11年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第32号 平成10年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
議案第33号 平成10年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
(第1号)
議案第34号 平成10年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算
(第3号)
議案第35号 平成10年度新居浜市内陸企業用地造成事業特別会計補正予算
(第2号)
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本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
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出席議員(32名)
1番 欠 員 2番 仙 波 憲 一 君
3番 白 籏 愛 一 君 4番 渡 辺 豊 君
5番 岡 田 光 政 君 6番 近 藤 司 君
7番 杉 本 真 泉 君 8番 加 藤 喜三男 君
9番 小 野 豊 實 君 10番 佐々木 龍 君
11番 高 田 帝一郎 君 12番 原 月 美 君
13番 岡 征 雄 君 14番 山 本 健十郎 君
15番 伊 藤 萬木家 君 16番 神 野 幸 雄 君
17番 堀 田 正 忠 君 18番 井 上 清 美 君
19番 高須賀 順 子 君 20番 今 井 久 代 君
21番 村 上 悦 夫 君 22番 横 井 必 孝 君
23番 田 坂 重 只 君 24番 高 橋 勇 君
25番 鈴 木 連太郎 君 27番 藤 田 若 満 君
28番 橋 本 朝 幸 君 29番 小 野 利 通 君
30番 守 谷 昭 洋 君 31番 世 良 賢 克 君
32番 頭 師 太 平 君 33番 中 田 晃 君
34番 石 川 義 美 君
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欠席議員(1名)
26番 岡 部 茂 君
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説明のため出席した者
市長 伊 藤 武 志 君
助役 神 野 秀 明 君
収入役 近 藤 宗 治 君
企画調整部長 山 中 嘉 一 君
財務部長 伊 藤 一 俊 君
保健福祉部長 加 地 賢 志 君
市民環境部長 田 宮 正 君
産業振興部長 高 橋 鎮 雄 君
都市開発部長 大 西 孝 明 君
下水道部長 渡 部 強 君
消防長 矢 野 晋 二 君
水道局長 安 藤 幸 男 君
教育長 西 原 洋 昂 君
教育次長 片 上 孝 光 君
監査委員 加 藤 治 繁 君
港務局事務局長 小 泉 光 照 君
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議会事務局職員出席者
事務局長 神 野 秀 夫 君
次長 近 藤 収 君
庶務課長 矢 野 望 君
庶務係長 安 藤 謙 二 君
議事課副課長 岡 正 士 君
議事係長 曽我部 信 也 君
主任 井 上 毅 君
主事 濱 岡 里 枝 君
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午前10時01分開議
○議長(堀田正忠君) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
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日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(堀田正忠君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において世良賢克君及び頭師太平君を指名いたします。
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日程第2 一般質問
○議長(堀田正忠君) 次に、日程第2、議案第21号ないし議案第35号を議題といたします。
これより、会派代表質問並びに質疑を行います。
この際、申し上げます。質問並びに質疑における各議員の発言はそれぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次発言を許します。まず、高橋勇君。
○24番(高橋勇君)(登壇) 今期最後の議会となりましたが、今日厳しい経済情勢の中、もろもろの行政課題を抱え、21世紀のふるさと新居浜づくりのために懸命に挑戦されておられます伊藤市長さんを初め理事者の皆さん方に、職員の皆様の御努力に対し、この場をかりまして深甚なる敬意と感謝を申し上げます。
さきの愛媛県知事選挙におきまして、加戸知事が誕生いたしました。県民並びに本市にとりましても大変歓迎すべきことであります。今後におきましては、新知事と相協力をして、県政及び市政発展のために寄与されることを御期待いたしまして質問に移らせていただきます。
まず第一は、地方分権の推進についてであります。
平成7年、時限立法として成立いたしました地方分権推進法は、同年7月の地方分権推進委員会の発足以来、分権型社会の創造に向けて積極的、精力的に活動を行い、これまでに1次から4次にわたる勧告を行い、地方分権推進のためのすべての課題について具体的指針の提案を行ったところであります。
政府は、地方分権大綱の作成、各省庁配付、引き続き平成10年5月の閣議決定を経まして、地方分権推進計画に基づき地方自治法の改正を初めとする関連法案が今国会に提案されておるところであります。
地方分権推進委員会は昨年11月第5次勧告を行い、国の直轄事業や補助金について提案を行いましたが、長引く不景気と族議員や事業官庁の厳しい抵抗にあって、分権推進の軸足もやや揺るいでおる状態となっております。こういう背景を念頭に置きまして質問を申し上げます。
まず、機関委任事務廃止に伴う対応でありますけれども、地方分権推進に伴う唯一の成果ともいうべき機関委任事務制度の廃止に伴い、都道府県から市町村への権限委譲については既に済んでおります。愛媛県におきましても、既に165の事務事項が権限委譲されておるところでありまして、その対応につきまして支障なく対応ができておるのかどうか、問題はないのか、さらに財源は交付金で対応することになっておると聞いておりますけれども、満度に対応ができておるのかお伺いをいたします。
2点目は、広域連合についてであります。
国では昭和の大合併以来、市町村合併の特例に関する法律やその改正による大幅な優遇措置を講じて、合併を推奨してまいりました。地方分権推進委員会としても、地方分権の推進の一環として、都道府県から市町村への権限委譲も進めていかなければならない、基礎的な地方公共団体である市町村の行財政能力を充実強化することは不可欠である、この認識から市町村の自主的合併を一層強力に推進する必要があると勧告をいたしております。
先ほど、経済戦略会議におきましても、少なくとも3,200の市町村を1,000以下にするという提言を行っております。しかしながら、地域格差や権限は移譲したくないといった理由から、余り進んでおりません。平成7年に施行されました広域連合制度は、事務組合の一形態と位置づけられております。これまでは、市町村圏計画、ふるさと行政圏計画等、自治体を超えた地域計画の策定を目指したものでありましたが、最近は介護保険制度の開始やこの介護認定審査の運営、さらには容器包装リサイクル法の施行を背景にした一般廃棄物処理施設の共同運営等を目的とした広域連合が漸増しておるところでございます。地方分権推進委員会第4次勧告におきまして、市町村の規模等に応じた権限委譲につきましては、主要な権限委譲の大部分は人口20万人以上の市であります。それ以下の市については極めて低レベルの権限委譲しかありません。
以上の見地から、個性的、自主的、自立的なまちづくりを進めてまいりますためには、広域連合の選択は重要な案件の一つと考えますが、いかがお考えでございましょうかお尋ねいたします。
次に、財政問題についてお伺いいたします。
平成11年度税制改正が、今国会で審議中でございます。長引く景気低迷の中、緊急経済対策として平成11年度税制改革として所得税及び個人住民税の最高税率の引き下げ、定率減税の実施、法人税率の引き下げ、有価証券取引税の廃止等、9兆3,000億円にも及ぶ減税案が既に閣議決定し、衆議院を通過、現在参議院で審議中であります。この減税案の本市歳入に及ぼす影響について具体的に御説明願いたいと思います。
次に、本市の財政状況でありますが、主要となる全国都市財政年報に従いまして考察いたしますと、自治体の財政力の強弱を示す財政力指数は、平成4年から8年の間で0.70から0.75であります。全国順位で290番となっております。財政力は余り強くはないが、ほぼ安定しておると言えるのではないでしょうか。財政の弾力性を判断する経常収支比率、実質収支比率は、それぞれ70から80%及び3から4%内にありまして、これらのことから本市の財政は財政力はそれほど高くはないが、財政運営能力は高いと言えると思います。
しかしながら、今日国、地方自治体の逼迫した財政情勢の中で、平成9年、10年と2年続きの国内総生産の23年ぶりのマイナス成長の中、依然として長引く景気低迷、厳しい財政状況、加えるに時代の変革に対応する来るべき21世紀の少子高齢化、地方分権社会の対応等、多様な行政課題に対応していくためには、しなやかな健全財政を実現する必要があろうかと思います。
以上の意見を踏まえながらお尋ねいたします。
まず、公債費比率でありますが、平成6年をピークにいたしまして16%を超えております。予定の計画とは思いますが、市町村においては10%を超えない程度が望ましいと言われております。今後、幾らに抑制されていくのかお尋ねいたします。
次に、市債残高でありますが、96年度で377億8,200万円となっております。後年度の負担軽減のためにも、市債残高を減少させていく必要があろうかと思いますが、高利率の市債を積極的に繰上償還する、さらには縁故債については新規借入先の決定に競争入札制の導入と、借入利息の低利化、償還金の消滅のため一層の努力が必要かと思いますがいかがでしょうか。
また、本市の義務的経費は47.06%で、全国545位であります。財政硬直を緩和するためにも縮減が必要かと思いますがいかがでしょうか。
また、金融収支比率につきましては0.008で318位であります。低利時代、財テクの期待は余り望みませんけれども、行政の態度としての努力は必要かと思いますがお伺いいたします。
次に、行政改革についてお伺いいたします。
現在、主要省庁の行政改革、機構再編成、地方分権についてその改革案が出そろいつつあります。多くの地方自治体でも行政大綱や財政健全計画が公表されつつあり、本市におきましても平成6年新居浜市行政改革要綱の策定、平成8年に同改定、平成10年に新居浜市行政改革大綱を作成して、行政改革に取り組んでおられます。本来、それぞれ連動すべき中央行革と地方行革、そして地方分権はうまくつながらず乖離しているように思われます。今回の改革は、明治維新、戦後改革、それに次ぐ第3の改革であり、単なる効率化、スリム化、ぜい肉落としということでは済まされません。中央集権からの別離、体質改善であり自治体の生活習慣からの改善であります。その意味で行政を見直してみたいと思います。
まず、行政革新度についてでございますが、日経産業消費研究所が日経リサーチの協力を得まして、情報公開などの行政の透明度、行政の効率化度、活性化度、市民参加を中心とする参加度、住民サービスの利便度の4つの要素についてそれぞれアンケートをいたしまして、その回答から各自治体の偏差値をはじき出して総合評価の総合偏差値を算出、格付けをいたしまして、行政革新度ランキングを作成いたしました。
この結果、新居浜市の総合偏差値は44.1、総合順位は回答市618市の中で順位445位であります。愛媛県内では12市中6位であります。各要素ごとに見ますと、透明度につきましては、既に情報公開制度等につきましては、早くから条例を制定いたしまして活用されておるところでありますけれども、さらに積極的な情報公開が必要だと考えます。アカウンタビリティーの立場からも、例えば市庁舎1階ロビーに市民談話室、これをまあ仮称でございますけどこういったものを置いて、審議会、委員会等会議録を常備し市民に自由に閲覧してもらう。また同時に苦情処理の総合窓口を設けて、気軽に市民の相談に応じる。企業会計導入、外部監査制度の導入等についても今春から都道府県、政令指定都市に義務づけられておりますけれども、公正維持の立場から本市も積極的に導入してはどうかと思います。
効率化、活性化度については、偏差値が44.2で中位以下であります。事務事業評価制度、目標設定については、今年度から着手されるようでございますが、予算や事業の設計、評価については、第2臨調においてゼロベース・サンセット法が取り上げられましたけれども、神奈川県を除いては他の県では見向きもされませんでした。これらの手法は、米国において早くからトップの意思決定の手段として開発、発達してきたものでありまして、ケネディのPPBS、ニクソンのPPE、カーターのサンセット・ゼロベース等があります。この方法の趣旨を十分理解されまして、単なる手法として利用するだけでなく、趣旨を生かした十分な活用を期待したいと思います。本市のこの手法に対する考え方、具体的な方法等についてお教えいただきたいと思います。
ISO認証制度につきましては、今年から中小企業援助のため補助金条例を新設されておりますが、指導的立場から、さらには地球環境保全の指導的立場からも、行政みずからが取得して民間指導の任務を果たすべきだと思いますが、特にISO14001については、ぜひともお願いしたいところでございます。職員のモチベーションの立場から、昇任試験の実施や職員の市長提案制度等も実施すべきかと思います。
いよいよ今年から庁内LAN設置に着手されるようでございますが、迅速かつ効率的に双方向情報伝達を行う電子メールや電子掲示板、業務のスケジュール管理、こういったことがいつからできるようになるのでしょうか。市長室あるいは秘書室にインターネットが設置され、市長が登庁すれば庁内はもとより国内外の情報が市長に伝達され、把握されて、これが直ちに全庁員にレスポンスされる、こういった情報システムを期待したいところであります。
次に、参加度につきましては偏差値31.6で、項目中最低であります。基本構想策定時あるいはその素案時の市民参加や住民アンケートについては、もっと多数の市民に積極的に参加してもらうため、例えば公募制といったものを実施してはどうかと思います。また、生涯学習も出前講師を通じてコミュニティー活動を地域に定着させる地域施設運営管理を住民委託、権限委譲して、住民の自主・自立を醸成すべきであると考えます。また、NPO支援制度や環境保護条例も積極的に早く制定すべきだと思います。
利便度につきましては、偏差値46.1でほぼ中央値にあります。行政事務窓口のワンストップサービスもいま一歩市民サービスの向上を図るべきだと思います。各種証明書の自動交付機は、庁内はもとより各出張所、公民館に置く程度の思い切った施策が必要であろうと考えます。
次に、行政サービス水準についてでありますが、日経産業消費経済研究所が平成10年に全国670市にアンケートいたしまして、公共料金、福祉・医療、教育、インフラ、その他の5項目につきまして、各項目ごとに偏差値を出し、総合ランキングを比較、その結果から、全国670市の公共料金や福祉、教育などの自治体から提供されるさまざまなサービス水準を調査、比較して、行政サービス度をランキングしたところでございます。このデータから、本市の評価は総合点120点に対して68点、順位は356位であります。県内12市中4位にありまして、全国中位にあろうかと思います。公共料金につきましては、水道・下水道料金、住民票手数料、体育館使用料などについても余り全国に先駆けてよいサービスとはなっておりません。
また、福祉・医療につきましては、35点満点に対して21点であります。特別養護老人ホーム措置人員、ホームヘルパー人員等は中位にあります。乳幼児医療制度助成につきましては、3歳児未満が全国で60%されております。全国38市が6歳未満の助成も行っているところであります。その他、敬老祝い金、あるいはシルバーパス無料配車、独自の老人医療助成制度、高齢者向け給食サービスはそれぞれ30%以上の市がやっておるのが実情でございます。
教育につきましては、30点満点中16点でほぼ中位にあります。パソコンの設置台数につきましては、文部省は99年度までに中学校で1人1台、小学校で2人に1台ということを目指しておりますが、本市のパソコン導入台数はいかがでございましょうか。
また、インターネットの接続につきましては、余り全国的にも進んでおりませんけれども、こういった整備についてもどうなっているかお聞かせ願いたいと思います。
次に、インフラについてでございますが、市道の道路舗装率あるいは下水道普及率につきましては、全国平均よりも下であります。例えば、道路舗装率につきましては70.7%、下水道普及率につきましては38.1%という状態であります。また、市立集会施設につきましては、人口1,000人当たり全国平均では96.7平米になっておりますけれども、本市ではいかがなっておりましょうか、お尋ねいたします。
以上、総合的に本市の行政サービス水準は、財政は良好だけどもサービスは低いという結果になっております。以上、いろいろな提案をいたしましたけれども、これらが実施されることになりましたら、新居浜市は全国でもあるいは四国の中核都市にふさわしい都市間競争に勝てる優秀な市に育っていくと考えますが、これらについての御見解をお願いいたします。
次に、高齢者福祉についてでありますが、介護保険自体につきましては、全国市町村会では反対しないことになっております。しかし、法案に関しては批判的であり慎重論が多いと聞いております。50%以上の自治体で行政サービスの供給体制が整ってから実施すべきである、現状では保険あって介護なしが必至になる、市民の反発が強まる恐れがあるとの意見、反論がございます。国も地方自治体も数回のモデルケースを通じて、試行錯誤を繰り返し、まとまりつつありますが、いよいよ10月から認定作業が始まろうといたしております。それでお伺いいたします。以上のような市民の疑問や不安に今後どうこたえていくか、まずお伺いいたします。
次に、介護保険サービスの本市の体制でございますけれども、在宅介護と施設介護をどういった比率で実施していかれるのか。また人材確保についてはホームヘルパーを初めケアマネージャー等、もろもろの介護要員が必要でございますが、こういったものの確保を今後どうされるのか。また介護認定基準、計算の根拠、コンピューター処理との誤差、また保険料、さらにはその徴収方法、未納処理等、あるいは軽減措置等についてお話を承れば幸いです。
また、介護手当等上乗せ補助等についてはどう考えておられるのか。苦情処理制度あるいは新ゴールドプランとの調整についてはどう考えておられますかお伺いいたします。
先ほど申し上げました日経産業消費経済研究所が平成9年に全国3,255の市町村の高齢者福祉担当課にアンケートをいたしまして、その回答に基づいて全国市町村福祉度ランキングを作成しております。この結果から、本市は450市中26位で34点満点中18点であります。全国市町村中は市部の中では上位にあろうかと思います。これらの実績をもとにして、介護保険の実施を十分実のあるものにされるよう御期待申し上げます。
次に、産業振興についてであります。
長引く景気低迷、中小企業は大小を問わず赤字決算、リストラに狂奔しているのが実態であります。本市はテクノポリス、新産都指定と多くの国の施策を受けておりますが、余り成果は出ておりません。産業の隆盛は豊かなまちづくりの基本であります。そこでお尋ねいたします。
まず、金融対策でございますが、中小企業金融対策の推進、貸し渋り対策等については今日緊急の課題となっております。加戸知事もいち早く県信用保証協会の見直しに着手され、強化に着手されました。また、政府系中小企業金融3機関の貸し付け規模確保等についてはどうなっておりましょうか。
次に、中心市街地活性化対策でありますが、昨年5月に成立いたしました中心市街地活性化法等、まちづくり3法の施行に伴いまして、各市町村が基本計画策定を競っております。本市も既に基本計画策定委員会を設置、基本計画策定に精進いたされておるところでございますが、現在までの段階で基本計画の全体構想、推進する機関、まあTMOと言われておりますが、こういったものに対する状況、民間事業者の導入等について今後の方向についてお聞かせ願いたいと思います。
次に、新産業創出についてでありますが、官民ともに情報通信関連分野、環境関連分野、医療、福祉関連分野等に対するニーズが大きいことは御承知のとおりであります。中小企業の技術高度化、新製品の創出、人材育成等、積極的に支援してきたと思いますが、その成果はどうなっておりましょうか。官民学共同連携等、産業創出戦略についてお聞かせ願いたいと思います。
次に、農業振興についてでありますが、平成10年農水省は農政改革大綱や農政改革プログラムを発表いたしました。農業の多面的な機能を強調する一方、食料の自給率の向上、条件不利地域の所得補償等を掲げまして、新農業基本法の制定を計画いたしております。
一方、農水省は一部関係者と図りまして、国民の知らない間に米の関税方式を決め、WTO農業協定に臨もうとされております。米のミニマムアクセスは、本来長期的に見れば有利なはずのガットを、事務局長の提案、関税方式を拒否して、その場しのぎの部分ミニマム方式に固執し、ポストミニマムアクセスとして農業・農村整備事業の名で6兆1,000億円の特別予算措置を代償としてとりました。その6割は公共事業に振り向けられておると聞いております。兼業農家を主体とする本市の農業にいかに寄与しておるのか、これらのことについてお聞かせ願いたいと思います。
政府は、奨励金として既に5兆円、過剰米処理として約3兆円を消費しておると聞いております。しかも現在、在庫米が200万トンということで、30年来の減反政策が続いておりまして、ことしも45%の減反が課せられております。今後、お米のこういった政策についてどうされるのかお尋ねいたします。
次に、市街化調整区域についてでありますが、昭和47年以来、農振地域指定として農地保全と農業振興に寄与してまいりました。昭和60年農振改正では、施設野菜を中心とする付加価値の高い作物の開発等を押し進め、合理的かつ能率的な農業を振興すると唱え、2,000平米の農業公園を計画いたしました。しかし、裏腹にビニールハウスの固定資産税を付加することによって大部分とんざしております。
その後昭和61年、大規模な既存集落の指定、さらには平成6年農業集落地域土地利用構想の中での誘導地域の設定、そして今回の農業振興法の改正案で総合的農村整備の立場から、大部分零細第2種兼業農家である本市では、政策適用外ということで除外されております。また、都市計画法の立場からは、市街化調整区域の理由ですべて後回しになっております。75%を占める市街化調整区域に、これからのまちづくりをどう進められていくのかお尋ねいたします。
最後になりましたが、環境問題についてであります。
環境問題中ごみ処理の問題につきましては、基本的に従来まではごみは焼却をするということが一方的に行われてまいりました。この方法は極めて優れた方法でございまして、今まで特に都会地区においては焼却処理が優先的に行われておるわけでございますけれども、現在のようにダイオキシンなどが問題にされる時代になりますと、今までの状況をそのまま続けていくわけにはまいりません。ごみ処理に対する基本的な考え方、理念、さらに今後の取り組み姿勢についてお伺いいたしたいと思います。
廃プラスチックの処理が今後どう進んでいくのか、さらには生ごみのコンポスト化あるいはディスポーザーによる処理、さらにはプラスチックを中心とするデポジット制、また民間企業が既に実施しております特製ごみ袋の利用、あるいは京都市が実施しております廃食用油の燃料化、こういったことも当然積極的に考えていく必要があろうかと思いますし、さらに今議員立法として考えられておられますPFIといった民間資金活用による社会資本の整備等、ごみ処理の新しい発想と対応について今後の見解をお聞きしたいと思います。
また、ダイオキシン対策として新しい指針が出ておりますが、今後の新設される施設についてどういう方法を考えておられましょうか。また、現在建設中の産業廃棄物の焼却炉は、どういう設備で特にダイオキシン対策についてどのように考えておられましょうか。私が心配しておりますのは、産業廃棄物の中で医療廃棄物のほかに、あるいはプラスチックや廃タイヤの焼却が含まれておりますが、こういったものを燃やすことによって発生する市民に対する影響をどう考えておられるかお尋ねしたいと思います。
最後に、こういったいろいろな廃棄を含めて、今後どういった焼却炉を選定していくのか、市の新設並びに県の産業廃棄物処理施設等についておわかりの範囲でお伺いいたしたいと思います。
以上をもって私の第1回の質問を終わります。
○議長(堀田正忠君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 自由民主クラブ代表の高橋議員さんにお答えをいたします。
まず、広域連合に対応してのお尋ねでございますが、私は今後本市を含め四国最大の工業集積を誇る東予圏域が21世紀100年を通じ瀬戸内の拠点性を発揮し、豊かで活力ある圏域として発展いたしてまいりますためには、圏域各市町村が連携を図り人口規模、都市機能、産業基盤等々、いわゆるスケールメリットを生かした瀬戸内ハートランドとしての強化発展が大変重要ではないかと、このように考えておるわけであります。
本市が東予圏域のリーダーシップを発揮し、さらに確固たる基盤を確立いたしてまいりますためには、連携の中核にふさわしい当市の都市基盤や行財政運営の強化、さらに今後第四次長期総合計画の策定の流れも含め、他市に先駆け、あるいは他市に呼びかけての広域連合の総合的かつ体系的な地域戦略づくりを主導し、政策的かつ具体的な提案をもとに、世論を喚起していくといった積極的な対応も今後必要な一つの手法ではないかと、このように考えておるわけであります。
ただ、私はこのことは早急な結論を求めるべきではなく、あくまで議論の素地を築こうとするものでございまして、広域連携の是非、あるいは制度の選択等につきましても、何と申しましても圏域住民の参加と理解において十分な時間をかけ、かつ地理的、歴史的、文化的な違いを超えた相互の市民的な合意形成が何よりも不可欠であると、このように理解をいたしておるわけであります。
次に、行政改革についてでございますが、21世紀の到来を目前に控えまして、少子高齢化、ボーダレス化等の一層の進展、住民の価値観の多様化さらには環境に対する関心の高まりなど、社会経済情勢が大きく変化し、さらにはまた一方地方分権の推進が実施の段階に至り、我々地方自治は新しい時代を迎えつつございます。このような状況のもと、私ども地方公共団体において、みずからの責任において社会経済情勢の変化に柔軟かつ弾力的に対応できるよう、より体質を強化し、住民福祉の向上と個性的で活力ある地域社会の構築を図ってまいりますことが強く求められておるところであります。御案内のように、自治省は平成9年11月に地方自治新時代に対応した地方公共団体の行政改革推進のための指針を発表し、都道府県を初め市町村に積極的な行政改革の取り組みを指導いたしてまいっております。
高橋議員さん御指摘の行政革新度及び行政サービス水準につきましては、住民が享受している行政サービスの水準、あるいはその質に関する情報が必ずしも十分でないのではないか。また、行政改革論議もやや画一的ではないかとの観点から、日本経済新聞社と日経産業消費研究所が全国670市と東京23区を対象に行政サービス調査をしたものと、このように認識をいたしておるわけでございますが、ただいま御指摘がございましたように、この調査結果を見ますと、当市はほぼ中位にランクされておるわけでございますが、この調査項目の評点の取り方にもいろいな考え方がございまして、私は十分精査をし、高橋議員さん御提言の趣旨を踏まえ適宜、適切に改善をし、市民の皆様方に御満足いただけるような行政運営システムを構築いたしてまいりたいと考えております。
次に、高齢者福祉についてでございますが、高橋議員さん御指摘がございましたように、介護保険導入に対しましては、市民の皆様方には御不安と御心配があるものと私も認識いたしております。本年10月から要介護認定の申請受け付けが始まり、介護保険事業の実質的なスタートに相なるわけでございますので、早い段階での市民の皆様方に対する徹底したPRが大変重要であると考えておりまして、これまで広報紙や出前講座などによりまして積極的なPRに努めてまいったわけであります。いずれにいたしましても、介護保険制度の円滑な導入並びに運営には、市民の深い御理解と御協力が不可欠でございますので、新年度はさらに講演会の開催や地区ごとの住民説明会などを積極的に開催をいたしまして、市民の皆様方にわかりやすい介護保険制度の導入となりますよう、万全の体制で諸準備に対応をいたしてまいりたいと考えております。
次に、介護認定審査会委員についてでございますが、介護認定において最も重要なことは、私は公平、公正な認定であると、このように認識をいたしております。認定審査委員には保健、福祉、医療の専門分野から、それぞれ介護に対する知識を十分に備えた委員の選出をお願いする予定でございますし、また事前研修の実施も行い、公正な審査が行われるよう万全を期したいと、このように考えております。
次に、苦情処理に対する体制についてでございますが、いかに公平、公正な認定が行われましても、認定結果に対する苦情というものは当然起こり得るだろうと、このように予測をいたしておりますが、御承知のように国では各都道府県ごとに介護保険審査会といういわゆる不服申し立て機関が設置される予定でございますが、これとは別に市といたしましても住民サービス向上のために介護認定に対する苦情処理に対応する必要があると、このように考えております。今後、介護保険事業計画策定委員会の論議の中で、この点につきましても御審議をいただき、より市民の立場に立った介護認定ができますよう最善の努力を傾注いたしてまいりたいと考えております。
次に、さらなる施設や在宅サービスの充実についてでございますが、超高齢化社会と言われる21世紀を迎えるに当たりまして、介護に対する在宅サービス、施設サービスの基盤整備は、私は行政の責務でございまして、市民の皆様方が安心して老後を迎えられ、住んでよかったと思われるようなまちづくりを目指しまして、今後とも介護保険事業計画策定委員会での論議を踏まえ、地域に密着したきめ細かな福祉サービスが提供できるよう、さらに努めてまいりたいと考えております。
次に、中心市街地活性化についてでございますが、私は当市の中心市街地活性化の推進は極めて当市のまちづくりの上に重要な課題であるとこのように認識をいたしておりまして、積極的に推進をいたしてまいる所存であります。御承知のように、中心市街地活性化法に基づきます基本計画につきましては、国の補助金を活用いたしまして、現在新居浜市中心市街地活性化基本計画策定委員会、さらには庁内組織でございます新居浜市中心市街地活性化基本計画検討委員会におきまして、基本計画の策定に向け協議を進めてまいっております。基本的な方向といたしましては、基本テーマを「生活興業都市にいはまの創生」とし、まちづくりの基本方針といたしまして近代産業遺産を生かした都市空間の形成、人間生活興業都市にふさわしい多様な機能集積の形成、市民の熱意と手づくりによる活性化の推進の3本柱で、生活者に視点を置き、他の都市にない新居浜らしさを追求し、中心市街地の活性化を図ってまいりいたいと考えております。
なお、区域といたしましては、中心市街地活性化法の趣旨や区域設定の考え方を十分に踏まえまして中心商店街地区、JR新居浜駅周辺地区、リーガロイヤルホテル南側地区及び官公庁地区を含む区域を設定いたしておりまして、それぞれの特性を最大限に生かしバランスのとれた計画にいたしてまいりたいと考えております。
次に、ごみ処理に対する基本的な理念とその取り組み姿勢についてでございますが、高橋議員さん御指摘にございますように、今日の大量生産、大量消費、大量破棄の社会経済構造によりまして、地球規模での環境問題が顕在化し、一方では地方の都市型生活への移行とともに廃棄物の排出量が急増し、その処理、処分による環境付加の増大から、さまざまな地域環境問題が発生いたしておるわけであります。このような状況を転換させ、次世代のために持続的発展が可能な社会づくりを目指すことが今世界規模で強く求められておりますし、これまでの廃棄物対策は大量の廃棄物を効率よくかつ安全に処理、処分することが中心に置かれてまいりましたが、このような処理システムでは廃棄物の量的増加に対して、新たな処理施設の整備や最終処分場の確保が絶えず必要とされ、さらに環境への影響の懸念から、現在ではこれらの整備や確保がますます困難な状況になっております。
このようなことから廃棄物をみずから焼却、埋め立てによって処理してきたこれまでのシステムの中に、生ごみを堆肥化するいわゆるコンポストの導入、空き瓶や空き缶を返却すると預かり金を払い戻すいわゆるデポジット制度、廃食用油をいわゆる車などの燃料とする技術の開発など、リサイクル重視の廃棄物対策は積極的に取り組まれ、資源循環型社会の構築が求められております。
御指摘の民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律案いわゆるPFI法案は、昨年国会に提出され現在継続審議をされておりますが、これに先立ち厚生省においては、この法案の理念に沿って民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用した一般廃棄物処理施設を整備し、廃棄物の適正な処理を行うことを目的とした試行的事業が実施されることとなっております。また、同省は現在愛媛県が磯浦町で進めております廃棄物処理センターのようないわゆる第三セクター方式による施設建設、管理を今後より強力に推進し、民間だけではなく自治体が関与することで適正な廃棄物処理を進めていく方針を打ち出されております。
このようなリサイクル社会を目指し、新居浜市におきましても瓶や缶を処理するリサイクルプラザを平成6年度に開設をし、瓶、缶の資源化を図り、生ごみを堆肥化するコンポスト等の普及のための生ごみ処理容器設置事業や各種団体による資源ごみ集団回収事業の実施、また大型ごみのリサイクル事業として平成8年12月から不用品情報登録制度を実施し、行政のみならず市民生活に根づいたリサイクル施策を積極的に進めてまいったわけでございますが、今後におきましても引き続きこれら事業に取り組んでまいりますとともに、新たな方策の導入を検討しながらリサイクルを進める廃棄物政策を積極的に推進いたしてまいりたいと、このように考えておるわけであります。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(堀田正忠君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 高橋議員さんにお答えいたします。
小・中学校における教育用コンピューターの設置状況でございますが、現在1校当たり小学校には12台、中学校には22台それぞれ設置いたしております。
また、インターネットへの接続状況につきましては、小・中学校27校中2校で接続しておりまして7.4%となっておりますが、平成11年9月まで試験的に接続している12校を含めますと51.9%の比率になります。今後におきましては一層の整備に努め、情報教育の推進を図り、21世紀に向けての情報活用能力の育成を図ってまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) この際、暫時休憩いたします。
午前10時55分休憩
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午前11時06分再開
○議長(堀田正忠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。神野助役。
○助役(神野秀明君)(登壇) 財政問題についてお答えをいたします。
地方公共団体は地理的、社会的また経済的条件等がそれぞれ異なっており、その財政運営も極めて多岐多様なものとなっております。今日の厳しい財政状況のもと、多種多様な市民要望にこたえ、地方公共団体として適切に機能を果たすためには、みずからの財政状況を常に分析し、また当該年度に限らず中長期的な見通しのもと、財政の健全性を確保していくことが大変重要なことであると認識いたしております。
まず公債費の財政負担の状況をあらわします公債費比率についてでございますが、平成4年度以降平成6年度までは14.1%から16.7%へと上昇しておりましたが、平成7年度以降は低下もしくは横ばいとなっており、平成9年度では15.8%と16%を下回っております。このように推移してまいりましたのは、平成5、6年度の上昇はいわゆるバブル崩壊後の景気の低迷を背景に、市税や地方交付税など一般財源の伸びが公債費の伸びに比べ低かったことによるものでございまして、また平成7年度以降の低下は多極型産業推進事業の実施に伴う公共用地事業特別会計の市債の繰上償還や市税等一般財源の増加によるものと分析しております。今後も経済対策関連事業や主要事業の実施に伴い、市債を活用しなければならないことから、この市債の活用につきましてはいわゆる交付税措置のある事業を厳選するなど効率的に対応し、財政構造の硬直化の要因とならないよう財政運営に努めてまいります。
また、市中銀行等の縁故債の繰上償還につきましては、借入先との協議、調整に努め、可能な限り繰上償還を行い、公債費を抑制してまいりたいと考えております。
一方、縁故債の競争入札制につきましては、関係金融機関から見積もりをいただくなど、平成7年度債から取り組みをいたしておりますが、今後とも効率的な運用に努めてまいりたいと考えております。
次に、義務的経費比率についてでございますが、平成4年度から8年度の間、義務的経費を構成する人件費や公債費、扶助費はいずれも上昇いたしております。このような状況から、人件費につきましては事務事業の効率化、定員適正化計画の策定など行政改革を推進し抑制に努めてまいります。
一方、扶助費につきましては、少子化対策、高齢者の増加等による地域福祉施策の整備や充実などによりまして増加していくものと予測しております。
このようなことから、義務的経費全体では今後とも増加傾向で推移するものと予測をいたしておりますが、事務事業の重点化や計画的な財政運営に一層努めますとともに、市税を初めとする財源確保に努め受益者負担の原則にも留意しながら、財政の弾力化に努めてまいらなければならないものと考えております。
次に、金融収支比率の改善についてでございますが、適切な資金管理のもと金融情勢を踏まえた資金運用の効率化に努めてまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) 山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 地方分権の推進及び行政改革について補足を申し上げます。
まず、地方分権の推進のうち機関委任事務廃止とその対策についてでごさいますが、地方分権推進計画では561項目にわたる機関委任事務を廃止し、自治事務と法定受託事務に振り分け、国対地方の関係を上下主従の関係から対等協力の関係を築くといたしております。これに伴いまして、地方自治体の責任の範囲も広がり事務量も増加することが予想されることから、その対応が急がれるところであります。権限の委譲先は都道府県、指定都市、人口20万人以上の市、それ以外のすべての市町村と段階的に分かれておりまして、具体的には本市に新たに委譲される権限は史跡、名勝、天然記念物の軽微な現状変更等の許可、その取り消し、停止命令及び児童扶養手当の受給資格の認定等、そのほか4項目でありまして、軽微なものでございますことから、その対応に支障を来すものではないと認識いたしております。
また、既に県から機関委任事務として処理している事務は96項目ございまして、日常業務の中で支障なく対応をいたしております。
委任事務に係る交付金につきましては424万1,000円となっておりまして、交付額の算出基準につきましては、県と市町村との協議の上決定されたものであります。
次に、行政革新度及び行政サービス水準についてでございますが、まず透明度のうち積極的な情報公開につきましては、現在市庁舎3階に行政資料室を設置し、議会の議事録を初め各種資料を取りそろえ、市民のだれもがいつでも閲覧できるように供しておりますが、なお情報公開条例制定の趣旨にかんがみ、今後も積極的に情報公開を推進してまいります。
次に、企業会計方式と外部監査制度の導入につきましては、なお検討すべき課題がありますことから、引き続き調査研究を続けてまいりたいと存じます。
次に、効率化・活性化度のうち事務事業評価システム、目標管理制度につきましては、平成10年度の試行を踏まえてより改善、改良を加え、それぞれの制度の趣旨を生かして活用してまいります。職員の昇任試験や提案制度につきましては、現在検討をいたしておるところでございます。ISO認証取得につきましては、その必要性は十分認識いたしておるところでございますが、新しい行政課題でありますことから今後の重要課題として検討をさせていただきます。庁内LANにつきましては、今年度中にケーブルの敷設工事と各課1台の端末の設置を完了し、11年度は御提案の趣旨が生かせるようグループウエアソフトを活用した業務の拡張を図ってまいります。
次に、参加度のうち基本構想策定での市民参加及び住民の自主自立の醸成につきましては、大変重要な課題でありますことから、積極的に住民参加を促進してまいりたいと考えております。
次に、利便度のうち窓口のワンストップサービスにつきましては、今後も引き続き検討を重ね、可能なものから窓口の一元化を目指してまいります。自動交付機につきましては、費用対効果さらには市民の利便性なども考慮しながら引き続き検討してまいります。
次に、行政サービス水準についてのうち公共料金につきましては、受益者負担の原則、公平公正の原則、コスト重視の原則、むだの削除などを基本に料金の設定を行い、より適正でより質の高い行政サービスとなるよう努めてまいります。
次に、福祉・医療につきましては、少子高齢化時代にふさわしい福祉・医療のあり方を検討し、住民ニーズの高いもの、行政効果の上がるものを中心に、必要な行政サービスを積極的に推進してまいりたいと考えております。
次に、インフラ整備につきましては、道路の舗装率及び下水道普及率など、全国平均を下回るものは引き続き向上に努めてまいります。人口1,000人当たりの市立集会施設の面積は、本市では289.5平米となっております。
次に、サービス水準と財政状況につきましては、地方自治の原則であります最少の経費で最大の効果を上げるとともに、高サービス、財政良好となるよう市民の皆様の満足度の向上に努めてまいりたいと考えております。
数多くの御提言をいただいたわけでございますが、実施可能なものから前向きに取り組んでまいりたいと存じます。
○議長(堀田正忠君) 伊藤財務部長。
○財務部長(伊藤一俊君)(登壇) 財政問題について補足を申し上げます。
平成11年度税制改正とその影響についてでございますが、今回の改正によりまして市税に影響を及ぼすものといたしまして、まず市民税所得割の税率改正でございます。現行課税標準額が200万円以下については3%、700万円以下については8%、700万円を超えるものについては12%となっておりますものが、今回700万円を超えるものについて10%に、2%引き下げられます。また、平成10年度に定額の特別減税が実施されましたが、平成11年度におきましては市・県民税所得割額の15%相当額、ただし限度額4万円の定率減税が行われることになっております。
次に、市たばこ税につきまして、国の課税標準額の一部が市に移譲されることになっております。
次に、法人税関係でございますが、市の法人市民税額は国の法人税額を課税標準額といたしておりますことから、従来法人税率が37.5%であったものが、事業年度が平成10年4月1日以降につきましては34.5%へ、事業年度が平成11年4月1日以降につきましては30%にそれぞれ引き下げられますことから、法人市民税も自動的に引き下げられることになります。なお、均等割につきましては個人、法人市民税いずれも改正はございません。
以上が今回の改正の概要でございますが、平成11年度におけるその影響額といたしましては、個人市民税所得割の税率引き下げによる影響分といたしまして1億2,000万円、定率減税による影響分5億円、法人市民税につきましては約1億円の合わせて7億2,000万円程度の減収を見込んでおります。
○議長(堀田正忠君) 加地保健福祉部長。
○保健福祉部長(加地賢志君)(登壇) 高齢者福祉について補足を申し上げます。
まず、介護保険の在宅介護者と施設介護者の推計値についてでございますが、昨年8月から12月までに段階的に行ってまいりました実態調査の集計結果がこの3月末にまとまりますが、それから推定いたしますと介護保険受給サービス対象者数は約3,500人程度で、在宅サービスと施設サービスの比率は4対1程度になるのではないかと予測をいたしております。
次に、介護支援専門員いわゆるケアマネージャーの選出についてでございますが、御案内のように介護支援専門員は介護保険制度を円滑に運営していく上でのキーパーソンとも言える立場にあり、要介護者、要支援者の心身状態に最適のサービスを提供するために、適切な介護サービス計画を作成する能力が必要とされ、現在県におきまして介護支援専門員の資格試験合格者に対しまして順次研修を行っておるところでございます。今後とも研修などを重ね、より高い資質を有した介護支援専門員の養成を行いながら、本年10月から始まる要介護認定後の介護サービス計画作成に的確に対応できますよう、必要人数の確保などを含め万全の体制で臨みたいと考えております。
また、介護認定調査員につきましては、介護支援専門員の資格を有した方々にお願いする予定でございまして、20名程度を確保したいと考えております。
次に、コンピューターでの一次判定についてでございますが、この認定ソフトは厚生省においてさまざまな介護に要した時間を調査し、これをもとに要介護度を判定するというものでございまして、昨年実施いたしましたモデル事業の結果、御指摘のような批判が全国で起こったところでございます。当市といたしましても、このモデル事業の結果に対する分析を行い、問題点を国や県に対し報告をいたしております。現在、厚生省におきましても全国からの意見を集約し、一次判定のコンピューターソフトの改良を行っておりますので、介護認定開始までには、より精度の高い判定が可能になると認識をいたしております。
次に、ホームヘルパーについてでございますが、ヘルパーの人材確保につきましては、新居浜市高齢者保健福祉計画に基づき、今まで需要と供給のバランスを勘案しながら増員を図ってまいっているところでございまして、平成10年度における活動実績見込みは登録人員は720名、派遣回数は約3万6,000回、活動時間は約6万6,000時間になるものと推測をいたしております。このようなことから、今後のホームヘルパーの増員につきましては、平成11年度末までに策定いたします介護保険事業計画に基づきまして、民間企業の大幅な事業参入も視野に入れた対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、保険料についてでございますが、保険料算出にはさきの実態調査の結果を参考にいたしまして、介護保険事業計画策定委員会の中で論議されますサービスなどを付加した総事業額、また国から示されます介護報酬額が算出根拠となりますことから、現段階での算定は大変困難でございまして、お示しできますのは平成11年度末になる予定でございます。
また、徴収方法につきましては、2号被保険者はそれぞれの社会保険料に上乗せして徴収、1号被保険者は年金受給額が年間18万円以上の方は、その年金額から徴収、それ以外の方につきましては普通徴収となります。未納者の対応につきましては、サービス給付率の引き下げなど罰則規定が定められておりますが、介護保険制度に対する周知徹底を行い、市民の皆様の御理解をいただきながら未納者の減少に努めてまいりたいと考えております。
また、軽減措置につきましては、1号被保険者におきましては所得に応じ5段階の保険料額を設定するほか、利用者の負担料につきましては災害など特別な場合に減免措置も認められることになっております。
一方、低所得者対策といたしましては、生活保護制度の中に新設される介護扶助による対応や1割の定率負担が高額になる場合及び施設入所者の食事の定額負担について低い額を設定するなど配慮されることになっております。
次に、介護者慰労金につきましては、介護保険制度とは異なる制度でございますが、現在高齢者福祉施策全般の見直しの中で検討をいたしているところでございます。
次に、新ゴールドプランとの整合性についてでございますが、御高承のとおり種々の本市高齢者サービスの基盤整備は、いわゆるゴールドプランに基づく高齢者保健福祉計画に沿って推進いたしてまいっているところでございまして、この基盤整備のうち介護に係るサービス部分がそのまま介護保険給付対象サービスとなるものでございます。今後とも国の動向を見極めながら、新ゴールドプランとの整合性を図ってまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) 田宮市民環境部長。
○市民環境部長(田宮正君)(登壇) 環境問題のごみ処理などについて数点補足を申し上げます。
まず、特製ごみ袋の使用についてでございますが、現在使用しておりますごみ袋はポリエチレン製の袋が大半を占めておりますが、新居浜市の民間企業においては水酸化アルミニウムを混ぜたポリエチレン袋を開発しております。この袋はごみ焼却炉内のダイオキシンを水酸化アルミニウムを燃焼させた後の活性アルミナの表面に吸着させ、集じん機で回収させるもので、大気へのダイオキシンの放出を減らす効果があることが知られております。本市では平成10年4月から透明、白色、半透明を指定し、ごみ収集を行っておりますが、この特製ごみ袋についても透明度などの条件整備が整っていることから、現在市内の店頭などで販売されておりますことから、市民の方々に利用していただいているものと存じます。
次に、ダイオキシン対策についてでございますが、ごみ焼却炉におけるダイオキシンの発生には3つの要素が考えられます。まず最初に、持ち込まれるごみに含まれているダイオキシン類、次に焼却炉の燃焼過程で有機物と塩素及び酸素の反応により生成するダイオキシン類、また3つ目といたしましては、燃焼後の過程で未燃ガス中の前駆物質が燃焼温度より低温のある条件下で反応して生成するダイオキシン類であります。最初の持ち込みごみに含まれているダイオキシン類は微量であること、さらに炉内で熱分解を受けるので特殊な場合を除いてはほとんど発生原因となる可能性はないと考えられていることから、他の2つの要素の発生に対する防止対策が必要になります。新しい焼却施設につきましては、詳細な計画は現在検討中でありますが、一般的に最新の炉を見てみますと、ごみ質の均質化や自動制御による最適燃焼管理、再合成抑制対策、排ガス冷却及びばい煙除去対策などがとられておりますことから、これらをも参考として今後さらに検討をしていきたいと考えております。
次に、現在建設中の東予地区廃棄物処理施設についてでございますが、当施設はロータリーキルン連続焼却・溶融施設で、1,000度から1,300度の温度で主に下水汚泥を中心として処理する施設でございます。排ガス除去装置としては、乾式有害ガス除去装置を設置し、ダイオキシン対策としては二次燃焼室やバグフィルターを設置するとともに、自動燃焼装置の導入や一酸化炭素濃度、酸素濃度などの連続測定装置の設置がなされ、設備的にも運転管理の面からもダイオキシンの発生抑制に努める。また、廃タイヤ、医療廃棄物の処理につきましても1,300度という高い温度で焼却・溶融するロータリーキルン炉を使用することにより、スラグの有効利用を含めたリサイクルを推進し、より安全な施設を建設するものと聞いております。
次に、一般廃棄物中間処理施設建替計画の焼却炉の選定でございますが、大学教授を中心とした新居浜市廃棄物中間処理施設研究委員会において、新居浜市のごみ処理に最も適した処理方式であり、建設費、維持管理費などのコスト面などからも検討を加えるなど、現在鋭意調査研究を行っているところでございます。
また、県の産業廃棄物処理センターの機種選定には、当施設で処理する廃棄物としては有機性汚泥、医療系廃棄物、廃プラスチック類などの可燃性廃棄物が主となる産業廃棄物が対象となりますことから、焼却・溶融が有利であると判断したものと伺っております。
○議長(堀田正忠君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 産業振興及び農業問題について補足を申し上げます。
まず、産業振興のうち政府系金融機関の貸し渋り対策の状況についてでございますが、信用保証協会の中小企業金融安定化特別保証制度とともに、政府系金融機関につきましても資金繰りに支障を来している中小企業の方々に対し、特別融資の創設や各種融資の拡充、強化を図っているところでございまして、多くの中小企業の方々が利用されていると聞いております。特に国民金融公庫の小企業等経営改善資金いわゆるマル経融資につきましては、貸し渋り対策として平成9年12月に貸付限度額を引き上げたところでございますが、利用件数につきましては平成11年2月末現在で156件、対前年同月比で1.5倍と聞いております。今後におきましても、政府系金融機関の融資制度を初め市の融資制度などの利用促進を一層進めまして、中小企業の金融支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、新産業創出につきましては、これまでにも東予産業創造センターとの連携を初め、中小企業振興条例に基づく新製品開発補助等により新製品の創出、人材育成等に対し支援してきたところでございます。そのような中、空き缶の処理方法を開発した事業所や血液検査用の装置を開発した事業所もあり、そういった分野での開発意欲も出てきている状況でございます。
さらに、介護工学研究会において新居浜高専、機械産業協同組合青年部、愛媛労災病院が共同で車いす等の研究を行っております。また、情報通信分野におきましては、情報産業は単品性という性格から、最初から定着することは非常に難しい分野ではありますが、本市におきましてもソフト開発を行い、県の補助金を受けた事業所を初めコンバーターの開発により全国シェア40%を獲得した事業所など、全国展開を目指す事業所が近年ふえてきております。これら情報産業を初め環境産業、医療福祉産業の今後の戦略につきましては、今年度新産業創成に関する専門部会を設置し検討するとともに、現在策定しております地場産業創出育成ビジョンの中に実行計画も含め盛り込んでいきたいと考えております。
次に、農業問題についてでございますが、お尋ねのガット・ウルグアイ農業合意関連対策についてでございますが、国では6兆100億円を投じて必要な対策を重点的、計画的に実施されておりますことは御案内のとおりでございますが、本市での取り組み状況でございますが、土地改良事業につきましては用水の確保を図るため池等整備事業、また力強い農業構造、農業経営の実現を図るためといたしまして、農地流動化対策によります新農地銀行活動、農業構造改善事業の農作業受委託調整活動事業を実施いたしているところでございます。
次に、米政策でございますが、国におきましては平成10年12月に農政改革大綱と2003年までに実施する農政改革プログラムが公表され、食糧安全保障の確立と農業の多面的機能の意義を2大目標に掲げて推進をされております。これらを踏まえた本市の方向でございますが、特に食糧は安全性も含めた安定供給が求められております。
また、従来から推進をいたしております適地、適作を基本にした農作物の生産振興とコスト低減、稲作、転作が一体となった望ましい水田営農の確立を図ることが必要であると考えております。このことから優良農地の確保と担い手の確保を重点といたしまして、産直あかがね市等消費者ニーズに合った顔の見える農業等の推進を消費者、生産者、関係機関、団体との連携を図りまして、本市農業の構築に向けまして積極的に推進いたしてまいりたいと考えております。
次に、農村地域、市街化調整区域のまちづくりの進め方につきましては、農業農村整備という観点から見た場合、農業の振興と一体的に基盤整備を図ることが必要と考えております。対象となる事業といたしましては、土地改良総合整備事業、農村総合整備事業等により農業生産基盤、農村生活環境基盤、農村交流基盤等について総合的な整備を図ろうとするものでございます。その取り組みには農業振興地域内にあって、かつ農用地の指定を受け、一定の規模以上の面積を有する地域におきまして、高橋議員さん御提言の施設等の整備は可能であると考えております。このためには農業生産に対する高い意欲とともに、農業振興地域内における地権者の意志に基づく農用地として指定がなされることが必要でございます。しかしながら、当市の指定実態では、これら事業の適用が受けられないのが現状でございますが、都市化が進み農地と宅地が混在する地域社会の実情から、今後におきましても市街化調整区域内での農道整備、用排水路の整備を積極的に推進いたしまして、環境改善に努めてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(堀田正忠君) 再質問はありませんか。高橋勇君。
○24番(高橋勇君)(登壇) 詳細にわたりましての御回答をまことにありがとうございました。終わりに臨みまして二、三、私の要望ということで申し上げておきたいと思います。
先ほど農業問題につきまして御提案申し上げましたけれども、もう私が言うまでもなく新居浜市は食糧の自給率につきましては極めて低いところにあります。40%以下のお米しか新居浜ではできておりません。そういう状況の中で、いずれは世界の人口が80億人になるという時代を迎えて、アメリカからもあるいは中国からも食糧が入ってこないということも多分に想像できるわけでございます。そういう時代を踏まえて果たして新居浜市民が安心して生命、産業が保てるようなことになるのかどうか、その辺が一番心配のところでございます。どうか今後ともくれぐれもその点に留意されて、農業振興そのものに取り組んでいただきたいとお願いしておきます。
それから、今回は触れませんでしたけれども、ダイオキシンを初めとする環境ホルモンの問題等が今国内で非常に問題にされております。それで先般小学校の給食、中学校の給食の容器についてもポリカーボネートから一応変更するという事態で、既に変更ができておると思いますけれども、こういった環境ホルモンの問題につきましては、10のマイナスの12乗といった非常に天文学的な数字で一般の方にPRされておるわけですから、非常に誤解も伴うし、いろいろな懸念も生じると思いますけれども、一番私は環境ホルモンその他の有毒性のそういった化合物につきまして心配をしておりますのは、問題はその容器から溶出してくるそういう環境ホルモンないしは有毒物であろうかと思うんです。それで、こういったものは放射能と同じように、直ちにすぐ障害が出るということではございません。むしろ孫や子にそういう時代を経て、そういう影響が出てくるという懸念が大きいために一番心配されておるわけでございます。そういった意味で今給食の食器を取りかえてということだけではなしに、例えば最近は割と食の簡便さからいろいろ容器類が取りざたされておりますけれども、そういう容器からの溶出ということを考えましたら、簡易の食器等は十分子供たちに食べらすときには注意をして与えていただくことをお願いしたいし、やっぱりダイオキシンでも一番多く含まれてるのは連鎖反応によって蓄積されたお魚や牛乳とか母乳等に含まれておるということが一番心配でございます。そういった意味で、後世の子孫に悪影響を及ぼさないという意味での謙虚な取り組み方、これが当然地道に根気よく続けていくという取り組みが必要じゃないかと思っております。そういった意味でこういったものについても十分配慮されておると思いますけれども、一層積極的に取り組んでいただくことを要望申し上げまして私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○議長(堀田正忠君) この際暫時休憩いたします。
午前11時46分休憩
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午後 1時00分再開
○議長(堀田正忠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。鈴木連太郎君。
○25番(鈴木連太郎君)(登壇) ただいまから自民クラブを代表して一般質問を行います。
今回は代表ということで一つ一つは論点を絞り、市政全般についてその流れを追い、市政の現状、将来について考えたいと存じます。答弁は簡潔にお願いいたしたいと思います。
まず初めに、市政運営と市政の方向についてお尋ねいたします。
第一は長期総合計画についてでありますが、その一つは長期総合計画とは何かということであります。計画によって何がどう変わり、新居浜がどのようになってきたかということであります。確かに予算をかけ事業はしておりますが、新居浜の町が8年、10年前に比べて端的にどのように変わったと言えましょうか。近隣市でも商店街が面目を一新するとか、工業出荷額が10年の間に3倍になったところもあります。行政の努力だけではないはずですが、目に見えるものがあります。新居浜はどうなんでしょうか。
また、過去の長期計画は市民とかけ離れた存在、あるいは市民には見えにくい存在であったように思います。前回は市民意向も相当に聴取し、計画書も比較的見やすくなり幾分改善されたようですが、市民にとってはやはり遠い存在であったようです。市民が理解しともに努力するというものではなかったようであります。例えば都市像ですが、市民がどこまでなじみどこまで自分のものとして新居浜の町を考えたでしょうか。その点よしあしは別にして、前の田園工業都市の方が市民にアピールしたのではないでしょうか。次期計画は今からですがいかがお考えになりますか。
いま一つは、次期策定作業ですが、庁内組織、市民の意見の聴取も考えられているようですが、計画にしてもプロジェクトにしても往々にして外部委託、コンサル任せが見受けられます。新居浜はそれほどでもありませんが、他市等ではコンサルは丸写しも聞かれます。当市でも長期計画に限らずコンサル任せ、コンサル頼りもまま見受けられるところです。専門知識がなくてもまず自分で考え自分の頭で苦労すべきでしょう。自分の町であり、自分の住むところであり、自分の最も関心の深い地域のはずです。優秀な人材もいるはずです。費用をかけて人任せとはどういうことになるのでしょうか。当計画に限らず、当市の計画づくりのあり方についてお尋ねいたします。
次に、経済対策についてお尋ねいたします。
バブルがはじけ後、当市でも深刻な不況に見舞われており、その間当市では多くの不況対策、経済対策が実施されたようですが、その間ここ3年、5年の間にどのくらいの予算を投じられたでしょうか。その効果のほどはどうでありましょうか。国においても公共事業に始まり商品券に至るまで100兆円に余る対策を講じたようですが、一向に影響があらわれません。新居浜も在来型の景気対策が主体ではなかったでしょうか。もちろんそのことも緊急かつ必要なことであったかもしれませんが、市の将来のためにはもっと根本的な長期的視点に立った経済対策が必要ではありませんか。
最近では企業誘致の話もほとんど聞きません。内陸型工業用地の話も消えました。粗大型の新居浜の産業から高付加価値型への転換が一時声高く叫ばれましたが、最近ではこれも聞きません。近隣市では多くの企業誘致もあり、また今も言いましたが、粗大型から高付加価値型への転換により、10年の間に2,000億円弱から6,000億円近くと3倍に出荷額が伸びた地域もあります。新居浜はこの10年にどんな産業が起こったのでしょうか。かけ声に終始したような気がしてなりません。今後の経済対策についてあわせてお尋ねいたします。
次に、都市基盤、産業基盤の整備についてお尋ねいたします。
まず幹線道路について、新居浜の町は町の特性からなかなか道路が完成いたしません。計画街路にしても完成全通した道路は数少なく、大半は未完成また手つかずのままです。その上、当初計画になかった道路が計画され工事が進んでおります。当初の計画から相当の年数もたっており、新規も含め本当に必要と思われるものに絞り、集約し、事業の集中を図り見直しをしてはいかがでしょうか。あわせて上部東西線と山間部に近い東西幹線も大切かと思いますが、西條市境から土居町境までの臨海産業道路の整備が急がれるのではありませんか。西條にも今治にも三島、川之江にも臨海部に産業道路が立派に完成もしくは完成しつつあります。新居浜は今もって工業都市でありましょう。お考えをお聞かせください。
次に、公園緑地です。
多額の予算を投じた山根公園は市民に喜ばれ、数多くの市民の利用に供されておりますが、本来緑地公園は市街地にあってより有用なのではないでしょうか。南楽園などあの自然豊かなところでは予算のむだ遣いと言うべきでしょう。自然の失われたとこへの公園緑地が計画されるべきです。今ポケットパークが市内各所に見受けられますが、もっと緑を配した小公園などを市街地の空地、空き店舗跡などに配置してはいかがでしょう。計画はされませんか、お考えをお尋ねいたします。
また、線引きの見直しについてはその後どうなっておりますか。当初5年ごとと言われた線引きの見直しも48年以来1度見直しをされたままです。61年の見直しで、多少新居浜の市街地調整区域の様相が変わりましたが、大筋では変わっておりません。今もって新居浜の町は寄せ集め、市街地も田園緑地もばらばらであり雑然としております。後に述べる中心市街地の活性化ともかかわりがありますが、線引きの見直しももう時期でありますし、まちづくりのための十分な考えが必要であります。計画、考え等があればお答えをいただきたいと存じます。
次に、工業用地のことです。
新居浜には今企業立地用地は住友以外ほとんどありません。不況の中、全国的大規模団地の問題が新聞等で報ぜられております。しかし本当に新居浜には工業用地は不要なのでしょうか。加工貿易、製造業に生きる日本の経済はどうなるのでありましょうか。西條と新居浜の工業出荷額はどうでしょうか。だんだんに近接しているのではないでしょうか。逆転はないでしょうか。また、企業誘致の考えはどうなのでしょうか。そのための白地地域の解消はどうなるのでしょうか。どうされるのでありましょうか。対応をお聞かせいただきたいと存じます。
次に、以上のことを含めて策定中とのことですが、都市計画マスタープランについてお尋ねいたします。次期長期計画ともかかわりますが、駅周辺ほか計画も進んでおります。商店街の問題もある、道路、公園もすっきりしない雑然とした新居浜の町、計画づくりが難しい新居浜ですが、何とか知恵を絞ってもらいたいと思います。しっとりと潤いのある、また町と自然の調和した町も他市には多くあります。計画についての考え方、基本的な理念等についてお尋ねいたします。
次に、中心市街地の活性化についてお尋ねいたします。
昨年もお尋ねいたしましたが、その後計画に取り組むことになり、現在国への申請、計画について準備中とのことですが、計画への現状、今後の手順、その区域、内容等について現在わかる範囲内でお答えをいただきたいと存じます。
また、市役所周辺が拠点地区となるとのことですが、私は駅周辺、中心市街地もそうですが、市役所周辺も拠点地区としてより重要と考えます。市庁舎を中心として国、県、市ほか公共施設の集約、集中を図り、市の中心地区とすべきと考えます。
また、この計画が単なる活性化に終わるのではなく、長期計画、さきの都市計画マスタープランとも整合した新居浜のまちづくりの基本構想の一つとして、形や絵にかいたもちに終わることなく、しっかりした理念を持つべきと思いますが、お考えをお尋ねいたします。
次に、保健、健康づくりと介護保険についてお尋ねいたします。
かつての成人病が今日では生活習慣病と呼ばれますが、私たちの病気の多くは飲食あるいは不健康な生活の結果であることがあります。一方、現在の医院は既に発病した疾病の治療が主体であり、予防とか健康推進の立場にはありません。生活を改めれば即座にでも治る病気でも一生飲み続けねばならないとされる薬を勧められる例もあります。私たちはよりよい生活習慣を持たねばなりませんが、病・医院については国保の立場からも即薬剤等の提供ではなく、生活指導、健康指導なども要請できないか。
また、保健センターなどの健康相談窓口をもっと市民に身近なところに開設できないか、例えば公民館等もございます。
また、国保料など法令ほか国の制約等もあり難しい面もありますし、また早期発見、早期治療には素朴な疑問を感ずる向きもあり、多面的に考える必要がありますが、健康維持増進されている方には保険料の減額も視野に入れてはいかがでしょうか。
次に、介護保険についてお尋ねいたします。
介護保険もいよいよ明年4月より導入とのことですが、今もってその大綱が確定せず、市民の間では大変不安に考える向きもあります。市の準備作業はどうなっておりますか。負担すなわち保険料また自己負担、介護の認定、給付サービスの内容、その供給の問題、市の負担はどうなるのか、現在の医療保険の二の舞にはならないか、それらについての市民への周知はどうなっているかなどについてお尋ねいたします。
また、介護に始まり介護に終わるのではなく、要介護者から自立へ健常者への考え、道筋がその事業の中にどう組み込まれているのかなどをお尋ねいたします。
次に、環境、ごみ対策であります。
巨額の資金を投入する中間処理施設の更新も用地ほか順次作業が進められているようですが、今日廃棄物のリサイクル再資源化、またその動きが急速に進められ、将来的には廃棄物ゼロ社会の実現も取りざたされるようになりました。
また、先進国ではリサイクルが進み、排出量が減って施設が遊び、稼働するためにごみ集めに苦労しているとの話もあります。今つくろうとしている施設が、将来ともに必要であるのか、本当に必要であるのか、あるいは広域での施設の相互利用の考えに立てるのか、それらを含めて将来の排出量予測、その必要処理能力等についていま一度お尋ねをいたします。
次に、分別収集が大変進み、市によっては16種に余る分別をするところもあります。際限がない気もいたしますし、反面市民にとっては大変厄介な問題でもあります。自治会役員も苦労し、お年寄りには大変面倒な面もあります。収集されないごみ袋も町に点在します。一括もしくは少なくとも分別数を少なくして、費用のこともありますが処理施設で機械的分別は不可能でしょうか。現時点では無理かもしれませんが、そのような方向があるのか将来的な可能性についてどうかお尋ねいたします。
次に、町のごみ対策です。
新居浜の町も最近は随分と汚れが目立ちます。たばこの吸い殻、生ごみ、空き缶など、市内の至るところで目につきます。これはどうしたことでありましょうか、ごみがふえたのでしょうか、あるいはマナーが悪くなったのでしょうか。両面あるのかもしれませんが余りにも汚れが目立ちます。不潔でもありますし、文化都市の看板が泣きます。それでいて日本人の清潔思考は度が過ぎていると言われます。自分の車の中はスリッパで運転します。意識改革などとは次元の違う話ではないでしょうか。シンガポールではありませんが、何らかの対策が必要と考えます。いかがお考えになりますか、お尋ねいたします。
次に、教育文化と大学問題についてお尋ねいたします。
まず、学校教育、しつけのことです。つい先ごろまで校則、きまりが日常的な話題となり厳しく論議されました。聞かなくなったのは神戸事件、少年ナイフ事件以降でしょうか、それでも少年法の改正には強い抵抗があります。自由と責任、きまりと自主自在、罪と罰など考え方は多岐にわたります。しかし、人間生活には一定のルールが必要です。まして年少の子供たちにはそのことを教え、体得させねばなりません。でなければ人間になりません。しかし今日ある人々一部のマスコミ、親の相当数は子供は天使、天衣無縫、自由放任に育てていることが最もよいことのように論じられます。私も十数年小・中学の子供たちに接した経験がありますが、子供を自由あるいは気ままにさせてよくなった記憶はありません。むしろ時には厳しく教え諭して成長した子供たちの方が記憶に残っております。校則、きまりのその後、最近取りざたされるいわゆる学級崩壊、学級運営について、その現状はどうなっているでしょうかお尋ねをいたします。
また、三つ子の魂百までと言われますように、幼児保育時の子供のしつけがその子の一生を左右いたしますが、しつけを放棄し子供は乳幼児から人に預け、育ててもらうものと勘違いしている親には、親としての再教育、子供とともにのしつけ教育、あるいはそれなりのペナルティーがあってしかるべきと考えますが、いかがお考えになりましょうかお尋ねいたします。
次に、スポーツの振興です。
スポーツの盛んな新居浜市ということで、市民は老いも若きも日夜ゲートボールにソフトにサッカーにと励んでおります。中には近年全国レベルのスポーツチームも時々見受けられるようになりました。その中で高校野球はいま一つぱっとしません。往時は新商野球で全国に名をはせたときもありましたが、近年はなりを静めております。やはり高校野球は一種独特のものがあり、ファンも多く市民の意気も高揚いたします。一スポーツ、一高校野球というわけにもまいりませんが、行政としても何らかの対応策はありませんか、お尋ねいたします。
次に、大学問題です。
鳴り物入りで始まったテクノポリスもその後の様子をほとんど聞きません。その中核的研究施設にもと考えられる大学問題も全く進展がありません。高専の昇格の問題もありますが、これだけの工業集積のある東予地域に工科系大学が今もって日の目を見ないのも不思議の一つであります。御承知の工業集積のほとんど見られない高知県に先ほど工科大学が誕生しました。また、全国46都道府県に30余の都道府県立大学があります。東予地域に工科系大学がないのは県の怠慢ではありませんか。新居浜だけの問題ではありません。県へ強く要請すべきで、広域圏も先ほど市長も広域連合のことについて触れられましたが、広域圏も一体になって、むしろ県へ要求すべきではないでしょうか。それくらいの考えがないと新居浜の将来が考えにくいと思いますが、市長いかがお考えになりますかお尋ねをいたしたいと存じます。
次に、行財政改革についてお尋ねいたします。
揺りかごから墓場までが不況とともに破綻し、国も地方も東京も大阪も財政難に悲鳴を上げております。一つは市民生活のあらゆるところに浸透した行政に、市民はおんぶ、だっこと要求し、自助努力をせず自立心を失い、働いて頑張るより年金で楽にと、やる気も活力も失って経済が傾いて税収が上がらず、行政の負担のみが重くのしかかっている現状、一方で行政のむだが目につきます。さきにも言った広くて安い市営住宅の家賃、また先ごろ審議されました広域圏の予算についてでありますが、臨時職員を奨励するわけではありませんが、正規職員を臨時にかえるだけで年間500万円余の節減となっております。市行政にもこれに類することはありませんか。
また、民営化を強く推し進めるべきです。このことによって少なくとも市行政が正規職員だけでの対応も考えることになるのではないでしょうか。不要な行政事務の圧縮を図るべきであり、厳しい面もありますが、民営化によってサッチャーさんは英国病と言われたあのイギリス経済を立ち直らせました。今、国も県も市も行政も市民も従来型発想の転換を図らなければ、今からの時代を乗り切っていくことができないときが来ているようです。覚悟新たに行財政改革に取り組もうとしているようですが、大山鳴動では困ります。いつどこまでどのようにされるのかお尋ねをいたしたいと思います。
次に、行政、市政のリーダーシップについてお尋ねいたします。
ここ数年、職員の職務に対する意識、態度に大きな変化が起きているように思えてなりません。自分の見る目が変わり、自分に問題があるのかとも思いますが、近年問題行動が多く見受けられるように思います。
一例ですが最近車のアイドリングが問題になっておりますが、車の停止時のエンジンの空吹かしの状態のことと思います。不可能と思われる信号待ちのときでさえ論議の対象とされる時代に、まして公用車で用務で車を離れるとはいえ、エンジンをかけっ放しは何とも言いようがありません。類することがしばしば目につくこのごろですが、私は一々の職員の、またこれらのことを問題にしようとしているのではありません。問題はどこにあるのかということです。子は親のまねをします。一般に下は上に従います。多くは申しませんが、私はさきには志と申しました。今度は熱情であります。初心を忘れておいでにはならないでしょうか。今も熱情をこめて職員に市の将来を語っておいでになるでしょうか。リーダーが目標を持ち情熱を持って事に当たっておれば、組織も組織員も前向きに事に当たり、努力を続けるものと思います。勇将のもとに弱卒なしと申します。市長の奮起を促したいと存じます。要望をしておきたいと存じますが、お考えがあればお伺いをいたしたいと思います。
次に、新居浜の今、日本の将来についてお尋ねいたします。
明治の文明開化以来、戦後も先進国に追いつけ追い越せと西洋文明を熱心に取り入れ、懸命に働き、我が国は今日世界の経済大国にまで成長しましたが、近年バブルの崩壊とともに底知れぬ不況と言われ、経済も傾き政治も社会も数知れぬ問題が噴出し、まさに世紀末現象以上の様相を呈しております。
また、私たちの新居浜市も別子銅山から近代工業都市へと日本の経済発展と機を一にして、発展、成長を続けてまいりましたが、今日不況にあえぎ、先行き全く不透明な状況にあると思います。先ごろまでは新居浜の町をああしようこうしよう、こんな町にしたいと熱心に聞いてまいりましたが、最近では目標とし、希望するものが見えてまいりません。このことは、ルネッサンスに始まる近代西洋文明が少なくとも我が国日本において一つの終末を迎えようとしているのではないでしょうか。ルネッサンスは必ずしも産業革命に始まり物質文明に終始したわけではありませんが、我が国では結果的にも産業・技術優先から物質文明と化し、心を忘れ精神の退廃を来し、不況とともに今日各種の問題を生じているものと考えます。もしそうであれば、今からの時代はどのように変わっていくのでしょうか。新しい文明が築かれるとすれば、それはどのようなものでありましょうか。底の底に至ったときに新しい展望が開け、谷が深ければ深いほど次の峰の高さがはかられると申します。新居浜も今前途が定かではありません。市長は次の新居浜の前途をどのように築かれるおつもりか、お尋ねをいたしたいと存じます。本音での答弁をお願いいたしたいと思います。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(堀田正忠君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 自民クラブ代表の鈴木議員さんにお答えをいたします。
まず、長期総合計画につきましていろいろと御指摘がございましたが、要は市民にわかりやすい計画にすべきではないかと、このことに集約されるのではないかと思いますが、第四次長期総合計画は新居浜市が21世紀に飛躍、発展をし、市民が安心して幸せに暮らすことのできる成熟した地域社会を構築いたしてまいりますことが究極の目的でございまして、まちづくりの羅針盤としての役割を十分に果たし、市民と行政がともに手を携えて一つの方向に向かって進んでいくことができるように私といたしましてはいたしたいと、このように考えておるわけであります。したがいまして、計画の内容を行政のみが理解してもこれは全く意味がございません。すべての市民に御理解をいただくことが何よりも肝要であると、このように痛感いたしておるわけであります。そのため、策定段階でいかに多くの市民の皆様方に参画をいただき、計画の内容を熟知することはもちろんのことではございますが、私はむしろ市民からみずから策定いたしたいという機運の醸成というものが大変大事なことではないかとこのように考えておりますし、さらには明確なビジョンを示し、わかりやすい目指すべき目標を設定する必要があると、かように考えておるわけであります。
次に、策定作業の外部委託についてでございますが、地方自体がみずから考え、みずからつくり、そしてみずからが責任を負うといういわゆる自己責任体制の原則を自覚することが最も大切なことであります。現在、地方分権時代に問われている問題は、自治体自身の自前の政策形成能力でございまして、みずからの課題を発見し、対応策を検討し、最適、最善の政策を形成してまいりますことが何よりも重要であると思っております。したがいまして、私が一定の方向性を示すとともに、すべての市民の英知を結集し、いわゆる手づくり方式による策定作業を行ってまいりたいと、かように考えておるわけであります。
次に、経済対策についてでございますが、本市は御高承のように四国屈指の工業集積都市として今日の発展を成し遂げてまいったわけでございますが、さらに飛躍、発展をいたしますためには、製造業を中心とする地場産業の振興、とりわけ本市経済の中核でございますところの住友各社の業績拡大が不可欠であると、常々私は考えておるわけであります。御指摘のように、本市の産業は素材型産業への偏重から第三次長期総合計画におきましては、バランスのとれた産業構造を確立してまいりますため、既存企業の高次化と加工型企業の立地を推進することにいたしたわけでございます。住友各社に対し、私は機会あるごとに本社を訪問し、新規事業の当市での積極的な展開、特に加工型関連企業の進出などにつきまして今日までも強く要請をいたしてまいったわけでございますが、新規事業への展開、付加価値の高い製品を生み出す工場へとその転換が図られてまいったものと確信をいたしております。最近におきましても、ポリカーボネート製造工場、液晶カラーフィルター工場、MDI製造設備など巨額の設備投資を伴う事業が操業いたしておりますが、今後とも一層の努力をいたしてまいりたいと考えております。
また、中小企業におきましては、東予産業創造センターを拠点といたしまして、今日まで蓄積されました技術、人材を最大限生かし、独自の技術や商品開発を支援し、産業の高度化、技術尊重の風土づくりを進めてまいったわけでございますが、今後におきましても引き続き、バランスのとれた産業構造に転換を図ってまいりますとともに、現在取り組んでおります新産業創成事業の成果を踏まえ、今年度中にまとめます産業育成ビジョンの実現に向けまして積極的な対応をいたしてまいりたいと考えております。
次に、中心市街地の活性化についてでございますが、先ほどの高橋議員さんにもお答えを申し上げましたが、中心市街地活性化基本計画の策定につきましては、多摩大の望月教授を委員長といたします策定委員会と、庁内委員会を設置をいたしましてこれまで3回の委員会を開催し、現在全体テーマを「生活興業都市の創生」といたしておりますが、これは工業都市共通の生活文化機能の弱さ、すなわち働くことと消費することの分断状況を克服するため、2つの機能をつないで21世紀の自立した市民を主体としたまちづくりを掲げ、他都市の中心市街地計画にない個性的な概念を設定をいたしておるところであります。現在、3月末の最終委員会を目指しまして、本市独自の市民活動をベースとした全体テーマに基づき、個別プロジェクト、それらの連携による中心市街地の具体的イメージ化の作業を行っておる段階であります。
なお、本基本計画を策定いたしまして、国、県への提出時期をおおむね本年7月ごろと設定をいたしておりまして、個別プロジェクトで急がれるものにつきましては平成11年度にも国の助成等を得て事業実施に至りたいと、かように考えておるわけであります。
また、事業選択に当たりましては、財源の考慮から効果・効率性のあるもの、また市民の主体的で自立的行動の期待されるものを優先して選択、実施すべきものと考えております。御指摘の町の中心構造優先につきましては、私もその考え方と全く同じでございまして、中心市街地といえども郊外の位置づけを含めて検討いたしておりまして、都市マスタープランの策定との整合性をとりながら、積極的に推進いたしてまいりたいと考えております。
また、3つの拠点の個性的位置づけを行い、このゴールデン、トライアングルの真ん中に、御承知のように核機能としての官公庁地域を位置づける予定でございまして、できる限り分散化のない本市の顔をしっかりと設定してまいりたいと、かように考えておるわけであります。
次に、大学問題についてでありますが、まず高専の問題につきましては、御案内のように新居浜高専は東予地域唯一の国立の高等教育機関でございまして、私自身今日までその充実強化に向け積極的に文部省初め、国会議員の諸先生に働きかけ、これまで平成4年には専攻科の設置、平成9年には学科改組など一定の成果を上げてまいったわけではございますが、さらには平成11年度におきまして、高度技術教育研究センターの設置、生物応用化学教室の改築、太陽熱発電の設置などが国の第三次補正予算において認められたわけでございまして、より高度な技術の習得、人材育成に寄与する高等教育機関としての施設機能の整備充実が逐次図られてまいったところであります。
しかしながら、鈴木議員さん御指摘にもありましたように、本市の工業集積度合いを考えてみますと、正直申し上げまして私といたしましてはさらに一層の充実が不可欠であると、このように考えておりますし、現在国におきましては近年の技術革新の著しい進展や産業構造、社会環境の変化に対応したいわゆる実践的技術者の育成に主眼をおいた高専のあり方につきまして活発な議論と検討がなされておる状況であります。私は、高専が例えば大学の修士課程に相当する専攻科の後期課程設置、また学校教育法でいうところの大学への昇格など、より地域要望にこたえ得る高等教育機関として位置づけられるよう、今後とも機会あるごとに国に対し強く要望をいたしてまいりたいと考えております。
また、御指摘のございました県立大学設置についてでございますが、御承知のように国立大学の新設誘致につきましては、少子高齢化による学生数の減少、いわゆる社会的要因に加え、文部省の大学新設等の抑制など大学を取り巻く環境につきましては大変厳しい状況でございます。しかしながら、大学を誘致することに対する本市への波及効果、人材育成による地元産業経済界の活性化、学術文化の振興などはかり知れないものがあるものと、このように私も認識をいたしておるわけでございまして、御提言の趣旨を踏まえ今後とも市議会、県議会、国会議員の諸先生、地元経済界など関係各位の格別の御理解と御協力を仰ぎながら、なお一層粘り強く取り組んでまいる所存であります。
次に、行財政改革についてでございますが、私の行財政改革に取り組む基本的な考え方といたしましては、地方分権時代に対応した市民の市民による市民のための真の地方自治を確立し、新しい時代の新居浜を築くため何を残し、何を新たに創造していくべきか。また、何を改革、改善すべきか。まさに決断と実行の作業を積み重ねていくことによりまして、これらの問題解決につながるものと、かように考えておるわけであります。すなわち、既存の行財政運営システムを低コストで高品質の行政サービスの提供ができる新しいシステムに変革するため、昨年12月に行政改革大綱を策定し、その実施計画を着実に推進いたしてまいりますとともに、鈴木議員さん御指摘の受益者負担の適正化、官と民との役割分担、及び民営化につきましても今後積極的に調査研究を進めてまいりたいと考えております。
次に、リーダーシップにつきましていろいろと御指摘をいただきましたが、職員の勤務意識低下について御指摘がございましたけれども、まず行政組織及び組織を構成するすべての職員は、地域住民の福祉向上という共通の目標と共通の認識のもと、職務に従事することが責務であると、このように考えております。現在、進めております当市の行政改革においても、行政の質をより向上させるためには私はもちろんのこと部局長、管理監督者のリーダーシップのもとに、職員一人一人の意識が変わらなければ組織全体の向上にはつながらないわけでありまして、全庁を挙げて取り組んでおるところであります。今後ともリーダーシップをより発揮をいたしまして、さらなる住民福祉の向上を目指し、努力をいたしてまいる所存であります。
次に、新居浜の今、日本の将来、さまざまな点から御指摘がございました。お話にもございましたが、明治維新以来、官民一体のもと先人の勇気ある決断と行動、そして不断の努力によりまして近代国家としてさらには世界の経済大国としての繁栄をもたらしたことは御指摘のとおりであります。私は、あくまでも私の私見でございますが、20世紀は国家、国民のために進むべき指針、目標いわゆる教科書的な指針のもとに、その目標に向かって前進した時代であり、その成果を生みだした時代であったと思います。しかしながら、世紀末という歴史的転換期を迎えまして、国際化、高度情報化、少子高齢化など、21世紀はだれもが経験したことのない未知への船出でありまして、羅針盤なき航海といういわゆる教科書のない時代の幕開けと識者が指摘をいたしておりますが、私もそのように認識いたしておる者の一人であります。私は21世紀は国、地方を通じ、みずから考え、みずからつくり出し、みずから行動し、そしてみずから責任を負うという自己責任確立の行政運営、地方分権時代の幕開けでございまして、いわゆる教科書をみずからつくらなければならない時代の到来ではないかと、このように考えておるわけであります。現在、国、地方を通じ、経済国難という大変厳しい難局に直面いたしておりますが、市民の英知を結集し、市民とともに考え、市民とともに汗を流し、市民とともに苦楽を分かち、先人から受け継いでまいりましたこの郷土新居浜を21世紀の市民によりよい誇りうる郷土として受け継いでいくということが、我々の使命ではないかとこのように考えておるわけでございまして、今後とも微力ではございますが、全身全霊の努力を傾注し、市民の信頼と期待にこたえてまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(堀田正忠君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 鈴木議員さんにお答えします。
市政、行政運営と市政の方向のうち、教育、文化の振興と大学問題についてでございますが、まず、学校の校則とか決まりの現状につきましては、市内のすべての小・中学校は、日々の学校生活に必要な校則を定めたり、家庭や地域での生活の心得を示したりしております。その内容については、毎年見直しを進めており、児童・生徒の実態に基づき、社会通念に照らし合わせて合理的なものを定めていると思っております。
次に、校則や決まりの基本的な考え方については、校則や決まりは学校の教育目標を達成するために定められたものであるととらえております。また、児童・生徒と教師、保護者の代表者からなる校則検討委員会などを通して、時代の進展、地域の実状、保護者の考え方、児童・生徒の要望を踏まえ十分協議し、最終的には学校長が決定すべきものと考えております。
次に、学級崩壊とか学校崩壊の現状についてでございますが、教育委員会では毎年すべての学校を訪問し、すべての学級の学習を参観しておりますが、児童・生徒が騒いで授業ができないとか、授業中に廊下に出歩くとかの姿は見ておりませんし、校長からも報告、相談を受けておりません。新居浜市の小・中学校においては、落ち着いた授業ができていると認識いたしております。
次に、対策についてでございますが、小学校の低学年のうちに授業を受ける態度をきちんとしつけて、その上で基礎的、基本的な学力をしっかりつけることが肝要と思っております。そのためには、家庭との連携を十分に行うとともに、教師が指導力を高め、わかる授業を実践することが大切であると考えます。また、他県や他市に起きていることは、いつ新居浜市で起きるかもしれない深刻な問題ととらえ、学級崩壊や学校崩壊の起きない学校づくりに努めてまいりたいと存じます。
次に、幼児期の親のしつけは人間形成にとって大変大切なものでございます。それに加えて幼稚園や保育園で集団生活を通してしつけをすることが肝要であると認識しております。今後、母親教育の充実や保護者の啓発に努め、保護者と協力して子供を育ててまいりたいと存じます。
次に、文化、スポーツの振興についてのうちスポーツの盛んな町として新居浜市を全国へアピールする方策等についてでございますが、御案内のとおり昭和50年8月に新居浜市立商業高等学校として夏の全国高校野球選手権大会において準優勝し、全国に新居浜市をアピールするとともに、本市にとって喜ばしい出来事として今も鮮明に記憶に残っているところでございます。その後、平成2年3月に市立商業高校の県立移管、また生涯スポーツの多様化等により、野球離れが急速に進んでいる中、当市の高校野球人口が減少している状況でございます。一方、本市における平成10年度のスポーツ界全国大会への出場は、バドミントン、水泳、陸上競技、バスケットボールでの全国優勝ほか各種目競技におきまして数多くの好成績をおさめ、スポーツの盛んな町新居浜市を全国に広くアピールしていただいているところでございます。今後におきましても、各種目協会等関係諸団体との協力、連携を密にするとともに、指導者養成にも努め、野球を初めさらなる本市のスポーツレベルの向上に向け、強く支援してまいる所存であります。
○議長(堀田正忠君) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時51分休憩
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午後 2時02分再開
○議長(堀田正忠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。加地保健福祉部長。
○保健福祉部長(加地賢志君)(登壇) 市政、行政運営と市政の方向についてのうち、保健、健康づくりと介護保険について補足を申し上げます。
まず、保健、健康づくりについてでございますが、今日私たちを取り巻く生活環境等の急激な変化に伴いまして、人生80年時代にふさわしい健康づくりの推進が大変重要であると考えておりまして、当市におきましても自分の健康は自分で守るという市民の健康意識の高揚を図るために、積極的に健康推進事業の実施をいたしているところでございます。生活指導等への取り組みでございますが、母子保健事業といたしまして妊婦及び乳幼児を対象に一般健康診査及び家庭訪問指導等を行い、母子の健康管理の向上を図っております。また、女性の健康づくりにつきましては、18歳から39歳までの女性を対象とした健康診査や骨粗鬆症検診を実施するとともに、食生活改善のボランティアグループの育成にも取り組み、地域に密着した健康づくりを推進をいたしております。さらに、老人保健につきましては、生活習慣病の早期発見、早期治療による疾病の予防を目的といたしました基本健康診査、がん検診、人間ドック等を実施するとともに、健康相談、栄養指導、生活指導などを実施をいたしております。また、公民館へも出向き、健康教育、健康相談等も実施をいたしておるところでございます。今後におきましても、保健センターを中心にいたしまして、医師会や保健所、各関係機関の協力をいただきながら、総合的な健康づくり体制を整え、市民の健康保持増進に努めてまいりたいと考えております。
次に、介護保険についてでございますが、介護保険制度の円滑な導入や実施後の安定した運営につきましては、被保険者の方々の御理解と御支援が不可欠であると認識をいたしておるところでございます。したがいまして、新年度におきましては実施時期や利用方法、利用者負担など制度の概要につきまして市政だよりへの啓発記事の掲載や、出前講座を初め、各公民館単位での説明会などさまざまな方法によりまして、被保険者へのPRを実施してまいりたいと考えております。しかしながら、被保険者にとって最大の関心事でございます保険料をお示しできるのは、総事業量、介護報酬等が確定をいたします11年度末ごろになるものと考えております。
次に、介護保険事業に係る市の負担についてでございますが、利用者負担を除いた保険総給付額のうち2分の1を保険料で賄い、残り2分の1を公費で負担することになっております。また、公費負担のうち国が2分の1、県が4分の1、市が4分の1をそれぞれ負担することになっております。
次に、高齢者の自立助長への取り組みについてでございますが、健康で一生を終えたいという願いはすべての人々の願いであるとこのように認識をいたしておりまして、このため介護を要する状態にあっても常に心身機能の維持回復を図る対応を講じなければならないと考えております。このようなことから、平成11年度末までに策定をいたします介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画の見直しの中で、具体策を協議検討してまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) 田宮市民環境部長。
○市民環境部長(田宮正君)(登壇) 保健、健康づくりと介護保険のうち保険についてと環境ごみ対策について数点補足を申し上げます。
まず、保険についてでございますが、平成10年度国民健康保険特別会計予算は総額で95億8,420万9,000円でございます。そのうち、保健事業費すなわち健康づくりに対する主な事業といたしましては、脳ドック240万円、基本健康診査231万円、人間ドック252万円、はり・きゅう施術補助1,977万5,000円、健康表彰604万2,000円となっております。今後にありましては、これまでの健康づくり事業に加え、生活習慣予防教室や、心の健康づくり教室など健康づくりに向けて積極的に取り組むなど、国保医療の健全化に努めてまいりたいと存じます。
次に、医療費を使っていない被保険者への対応についてでございますが、御承知のとおり昭和36年の国民皆保険制度の発足によりまして、いつでもどこでも保険証1枚で必要な医療を受けることができるようになってまいりました。この制度は、すべての国民を対象とし、その加入を強制するものでございます。医療保険におきましては、病気になる人、ならない人ともども相互に扶助するという考えに基づき運営されているところでございます。また、医療費を使っていない被保険者に対する保険料の軽減についてでございますが、先ほど出ましたとおり国民健康保険は医療給付を目的とした相互扶助の制度でありますことから、被保険者の皆さまには必要な医療費を賄うだけの費用負担をお願いしているところでございまして、保険料の軽減は困難ではなかろうかと存じます。なお、これら医療費を使っていない被保険者の方々への取り組みにつきましては、さらに検討してまいりたいと存じます。
次に、廃棄物中間処理施設についてでございますが、現在進めております新しい廃棄物中間処理施設の建設計画に当たりましては、現在のごみ量の実績であります年間ごみ総排出量5万4,000トン、うち焼却処理するごみ3万8,000トン、埋立処分1万3,000トン、その他資源化されるごみなどの実績をもとに推測いたしまして、平成20年度の排出量を日量140トンと推測いたしております。推測するに当たりましては、現在ごみの減量化のため進めております資源ごみ集団回収事業、生ごみ処理容器設置事業や不用品情報登録制度などごみ減量化施策を引き続き推進することはもとより、事業系ごみの資源化や排出抑制などを行いまして、平成20年度には現在進めている減量化と合わせて年間8,900トン、約20%の減量を実施し、ごみ焼却施設の処理能力を日量130トンと見込んでおります。しかしながら、現在は埋立処分している焼却灰などについてもスラグ化するなどしてリサイクル可能なものは安易に埋め立て処分しないといった新しいごみ処理体制や、これに伴うごみ処理施設の処理方式、及び処理能力について、新居浜市廃棄物中間処理施設研究委員会において調査研究しているところでございます。このようなことから、将来のごみの排出量、焼却量及び一般廃棄物処理施設の処理能力についても、再度検討を加えコスト意識を取り入れた無理、むだのない簡素で効率的な施設建設を進めてまいりたいと存じます。
また、広域化につきましては、ダイオキシン対策や施設建設費の関係などから、国においては広域化処理計画を推進しておりますが、愛媛県のごみ処理広域化計画では、当地域における焼却施設については現在の宇摩地域、新居浜、道前地域の3施設となっていることから、当面はそれぞれの地区で施設建設を進める方向でございます。
次に、最近の町の汚れに対する対応策についてでございますが、これら現況に対応するため、平成10年度におきましては、クリーンな都市環境づくりに向けまして市民2万7,000人の参加をいただきました市民一斉清掃の実施や、教育現場や自治会、企業、関係諸団体へのごみ分別、再資源化、再生品の利用促進を働きかけます市政教室などにおいてのごみ問題に対する意識の啓発や、活動の充実、実施、また、平成10年度には公共施設を所管しております庁内関係課所で組織する新居浜市不法投棄防止対策推進協議会を設置いたしまして、不法投棄ごみの回収や要望に向けて調査、検討など全庁的に取り組みをいたしておりますが、その中でこれらの対策についていろいろ検討しておるところでございます。したがいまして、今後とも市政だよりや啓発看板などでの対応を図りますとともに、あらゆる機会を通じまして自分たちの町は自分たちで清潔にしていくという意識の醸成を図り、クリーンな都市づくりに積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
○議長(堀田正忠君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 市政、行政運営と市政の方向についてのうち、産業基盤の整備について補足を申し上げます。
物づくり産業は、我が国の基盤的な産業と考えておりまして、その拠点、集積地域を残すべく国も多様な施策展開を行っているところでございます。本市におきましても、平成7年度に策定いたしました多極型産業推進事業基本構想に基づき、黒島の旧水面貯木場跡の公共用地約17.8ヘクタールを、21世紀に向かう本市の新たな産業と優しいまちづくりの拠点として整備を進め、現在積極的な企業誘致活動を行っているところでございまして、同事業用地への企業立地状況や経済動向などを勘案しながら、新たな工業用地の確保について調査研究を進めてまいりたいと考えております。
また、白地地域につきましては、昭和47年の工業再配置促進法に基づく地域指定であり、その解消についてこれまで国に問い合わせや解消してほしい旨の要望を行ってきましたが、国も本法律の矛盾を自覚しており、白地地域の不利益をカバーしようと工夫した動きもありましたが、結局不調に終わっているのが現状でございます。今後におきましても、引き続き同様の悩みを持つ地域ともどもに国に対し要望いたしてまいりたいと考えております。
次に、平成8年度から平成10年度までの3年間の経済対策予算についてでございますが、各種公共事業に要する予算を除き、商工業の振興に係る主な経済対策の額は、中小企業振興資金預託金17億1,100万円、中小企業振興補助金1億1,419万6,000円、企業誘致促進補助金3億4,774万9,000円、合計21億7,294万5,000円となっております。
○議長(堀田正忠君) 大西都市開発部長。
○都市開発部長(大西孝明君)(登壇) 市政行政運営と市政の方向についてのうち、都市基盤の整備について補足を申し上げます。
まず、道路交通網についてでございますが、都市計画道路の進捗率は平成10年3月時点で42.4%となっております。また、都市内道路網は相互に連結して初めて都市機能をなし得るところから、都市計画決定がなされております。このようなことから、この都市計画道路網を基本に経済効果等を勘案し、優先順位を考慮しながら整備を進めております。また、臨海部の産業道路計画につきましては、平成2年の新居浜市都市基本計画カモメプラン21策定時点におきましても議論が尽くされ、超長期的には必要であるとの結論に達しましたが、今回の都市計画マスタープラン策定作業の中でさらに位置づけについて検討がなされるものと考えております。
次に、市街地の公園整備についてでございますが、昨年度から泉池町の銅夢にいはま北側に地域住民や施設利用者の休憩または観賞を目的とした広場公園として憩いの森整備事業に着手いたしております。本公園は周囲を高木で囲うことにより緑の創出と災害時の一時避難地としての機能も有しておりまして、今後も市街地内にこういった公園の整備が必要と考えております。なお、市街地内の公園整備には広い面積が必要となりますことから、全国的には街区公園、近隣公園及び地区公園の約55%は土地区画整理事業により生み出されております。鈴木議員さん御提言の空き地の利用なども含めまして総合的なまちづくりの中で中心市街地が活性化するよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、線引き見直しにつきましては、現在関係機関と協議をいたしておりますが、市街化区域への編入には計画的市街化整備が確実な土地区画整理事業、または地区計画などの厳しい要件があり、編入区域の検討を行っているところでございますが、いずれも地域住民の御理解が必要であり、難しいものとなっております。
次に、都市計画マスタープランの概要でございますが、本計画は平成10年度から平成12年度までの3カ年をかけ策定に取り組んでいるところでございまして、学識経験者や市民代表、行政から成る策定委員会を組織し、平成10年度は住民意向調査の実施や現況の整理、課題の抽出を行いました。平成11年度からは計画策定に入りまして、策定委員の皆さんの御意見を伺いながら市全体のまちづくりの方向性と地域レベルにおけるまちづくりの方向性を打ち出していくこととなります。
そこで、まちづくりの基本的な考え方でございますが、高齢化、核家族化の進展、少子化に伴う人口減少時代の到来、さらなる高度情報化社会の進展、経済産業構造の転換、価値観や生活様式の多様化、また自然との共生や安全でゆとり潤いのある生活環境への要求などが急速に進展すると考えられますことから、このような大きな時代の転換期に将来動向を勘案しつつ本市の地域特性を生かし、より質の高い、バランスのとれたまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(堀田正忠君) 再質問はありませんか。鈴木連太郎君。
○25番(鈴木連太郎君)(登壇) 御答弁をいただきましたが、中心市街地の活性化ですね、これは国の動向に従って申請をし、計画し、実施していこうというようなことなんですが、他市でも相当に進んでおるとか、あるいはその内容的にもいろいろ論議されております。しかし、新居浜市の場合は大変スタートがおくれておるように思います。拙速にならないように7月には申請云々というようなお話も先ほどございましたけれども、短期間のうちに計画を立てましても、本当に実のある内容のあるものになるのかどうか疑わしい面もあると思うわけなんです。また、さきの中心商店街の活性化ということで何年来取り組んで、結果は御存じのとおりでございます。そういうことにならないと思うわけですけども、ぜひ今回は内容のある新居浜市のまちづくりとしてより有意義なものにしていただきたいとそんな気がいたします。
それから、教育長、学級崩壊、新居浜市にはそういうものは見当たらないということでございました。それならそれで結構ですけれども、例えば卒業式への警官の導入などというようなことも聞いたことがございますが、これらもやはりそういうことにつながる面があるんじゃないかなと、そんな気がいたしました。
また、市長が職員の意識改革をしたいということでございましたけれども、私はそういう意味で言っておるんではなくして、職員の行動がもちろん問題はあるわけですが、そのことを問題にしておるのではなくして、職員の行動がやはり上の人のリーダーの影をあらわしておるとそんな気がしたわけでございます。そういう意味での質問をさせていただいたんで、これは市長のことだけではございません。自分自身の反省も込めて申し上げさせていただいたわけでございますが、そういうことについても大変失礼な言い方になったかもしれませんが、ぜひ先ほど申しましたように初心に返られて、新居浜市政に十二分な取り組みの姿勢をお願いしたいとそのように思います。
そういう中で、私の質問でありませんでしたが、先ほど高橋議員さんからの質問があった中でもございました。例えば、広域連合につきましても関係市町村と一体となって前向きに努力したいというようなお話であったかと思いますんですけども、私も広域圏事務組合の方にかかわっております。そちらでは市長も聞いておいでになりましょうけれども、絶えず広域圏は何かと広域的にいろいろ協力し合って頑張ってやっていかなければならないであろうというふうなことを申しておるわけでございますが、実態としてまずございません、広域圏事務組合の中では。それでなおかつ、広域連合で市長の言われたこととどういうふうに整合していくのかなと多少疑問に思いました。ぜひ言われたような方向で頑張っていただきたい。
あるいは、部長の答弁されました優良農地につきましても、優良農地の確保に努力しておると言うてございましたが、前に申しましたけれども、優良農地をつぶしておるんですね。これ実態とどのように整合するのかなと、市長の言われたことも部長の言われたことも含めまして、大変厳しい言い方になっているかもしれませんが、さっきも申しました。やはり実行してほしいんですね。やる気を起こして本気で取り組んでほしいんです。そういうことも込めて私は質問をさせていただいておるわけなんです。言うは易く行うは難しと申しますけれども、やはり言う限りは本気で取り組んで頑張っていただきたいと、そんな気がいたします。どうぞひとつ、今後市長も理事者も新居浜市のために全力を挙げて頑張っていただきますようにお願いを申し上げまして私の質問を終わります。
○議長(堀田正忠君) この際、暫時休憩をいたします。
午後 2時28分休憩
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午後 2時29分再開
○議長(堀田正忠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。石川義美君。
○34番(石川義美君)(登壇) ただいまから、社民・護憲連合を代表いたしまして、あらかじめ通告をいたしております順序に従い、人間尊重を最優先する理念を基調として質問をいたします。
まず第1に、市政運営方針についてであります。
市政運営の方針の基本となるべきはやはり自治法であり、憲法であろうかと思うわけでございます。新憲法が発布されて以来、その内容の中には国家及び地方公共団体と書かれているわけであります。それは国も地方もやはり対等であると、こういう意味を言われていると思うわけでございます。先般の3月6日の新聞では、政府も地方公共団体と対等だということを、初めてそのことを明言をいたしているようでありますけれども、しかしこの内容にはかなりなずれがあるということについては間違いないと思うわけでございますけれども、今日地方分権のかけ声、あるいは中身が実質的なものか相一致するかどうか。この問題が大きく国民の世論として論議をしなければならないことではないかとも考えるわけでありますけれども、国と県、そして県と市の関係において従来の封建時代そのものの支配下に置かれているんではなくして、県は市町村に対しサービス機関であるという考え方が基本でなければならないんじゃないか。すなわち、自主性、自立性というものを尊重することが基本にならなければならないんではないか、このように思うわけでございますが、新知事の誕生によりまして開かれた県政ということになりますと、即新居浜市にもその適用を受けるべきである、このように思うわけでありますけれども、いわゆる地方を尊重しての今後の行政をしなければならないということの考え方に対する基本的な見解としてはどのような見解をお持ちの上か、お伺いをいたしたいところであります。
第2点目に、市政運営の方針にうたわれております、まず国道11号バイパスについては、幹線道路網の建設促進を示されているわけでありまして、確かに98年度の第3次補正によりまして2億円を補正化された予算化されたということを聞いておりますが、残りのいわゆる暫定道路の工事というものを行うことになっておりますけれども、これについては年度の繰り越しという取り扱いということのようであります。しかしながら、人あるいは車、物流に必要かつ緊急を要するアクセスとして、郷檜の端線については、従来は市政方針の中にうたわれていたわけでありますけれども、今年は全く触れられていないのでありますけれども、これについては無視をされているのか、それとも投げているのか。これは少なくとも県の仕事であるというので県にお任せという意味なのか。それとも全く今後は注視をしないんだということなのか。その点についてお答えをいただきたいのであります。
3つ目に、全国的な商業施設の変化あるいは郊外への進出などにより、分散傾向等が見られる中心市街地の活性化問題について先ほど来からいろいろと説明をされておりましたので、この点については割愛をいたしたい、このように思います。
第4点目でありますけれども、高等教育機関の充実を上げておられるのでありますけれども、今日まで誘致については最大の努力を払ったんだと、こういうように言われておるわけでありますけれども、今日に至っても実現をいたしていないわけであります。これに対して、高専の4年制大学への昇格を視野に入れ、国に要望すると、このように言われているわけであります。しかしながら、大学の誘致という問題と文部省の制度の改革とは次元が異なる問題であります。したがいまして、このことになりますと今日まで大学の火は消さないんだと、このように言われていたわけでありますけれども、既に灯は消えてしまって、しかも火種もなくなってしまっているんではないか。それをどういうような位置づけに考えているのか。もう高専だけを考えていこうとするのか。その辺のところを明確にお答えをいただきたい、このように思うわけでございます。
第5点目は、マイントピア別子についてでございますけれども、この事業は第三セクターとはいえ、現況下においてはやはり大きく本市財政からの投入を見込まなければ、健全運営という継続維持が非常に困難視されていると思うわけでございますが、今後のこれについての見通しについてお伺いをいたしたい。そして、私に申させますと、これはいずれは放棄をしなければならないんではないか、このようなことも思うわけでございます。もう既に私も首を切られる時期が参っておりますから、そういうことを申し上げることについては実に酷な表現かもわかりませんけれども、この辺で見切りをつけて、そして福祉施設等に転換の方向を考えてはいかがかと、このように思うわけでございますが、これについて見解を賜りたいところでございます。
次に、経済情勢と本市財政についてでございます。
一昨年7月にはタイで始まった通貨危機をきっかけにして、我が国の低金利のためのそして米国へ流れた円がドルと変わって、そしてアジア等へ投入をしたわけでございますけれども、アジアからこのお金を引き揚げて、そしてそのアジアの通貨と株価が暴落をし、世界の成長センターとも言われたアジアは非常に経済の危機に陥ったのでありますが、韓国は援助と引きかえにIMFの管理下に置かれ、厳しい国民に犠牲を強いる緊縮財政であり、一層の自由化を求められ市場開放を強制されているのであります。IMFの介入はアジアの経済危機をさらに深刻にし、政治を不安定にし、インドネシアでは学生、市民によるスハルト体制が崩壊されますけれども、この裏には不平等と経済危機が背景にあるからであります。外国資本に依存して急速な経済開発を進めてきたのがこの米ドルでありますけれども、一挙に引き揚げること、それがアジアそしてロシアさらには中南米へと広がっているわけでありまして、21世紀型の危機と言われる今日の状況はドル基軸通貨とアメリカ経済支配がドル支配体制になるわけでありますために、欧州において11カ国が通貨のユーロすなわちEU統一通貨が誕生したわけでございます。
戦後最悪の日本経済と言われる今日、バブル最潮期には3万8,955円の株価であったものが、今は約3分の1近くの1万5,000円台に割り込んでいる。そして、86年の水準にまで下落したと、このようになったわけでありまして、銀行や大企業が投機的なマネーゲームに走って巨額の損失を起こした。いわば、企業という名前が、あるいは法人という名前がすべてこの大ばくちをやってしまった。そのツケが国民の何も責任のない者に多大のしわ寄せをしようというのが現況であろうと思うわけであります。
お聞きしたいのは、まず労働者の収入源、あるいは失業が個人消費を縮小させ、それが企業の売り上げの減少、収益の悪化につながり、リストラ、倒産による労働者の収入をさらに減少させ、失業を増大させているという悪循環が始まっているわけであります。そうしますと、これらの不況によりまして悪循環による市税収入については、先ほど来も説明もございましたけれども、かなりな額になるとは言われるわけでありますが、私がお聞きしたいのは、90年度を100としてその後に95年はどうなるのか。あるいは99年の見通しというものはどう変わっていくのか。その点についてお伺いをいたしたいと、このように思うわけでございます。
第2点は、消費でありますけれども、百貨店は公家、スーパーは野武士と、こういう言い方をする人もあるわけでありますけれども、現在構造的な不況産業であることについては間違いないと考えられますが、本市における百貨店そしてスーパーの消費動向というものが90年を100として、95年そして99年をどのように見られるか、お伺いをいたしたいところでございます。
第3点目は、現在の失業率でありますけれども、4.4%とも言われて、過去最悪の事態になっているわけでありますと同時に、完全失業者は298万人にも達していると、このように言われているわけでございます。本市ではこれについてどのように把握をされているのか。そのうちで失業手当を受けている人というのはどれぐらいの数になるのか。そしてまた、失業手当を受けてない潜在失業を含めて失業者はどれぐらいな数になるのか。これについてお伺いをいたしたいところでございます。
税制と税収の関係でありますけれども、国の歳入中税収で賄い切れないで、国債が31兆500億円依存率37.9%、赤字国債は21兆7,100億円、国債累計で残高327兆円、地方債を含めると約600兆円になり、GDPの500兆円をはるかに上回るようになるわけでございます。赤ちゃんからお年寄りまで含めて1人当たりの負債額というのが約500万円になろうかと言われます。したがいまして、4人家族であれば2,000万円というのが後年度負担になるとも言われるわけでございます。税は、社会的不公平をカバーしようとするものでありますけれども、実際は所得の最高税率を見た場合に、1962年というのは所得最高税率というのが75%でありました。課税所得金額は8,000万円超でありましたが、84年には税率が70%、87年には60%、89年は50%、次々引き下げられて課税所得額3,000万円となったわけでありまして、これが本市市税収入の関係では、すなわち1962年の昭和37年では75%のものでありますが、現行では50%になるということになると、市税の収入の差というものはどれぐらいになるのかということでありますが、これは10年にどう見るか。あるいは先ほど言われました11年では1億2,000万円ぐらいな減になるんではないかと、このようなことも言われているわけでございましたが、これについてこの比率との数字は一体どうなっていくのか。その点をお伺いをいたしたいと存じます。
昨年、法人税率が9年では37.5%から34.5%に引き下げられたのでありまして、そして11年の4月1日から30%になると、こう言われているわけであります。企業の方では、日本の法人税は国際的に高いので、企業海外流出を抑えるためには法人税率を下げなければならないと、こういう言い方をするわけでございますけれども、それは事実に反するものであります。第1には、諸外国に比べ生産コストが高いこと。第2は円高であり、第3は貿易収支の不均衡問題によるアメリカ等からの圧力でありまして、本当に日本の法人税は高いのかということになりますと、そうではなくして日本の法人数が多いんでありまして、ほとんどがそのうち占めるのが中小企業がその大半を占めていくと、こういうようになるわけでございまして、また大企業の租税特別措置によってわずかしか納めなくても済むようになる。あるいは法人税を画一的に納めていること自身がこの憲法の応能負担主義の原則に反するものであります。大企業が町工場と同じような法人税率というものをしておりますけれども、これを10%から50%の範囲でいわゆる超過累進税率とすれば、中小企業には低税率化に適用されることになるために、中小企業のいわば活性化につながり、あるいは経営の安定につながることになるんではないかと、このように考えるわけでありますと同時に、また、輸出産業の場合でありますと、消費税の戻し税率というのは37.5%あるわけでありまして、結局は34.5%に下げ、そして11年の4月になるとまた下がっていくということについて、先ほど12年以降についてはそれがどう変わるのかということで12年度では先ほど数字を示されたわけでございますが、この影響額について示されておりますけれども、約1億円減の影響があると言われているわけでありますけれども、来年以降の推定はどのように変化をされるのか。これについてお伺いをいたしたいところでございます。
続いて、市内製造業の従業員数と製造品出荷額との関係でありますけれども、平成6年従業員数1万766人、製品出荷額4,290億6,500万円に対し、7年は従業員数は250人の減少でありますけれども、出荷額は約350億円ぐらいの増であります。平成8年は従業員数が1万156人で350人の減少をいたしておりますけれども、280億円の増でありました。したがいまして、皮肉なことには人件費の削減が出荷額の増加ということに主因しているようにも見えますが、しかし内部的には経営安定化のための諸策を施したことについては疑いがないことではないかと、このように思うところでございますけれども、平成10年末の出荷額の推定額、これについてお示しをいただきたいところであります。
そして、中小企業の振興についてでありますけれども、まず新製品の開発事業に関して平成9年度は3件あったとこのように言われ、答弁もあったようでございますけれども、450万円の補助でありましたが、そして今年度あるいは11年度ぐらいではこれはどのように効果があってくるのか。あるいは実績がどうなのかお示しをいただきたいと、このように思うところでございます。
そして、平成10年度の倒産件数の場合でありますけれども、9年度との対比並びに負債総額をお示しをいただきたいと、このように思うところであります。
また、人材養成事業についても実績と効果についてお願いを申し上げたいと存じます。
また、中小企業に対する融資の問題でございますけれども、今日の不況についての実感は、やはり身を削りながら生き延びているというのが中小企業の実態ではないかと、このようにその厳しさを訴えられているのでありますが、資金があればもう事業を継続できるのにわずかな資金が足りないために倒産をしなければならないという気の毒な中小企業がたくさんあるわけでございまして、政府の方は貸し渋りをしてはならない。しかし、大手・地方銀行ともに大きな負債を抱えておるものですから、中小企業にしわ寄せとしてわずかに条件を厳しくしていく。いわゆる緩和されない。先ほどでは、この内容としては貸し付けは156件であり1.5%になっていると、こう言われているわけです。ところが、申込数は一体どれぐらいあるのか。申込数に対する貸し付けの金額の率はどうなるのか。そして、件数はどうなのか。この実績についてお伺いをいたしたい、このように思うところでございます。
次に、環境行政についてお尋ねをいたします。
去る98年11月24日の各社世論調査によりますと、調査ではごみ焼却場等から排出される猛毒のダイオキシンや、動物の生殖機能に影響を与える環境ホルモンすなわち内分泌撹乱化学物質のことでございましょうけれども、有害化学物質によって環境が汚染される、そのことについて国民の8割が不安を感じていると、こう言われているわけであります。そのうち、30歳から50歳ぐらいのいわゆる子育てをされている成長期にある世代について見れば、非常に不安が大きい、それが86%あると、このように言われているわけであります。しかしながら、そのような実態が全国的にあるわけでありますけれども、本市は市政運営方針の中に全くダイオキシンのダの字も触れてないわけであります。だから、このことについては無視して避けて通るつもりなのか。そうでなくして重みを感じた上でされようとするのか。この姿勢について真摯に受けとめなければならないんじゃないかと考えられますけれども、この点についてはいかがな見解か、お伺いをいたしたいところであります。
第2点でありますが、ダイオキシンによる環境汚染を減らす方策について、焼却内容の変化による発生抑制であるとか、あるいは排ガス規制であるとか、新ガイドラインによって設備を更新するとかということについて、厚生省も打ち出していることは当然でありますけれども、本市の重点というのを、分別収集の徹底やリサイクル法の有効活用を上げておるわけであります。この発生源でありますプラスチック類を除くことによる排ガスというものは、1ノルマル立米中に何ナノグラムぐらいが本市の場合では除去されているのか。この実態についてお伺いをいたしたいとこのように思うわけでございます。あわせまして、1日10時間とすれば何ナノグラムを除去することができるのか、除去したとしても焼却灰になるか、あるいは電気集じん機へ集めて、それを捨てに行くかというだけのことであって、根本的な解決には相つながってないというのが実態でございます。しかしながら、厚生省は最近新聞などによりますと、ダイオキシン削減というのは炉の運転であったりあるいは温度管理調整によってはこれらのダイオキシンは余り左右をされないというようなことも言われておると私は耳にしておるし、記事も見たことがあるわけでありますが、当局としてはこれについてはどのような見解の上で行政執行をされているのかお伺いをいたしたいと、このように思うわけでございます。
第3点目でございますけれども、ダイオキシンの人体許容摂取量についてであります。
環境庁が調査したのは3家庭の食事の嗜好傾向によって変動して、そして各県での調査平均を出したのが1日当たりが0.26ピコグラムから2.60ピコグラムであるとこういうように言われて、まことに少摂取量であるとこういうように環境庁が言っているわけであります。ところが、摂南大学の宮田教授の分析では、トータルダイエットマーケットバスケット方式というので算出をし分析してみると、175ピコグラムあるとこういうように言われているわけであります。それに加え、コプラナPCBというのは436ピコグラムあると合わせて611ピコグラムになるということになりますから、厚生省のいわゆる許容摂取量10ピコグラムよりもはるかに多いことになるわけであります。この摂取のもとになるものはほとんどは海洋汚染による魚介類の摂取が多いわけでありますが、これも地域差があるわけでありますけれども、しかしこの摂取割合というのは大気汚染によるものは地域の差がほとんど多いと言われているわけであります。WHOも1ないし4ピコグラムとしたために、昨年5月にそのようにしているわけでありますが、我が国は厚生省は10でありますからして、来年度までにはこのWHOに批准をすることとして見直しをしなければならないということが考えられるわけであります。そうしますと、市民の健康を守るという立場、そして本市はこれについてはどう考えていくのか。今、盛んに問題になっていることと思うわけでございますが、これについてはどういう見解か伺いたいところであります。
第4点目に、土壌汚染についてであります。
これについて厚生省、農水省ともに具体的な数値というものはなかなか我々としてはつかみがたい。これであれば安全かあるいは危険かということについて見れば、どちらも自信がないんじゃないかということしか伺えないわけでありまして、筑波の物質工学工業技術研究所の松崎早苗さんによりますと、イタリーでセロソという地区が土壌汚染について既に規制をしている。すなわちもう1976年の場合でありますと、ダイオキシンの降下量を行政が措置をしているので、A地区では1平方メートル当たり50マイクログラム以上についてはもう避難をさせている。そして、家畜も入れない。果樹は栽培される場合もあるけれども、そういうようなことをしているわけでございます。そして、ここにも一部この資料の中に出しておりますが、ドイツの場合を一例にいたしておりますが、ごらんいただければわかると思いますが、ドイツでは土壌1グラム中5ピコグラム以下は土壌利用の制限はないけれども、40ピコグラム以下の場合は利用制限で野菜栽培、あるいはそれに制限を加えていくんだと、こういうように言われているわけであります。
先般、非常にマスコミで話題になりました所沢市のホウレンソウの問題であります。しかし、この問題については一応おさまったかに見えるわけですけれども、これは安全であるか危険であるのかということの論議よりも、厚生省なり環境庁が基準を出しているものであるから、まず大丈夫であろうという言い方しかできない。これがやっぱり実態であろうと思うんです。あのホウレンソウの検体採取はハウスの中でありますから、全く露地の場合と違う。しかも、それは朝と晩にも違うし、夏と冬も違うというのが実態であります。そのようなことからしてみますと、あの場合でありますと1テレビ会社が断りをしなければならない問題ではないんではないかという気もいたしますが、しかしその方向づけというのは最終的には当局に肩をすり寄っていったということがあのようなことでおさまったように思いますけれども、あの深さはさらに深いものがあると思います。すなわち、先ほども高橋議員からも言われておりました環境ホルモンということになりますと、将来にわたっての未知数の問題があるわけでありまして、絶対にならないということが言われない。そして、なるともなかなかわかりにくいが、しかし動物実験の結果で明らかになっているということであるだけに、危険であるということだけは紛れもないことだと、私はこのように思って仕方がないわけでございます。
そのようなことからして、環境影響調査をやる場合には、この土壌調査も含めなければならないと考えるわけでありますが、本市の場合ではこれについてはいわゆる法的にはないけれども、されようとするのかされないとするのか。その点についてお伺いをいたしたいと、このように思うわけでございますと同時に、安全数値についてもどれぐらいならいいと言われるのか。あるいは厚生省の言うとおりでございますと、そういうことでお答えをするつもりなのか。その点についてお伺いをいたしたいところでございます。
第5点目に、本市のダイオキシン調査についてでありますけれども、平成14年度以降に供用開始される新設は中間施設でありますけれども、事前調査というのは新設の条件であるのは当然でありますが、しかしながらこの現在運転をしている施設であります。これについて2キロ以内の土壌も含めてあるいは植物も含めて調査をしてくださいませんかということを9月議会に申しましたけれども、回答というのは納得したものにはなってございません。それならば、市民が申し出たことについて、陳情書もあるいは署名簿が2,120名の署名簿を提出いたしておりますが、慎重に検討をいたしますというお答えでございますけれども、これには何ら具体的な前向きのものがないんではないかという気もいたしますが、いずれにいたしましても私はこのままで放置するわけにはいけないんじゃないかと、このように思うわけでございます。
私は去る2月19日に、ここへお示しをしておりますもう一枚の資料の方でございますけれども、埼玉県の宮代町へ視察にまいったわけでございます。この町は予算規模が70億円でありますけれども、調査費は年2回、1回が500万円で夏と冬にいたしておるとこういうように言われておりますし、そして検体収集は住民の立ち会いのもとに行っている。さらに、クロマツの葉の分析の結果では、これにお示しをしておりますように、C地点では1グラム当たりコプラナPCBも含めて17.9ピコグラムであるということを検出しておるわけでございます。したがいまして、これらの問題につきましては新居浜市が400億円の予算規模であります。宮代町の場合ではわずか70億円の予算であります。したがいまして、その予算規模の比率から申しますと、新居浜市は五、六千万円ぐらいな調査費を予算化しても多過ぎないんではないかと、このように思うわけでございます。御存じのように、ダイオキシンというのは1回調査したからそれで万全であるじゃなんていうことは全く考えられない。宮代町の課長さんもそのようなことを言われております。だから、朝することと昼すること晩することそれぞれ違っている。1年中また違っているというようなことでございますから、実際に本日3月13日号の週刊誌によりますと、50回ぐらいはやらなければ本当の数字は出ないんだというぐらいなもんです。したがいまして、もうしないほうがもうましだというような考え方もあるかもわかりませんが、することによって市民の健康を守り、しかも市民が安心できるものとして調査をしてほしいのでございますが、ぜひその方向で努力をされることを望むものであります。
最後になりましたが、寒い冬も過ぎ去りまして南の連峰の残雪も消え去りました。やがて春が訪れてまいりますが、「石ばしる垂水のうへのさ蕨の萌え出づる春になりにけるかも」という、いわゆる滝のほとりに早いワラビが生えたら既に春が来たのかなということにその万葉の一首でございますけれども、いよいよその春が濃くなればなるほど、再選を目指して頑張られておる方々、さらには県会への挑戦をされる方、また退任をされる方それぞれでございますけれども、私を含めまして今日まで議員の皆さん、そして市長さんを初め理事者の皆さん、職員の皆さん方に8期32年間御指導、御鞭撻をいただきましたことをここに改めて厚くお礼を申し上げるところでございます。今後は私も後継者ができたために安心して退くことができますが、一市民として市政に貢献できるものがあればと考えているところでございます。どうか、この議場におられます御参会の皆さん方に対しまして、新居浜市のますますの発展と皆様方の御多幸、御健勝を心より御祈念申し上げまして、甚だ粗辞でございますがお礼の言葉とさせていただきます。
本日はどうも御清聴ありがとうございました。
○議長(堀田正忠君) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時07分休憩
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午後 3時18分再開
○議長(堀田正忠君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君) (登壇) 社民・護憲連合代表の石川議員さんにお答えをいたします。
まず、市政運営方針のうち、地方分権における国、県、市との関係でございますが、私は為政者というものは、市政執行に当たりましては常に市民の立場に立ち、後顧に憂いを残さないよう将来展望をしっかり見極め、いわばそのかじ取り役であると、このように認識をいたしておるわけでございます。勧告にも明記されておりますように、国と地方の関係を上下主従の関係から、対等協力の関係に改め、地方主体、市民主体の簡素で効率的な行政運営を推進し、地方の独自性、創造性を最大限発揮し、それぞれの歴史、文化、自然条件など個性を生かした多様で活力あふれる地域づくりを構築いたしてまいりますことが私どもの使命であると、このように考えておるわけであります。
御指摘のございました県との関係でございますが、対等協力関係が基本でございまして、市の自主性、独自性が最大限尊重されることによりまして、市民ひいては県民の負託にこたえられるものと、このように確信いたしておるわけであります。加戸新知事も特に市町村、県との協調関係を公約として打ち出されておるわけでございますので、私といたしましても今後はさらに地方主体の地方分権を積極的に推進してまいりますためにも、県との強い協力関係を築きながら、積極的な市政運営に努めてまいる所存でございます。
次に、高等教育についてでございますが、御案内のように新しい産業、技術をリードする学園都市、創造性、文化をはぐくむ学園都市を形成理念といたしまして、産・学・住・遊機能等相互の橋渡しと、技術・情報交流、技術文化醸成、アメニティ形成に向けての支援を行うため、今日までも市議会議員の諸先生の御支援と御協力によりまして、高専の充実整備はもとより大学誘致に向け鋭意取り組んでまいったわけであります。しかしながら、少子高齢化によりますところの学生数の著しい減少など社会的要因に加え、文部省の大学新設等の抑制など、大学を取り巻く極めて厳しい状況下にございまして、過去にもそれぞれお話のございました大学誘致につきましては、設置の条件面から具体的に進展いたしていないのが現状でございます。したがいまして、私といたしましては、今後におきましても市議会、地元経済界など関係各位の御理解と御協力をいただき、当市の特性に合った大学誘致に向けましてなお一層粘り強く取り組んでまいる所存でございます。
次に、環境行政についてでございますが、石川議員さんには特に今日までダイオキシン対策を初めとする環境諸問題につきまして大変貴重な御提言をるる承ってまいりました。先日発表されました厚生省のまとめによりますと、96年度に全国で排出されました廃棄物の総量は、一般・産業廃棄物ともに過去最高となっておりまして、21世紀のまちづくりのキーワードの一つは従来の大量生産、大量消費、大量破棄の経済構造を資源循環型経済社会へ転換することでありまして、私は今後のまちづくりにおいては環境への配慮が必要不可欠な条件であると、このように認識をいたしておるわけであります。
平成11年度の市政運営方針における重要施策である一般廃棄物中間処理施設の整備につきましては、廃棄物を効果的かつ安定に処理し、可能な限り再資源化、最終処分場の減量化を図ることによりまして、ダイオキシン等有害物質の排出抑制に十分配慮した、快適で潤いのある生活環境整備の中核となる施設を整備しようとする事業であります。一方、私はこのようなごみ処理をめぐるダイオキシン汚染問題等につきましては、ごみ焼却炉の排出基準や人体の耐用摂取量の基準を厳しくするだけでは、私はその問題解決への道筋をつけることは困難であるとこのように考えておりまして、これら法律規制とあわせまして最も大切なことは、廃棄物を出す側、流通業界、消費者である市民、そして行政、それぞれの環境保全に対する責任と役割分担、そしてその連動による徹底的なごみ減量化策にかかっておるのではないかとこのように考えておりまして、今後さらに市民の環境意識の高まりを具体的な行動に結びつけ、環境保全への投資をより効果的なものとするため、今後ともごみ処理を初め環境対策により一層積極的な取り組みを行ってまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(堀田正忠君) 補足答弁を求めます。伊藤財務部長。
○財務部長(伊藤一俊君)(登壇) 経済情勢と本市財政について補足を申し上げます。
まず、市税収入との関係における税収の伸びについてでございますが、個人市民税につきましては90年度を100とした場合、95年度は105.5、また99年度では102.0とほぼ横ばいを見込んでおります。これは、95年度及び99年度の両年度とも住民税の特別減税が関係しておりますことも横ばいの一因であると考えております。ちなみに、特別減税が終了いたしました97年度では115.1となっております。
次に、税制と市税収入のうち、所得税の税率の引き下げに伴う市税との関係でございますが、市民税の税率の推移につきましては、昭和37年度では50万円を超える部分について5%であったものが、現在は700万円を超える部分については12%となっており、住民税が増加をいたしてまいっております。このことは、本市に限らず社会の成熟による地方自治体の行政需要の拡大に伴い、必要といたします財源確保を図ることを目的として財源移譲が行われてきたものであると認識をいたしております。
次に、法人税と中小企業に対する軽減等についてでございますが、まず平成10年度の法人市民税の見込額といたしまして、今回の法人税率の引き下げによる影響分と景気の低迷による減収分を含め18億6,000万円程度といたしております。また、法人税率が2カ年続けて引き下げられますことから、平成12年度では法人市民税額が今年度に比べ現在の状況で約20%程度、2億5,000万円減の13億4,000万円程度と見込んでおります。
なお、中小企業に対する軽減でございますが、現在、国におきましては資本金1億円以下の中小企業に対し近年の著しく停滞した経済活動に配慮し、所得金額のうち年800万円以下の金額につきましては、普通法人の34.5%に対し25%と9.5%低くし、また事業年度が平成11年4月1日以降につきましては、普通法人の30%に対し22%と8%低くなる改正予定となっておりますように、中小企業の実態に配慮した軽減税率となっております。
○議長(堀田正忠君) 田宮市民環境部長。
○市民環境部長(田宮正君)(登壇) 環境行政について数点補足を申し上げます。
まず、分別収集とダイオキシン類の削減についてでございますが、ダイオキシン類は塩素系物質を含んだ製品を焼却すると発生すると言われており、ダイオキシン類の削減には分別収集での塩素系物質の削減とごみの減量化、さらに施設の適切な運転管理で削減できると言われております。新居浜市では、昭和53年の清掃センターの操業以来、塩素系対策といたしましてプラスチック類を分別収集してきたこと、また平成6年に新6種分別でのごみの分別、減量化を導入、さらに平成10年4月には透明、半透明のごみ袋の導入を行っております。その結果、年間を通じて定期的に実施している燃やすごみのごみ質分析結果を見ますと、ビニールを初めプラスチック類の割合は、平成8年度では年平均17.6%、9年度では14.7%、10年度には11.8%と減少傾向にございます。逆にリサイクルプラザに搬入されるプラスチック類ごみの量は、平成8年度では1,063トン、平成9年度では1,202トン、平成10年度では1,705トン程度と増加傾向にありまして、燃やすごみのプラスチック類の割合の減少と関連するものと考えております。このような状況の中で実施しました排ガス中のダイオキシン類の測定結果は、平成8年度平均2.3ナノグラムTEQパーノルマル立米、平成9年度は平均1.5ナノグラムTEQパーノルマル立米、平成10年度には平均0.97ナノグラムTEQパーノルマル立米と推移しておりまして、市民の皆さんの環境問題に関心が高まる中で、ごみ分別収集の意識が定着した結果、燃やすごみのプラスチック類が減少し、安定的な燃焼温度の管理が図られ、ダイオキシン類の濃度が削減されたものと思われます。
次に、ダイオキシンの人体摂取許容量についてでございますが、我が国においては環境庁と厚生省の両省庁が合同でこの夏を目途に統一した安全基準づくりに取り組んでおります。また、環境庁、農水省、厚生省など関係13省庁によるダイオキシン対策関係閣僚会議でダイオキシン汚染の実態調査を始め、検査体制の構築や廃棄物焼却炉の規制強化などを検討し、ダイオキシン対策の基本指針の早期作成を決め、当面の対策として人間が摂取した場合の安全基準づくりなどについて具体化する方針であると報じられております。このことから、市といたしましてはこれらの結果に即した対応が必要かと考えております。
次に、計画中の中間処理施設の機種選定につきましても、ダイオキシン類の発生抑制を最重点課題としてとらえておりますが、既設炉につきましては今までと同じようにプラスチックの分別や設備の整備、運転管理の徹底によりダイオキシン類発生抑制に努めてまいりたいと考えております。
次に、土壌汚染でございますが、今回の法律改正に伴う生活環境影響調査に関する条例では、土壌については調査対象外となっておりますが、現在開会中の愛媛県議会において、愛媛県の環境影響評価条例が上程されております。この条例には、ごみ焼却施設も含まれていると、このことから今後は県条例による対応をしてまいらなければならないと考えております。
次に、ダイオキシン調査についてでございますが、本年度県が新居浜市の大気について夏と冬の2回測定をしております。平均値で0.062ピコグラムTEQパーノルマル立米との報告を受けております。国の大気の平均値が0.55ピコグラムTEQパーノルマル立米で、指針値は0.8ピコグラムTEQパーノルマル立米でございます。土壌については夏1回測定しておりますが、測定値としては1.9ピコグラムTEQパーグラムで、指針値が1,000ピコグラムTEQパーグラムでございまして、大気、土壌ともに問題となる数値ではないと聞いておりますが、なお厚生省はこの3月、廃棄物焼却施設と周辺の農作物や土壌、大気との因果関係を探るための調査をする方向で関係省庁と調整に入ったとのことでありますが、今後におきましても可能な限り調査を行い、データ収集などに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 市政運営方針のうちマイントピア別子について、及び経済情勢のうち消費指向ほか2件について補足を申し上げます。
マイントピア別子についてでございますが、マイントピア別子端出場ゾーンもオープン後8年目を迎えて、厳しい経営状況が続いております。このような現状を打開いたしますため、まずは誘客対策が最重要であるとの認識から、代理店制度の導入による新規団体客の獲得への営業展開や、新たに鉱山観光と砂金採り体験のセット券を初めとする割引サービスの充実に努めるほか、経費の見直しや組織の合理化にも取り組み、事業経営の効率、効果的な対応を図りまして、健全経営の確保に努めているところでございます。既に、しまなみ海道の一行も訪れ始めており、西瀬戸自動車道が開通する5月1日以降の観光圏域の拡大で集客が増加する兆しがあらわれております。この好機をとらえてさらに積極的に営業を展開いたしまして、健全経営を目指しますとともに、引き続き経営改善に向けまして鋭意努力を続けると伺っております。また、市といたしましても、マイントピア別子のより効果的な利活用並びに活性化を推進し、魅力ある施設づくりを目指しまして、現在市民各界各層並びに専門家の御助言をいただきながら、マイントピア別子活用及び活性化推進委員会におきまして、新たな時代環境に適合した集客性のある魅力を付与する活性化計画作成のため、いろいろな角度から議論を重ねているところでございます。今後とも市民が育てる貴重な財産としてより活用していただけるよう努力をいたしてまいりたいと考えております。
次に、経済情勢についてのうち、まず消費指向についてでございますが、お尋ねの本市における百貨店、スーパーの消費動向につきましては、90年を100といたしますと、95年の百貨店は106.2、スーパーは104.4となっており、98年は個人消費が全体として低調でありましたことから、百貨店は93.0、スーパーは91.0と推移いたしております。99年につきましては、家電の一部には明るい動きが見られますものの、依然として低調であると言われておりますが、3月に交付予定の地域振興券により消費意欲が喚起され、消費が拡大されることを期待いたしております。
次に、本市の失業率、失業者の状況につきましては、全国的な数値は発表されますが、本市における数値は統計上把握することができない状況でございます。ハローワーク新居浜への求職者数を見てみますと、平成11年1月は2,611人で、対前年同月比で324人増加いたしております。また、雇用保険受給者は平成11年1月は1,164人で、対前年同月比で89人増加いたしております。これらのことから、失業者は1年前と比べるとふえているのではないかと推察されます。
次に、雇用保険受給者でない人の中で失業の人か就労を待っている人かについて調査をしているかのお尋ねでございますが、そのような調査はどの機関でも行われておりません。しかしながら、雇用保険の受給者よりも求職者の方が多く、それぞれ1年前より増加いたしておりますことから、雇用保険の受給者でない方で求職されている方も増加しているのではないかと考えております。
次に、市内製造品出荷額につきましては、平成9年の製造業の従業員は9,745人、出荷額は約4,848億円、前年よりも従業員で411人、出荷額で約74億円の減となっております。また、平成10年度の出荷額につきましては、国内需要の低迷、海外市況の下落、国際競争の激化等により、受注量、受注単価とも厳しい状況が続いておりますことから、出荷額は前年よりも若干落ち込むのではないかと考えております。
次に、中小企業振興についてでございますが、お尋ねの中小企業振興条例に基づく新製品開発事業補助につきましては、平成10年度は2件、396万円の助成を予定いたしております。また、昭和59年度の当制度制定以来、38件、3,776万円の助成を行っており、効果につきましては中小企業の開発意欲を高めることに効果があったものと認識いたしております。
次に、本市の倒産状況につきましては、負債総額1,000万円以上の企業につきましては、平成10年は16件、負債総額40億2,300万円となっており、前年よりも件数で5件、負債総額で52億円の減となっております。今後につきましては、依然不況型倒産は中小企業を中心に慢性化している状況でありますことから、慎重に見守っていきたいと、このように考えております。
次に、中小企業振興条例に基づく人材養成事業補助についてでございますが、平成10年度は7件、25万円の助成を予定いたしております。御案内のとおり、中小企業の経営者、従業員が東予産業創造センター等で行われる新入社員講座、パソコン講座等の研修を受けたときに助成するものでございまして、経費の軽減、従業員の質の向上が図られるなど、中小企業の方々には大変喜ばれているものでございます。今後におきましても、人材養成事業に対する支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。
次に、本市の中小企業融資制度の利用状況についてでございますが、中小企業の経営の安定化のために利用される振興資金(長期)につきましては、平成11年2月末現在で137件、5億4,940万円の融資を行い、対前年同月比で36件、1億3,800万円の増加となっております。なお、申込件数及び金額につきましては受け付けの際に申込者と相談の上対応いたしているところでございますが、特別な事情によるもの以外は受け付けをいたしていると伺っております。今後におきましても、商工会議所、取扱金融機関等、関係機関との連携を深め、より一層中小企業の資金安定、育成振興を図ってまいりたいと考えております。
○議長(堀田正忠君) 大西都市開発部長。
○都市開発部長(大西孝明君)(登壇) 市政運営方針についてのうち、道路について補足を申し上げます。
都市計画道路郷檜の端線の今後の対応についてでございますが、本路線は高速道路及び国道11号新居浜バイパスと市街地や新居浜東港へのアクセス道路として、また産業の発展、物流の効率化など地域経済の活性化からも大変重要な路線であり、平成8年4月に県道昇格いたしました一般県道新居浜東港線のバイパスとして早期事業化が図られますようお願いをしているところでございます。しかしながら、計画区域内には東田地区の大規模開発事業地がありますが、事業者もまた開発許可に係る承継手続を急ぎ進めておりますので、引き続き本市重要施策事業として、県御当局にお願いしてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(堀田正忠君) 再質問はありませんか。(34番石川義美君「なし」と呼ぶ)
以上で本日の会派代表質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明10日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時50分散会